五十肩ならトップは左肩をアゴにつけるだけで十分! 無理に上げようとするより飛距離アップもあり得ます
オジサンだって、まだまだ飛ばせる! 【人気コーチ・大西翔太のカラダにやさしいドライバーレッスン!】

シニア世代のゴルファーたちに、大西翔太コーチがドライバーの飛ばしをレッスン。カラダが硬くなったけど、まだまだ飛ばしたいという人は必読だ。第2回は五十肩で高いトップが作れないというオジサン共通の悩みを解消するコツをアドバイスする。
構成/三代 崇 写真/小林 司 協力/千葉カントリークラブ梅郷コース
左肩をアゴにつける意識を持てば深い捻転が作れて飛ばしのパワーを蓄えられる!
オジサンゴルファーは「手を高く上げよう!」なんて思わなくていい
五十肩だから若い頃のように腕や手が上がらなくなって、高いトップが作れなくなった。だけど飛ばすにはもっと上げなくちゃダメなんでしょ? そんな悩みを訴えるオジサンゴルファーも大勢います。
肩甲骨の可動域が小さくなって肩が回転しづらいうえに、腕が思うように上がらないとどうしてもトップが低くなってしまいます。
頑張って高いトップを作ろうとすると、大半のオジサンゴルファーはバックスイングで左ヒジを曲げようとします。そうすれば肩をあまり動かさなくてもクラブがラクに上がるからです。
自分では肩を十分に回したつもりでも手だけで上げるため、実際はカラダの捻転量が小さくて飛ばしのパワーが溜まりません。ダウンスイング以降も手打ちになってヘッドスピードが上がらないのです。

でも、そこで飛ばしを諦めないでください。ボクからのアドバイスは「左肩をアゴにつける!」ということ。それを意識するだけで十分です。
手を高く上げようと思うと無理が生じてしまいやすいですが、左肩をアゴにつけるのは人間のカラダの構造上、五十肩の人でも絶対にできます。そうすると勝手に捻転ができるので、トップの位置もその人なりに自然と高くなります。


トップはコンパクトでもOK。左腕はなるべく伸ばしたままバックスイングしよう
プロでもトップの位置でアゴに左肩がついていなかった人が、意識的につけるようにしたところ20ヤード飛距離が伸びたケースが実際にあります。現段階で左肩がアゴについていない人はプラス20ヤードのチャンスがあるということです。
腕の動きとしては縦に振るイメージとか横に振るイメージなどとゴルファーによって考え方が違いますが、どちらでもいいと思います。腕の長さや身長、体形などにもよりますからどっちがいいとは決められません。
その人のカラダの構造で決まるわけで、とにかく左肩がアゴにつけばOKです。腕が長い人は自然にトップが高くなりますし、あまり長くない人や背が高くない人は低いトップとなります。腕を縦に振ろうが横に振ろうが左肩がアゴにつかないと捻転がゼロに近くなってしまいます。
できればバックスイングでなるべく左ヒジを曲げないことをオススメします。左腕を無理に伸ばそうとするとガチガチに硬くなって腕や手が上がらなくなりますから、左腕をラクにして自分のできる範囲で左腕を伸ばしましょう。
捻転の深いトップといえばクラブが地面と平行となるようなフォームをイメージするでしょうけど、左ヒジをあまり曲げない状態で左肩をアゴの下につけるとクラブは水平の位置までは上がりませんよね。

見た目はコンパクトなトップでも、実際は深い捻転が作れているのです。オジサンゴルファーはそんなトップを目指してください。ヘッドスピードが上がって、自分の最大の飛距離をゲットできます。シニアプロたちのトップのカタチも大いに参考になりますよ。



大西翔太
おにし・しょうた
1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアゴルファーの育成に尽力する一方で青木瀬令奈のコーチ兼キャディをつとめる。メンタルやフィジカルの知識も豊富で、安田祐香のメンタルコーチとしても24年の初優勝、25年の2勝目に貢献。

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