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「242CB+」と「ZXi5」、人気アイアンどっちを選ぶ? ポイントは打感と打点

2025/05/13 ゴルフサプリ編集部

国産フォージドアイアンが売り上げ絶好調。中でも「スリクソンZXi5」と「ブリヂストン 242CB+」が発売以来アイアン売上ランクの首位争いを繰り広げ、どちらを買おうかと迷っている人も多いはず! そこで、この2モデルの違いを徹底解剖します。

びっくりするほど基本スペックと ヘッドサイズに差がない!

長さもロフト角もライ角も重量もシャフトバリエーションもほぼ変わらない。態。

「スリクソンZXi5(以降ZXi5)」と「ブリヂストン 242CB+(以降242CB+)」アイアン売上ランキング首位を争う2モデルの違いを探るために、まずはスペックを比較してみよう。

     ZXi5 / 242CB+
ロフト角(#7) 31度 / 31度
ライ角(#7) 62度 / 62度
長さ(#7スチール)37.25インチ/37.25インチ
シャフト N.S.プロ モーダス105/N.S.プロ モーダス105
   N.S.プロ950GH neo/N.S.プロ950GHneo
Diamana ZXi for IRON(S=68.5g)/Diamana サンプ iB70(S=66g)
ヘッド素材 クロムバナジウム鋼(フェース)/軟鉄 S20C(フェース本体)
軟鉄 S20C(本体)
価格( 6本セット) 15万1800円/14万5200円

フェース素材と6600円の価格以外は全く同じとなっていて2モデルの差はほとんど見いだせない。そこで、重量やヘッドのサイズなどを測った数値が次の通りだ。

実物(#7)のヘッドサイズと重量を実測して比較。

   ZXi5 / 242CB+
重量(#7)モーダス105 421g / 421g
     950GH neo  419g / 418g
     カーボン   392g / 385g
フェース長さ    79.0㎜ / 79.0㎜
トゥ高さ      56.0㎜ / 56.5㎜
ヒール高さ     27.5㎜ / 27.0㎜
ネック長さ     61.0㎜ / 62.0㎜
トップブレード厚さ 6.2㎜ / 6.0㎜
ソール幅      20.0㎜ / 21.0㎜
※ソール幅はソールセンター、リーディングエッジからトレーリングエッジまでの数値

ヘッドのサイズについてもほぼ同じだった。スペックやサイズからは両者の差を見出すのは困難ということで、高橋良明プロに試打を依頼。弾道や球の高さ、つかまり等の違いと形状や打感の違いをプロの目で比較してもらった。

高橋良明プロに試打を依頼。マットの上からと芝の上からじっくり打ち比べてもらった。

まず、実際に打つ前に外観の違いを比較すると、一番目立つのはソール形状です。「ZXi5」は以前からスリクソンが採用している“V字ソール”になっていることがわかります。「242CB+」はラウンドソールになっています。どちらも、ヘッドの抜けを向上させるためのデザインです。打った時の違いは後ほど試打コメントで紹介します。それ以外にヘッドの形状にも違いがあります。

「ZXi5」はリーディングエッジとトップブレードの直線を強調した形状とネックからトップブレードへつながる曲線も緩やかなのでスクエア感が強い形状になっています。

「242CB+」はリーディングエッジとトップブレードに少し丸みを感じる形状とネックからトップブレードへつながる曲線が強めになっているので、アドレスで球を包み込むように見えます。球がつかまりやすそうな印象を受ける形状になっています。

形状の差は、どちらが好みかと言うことになりますが、強いて言えばZxi5はドローヒッターが好むタイプ、242CB+はフェードヒッターが好むタイプになります。


ZXi5は直線的、242CB+は丸みを感じる形状になっている。

続いて、実際に試打した感じです。打ち出し角の高さとスピン量の差は感じませんが打感と打球音に少し差があります。どちらも軟鉄で球のつぶれ感のある打感ですが、ZXi5はフェース素材がクロムバナジウム鋼なので少し弾き感があって、打球音も少しだけ高くなります。242CB+はフェース本体一体の軟鉄なので、よりつぶれ感が強く、打球音も低めの軟鉄らしい打感です。

また、スイートエリアの広さも少し差があります。242CB+も軟鉄キャビティとしては、スイートエリアが広いタイプですが、ZXi5の方がフェース下部のミスヒットに強くなっているので球の高さが揃いやすくなり、トゥ~ヒール方向も少しだけZXi5の方が広いので、ミスヒットには強くなります。ただし、242CB+の方が上下左右への弾道の操作性が高いので、この辺りが選ぶ時のポイントになるかも知れません。

安定した弾道でターゲットに打って行くスタイルならZXi5、風やコースに合わせて弾道を打ち分けるスタイルなら242CB+がマッチします。


ソール形状の違いで、ヘッドの抜けにも少し差があります。ZXi5の“V字ソール”は、バウンスの効きが少し強めになっています。リーディングエッジから“V字”の頂点までのソールの前側のバウンス角が大きいのでバウンスの効きが強めになります。242CB+は“ラウンドソール”でバウンスの効きはナチュラルです。

ZXi5は日本の芝やラフでヌケの良さを発揮しますが、全英オープンのリンクスコースや東南アジアのコースのような硬い地面だと少し跳ねやすくなります。242CB+はライや芝を選びません。日本のコースでプレーするのであれば、どちらでもOKですが、ダフリが多い人はZXi5の方がやさしく感じると思います。

ZXi5はV字の頂点付近のバウンスの効きが強く、242CB+はソール全体でナチュラルにバウンスが効く。

ZXi5と242CB+、どちらを選んでも大きな差はありませんが「とにかくソフトな打感を重視するから242CB+」、「ダフリが多いからZXi5」と言った選び方でもOKですし、やさしさ優先ならZXi5、操作性も捨てられないなら242CB+と言うモノサシでもOKです。また、純粋に形状の好みでどちらかを選んでも問題ありません。

どちらもアイアンとしての完成度は非常に高いので、どちらを選んでも後悔することは無いはずです。

ZXi5、242CB+どちらも、アイアンとしての完成度が高いから、どちらを選んでも“ハズレ”は無い。

解説・試打
高橋良明(たかはし・よしあき)
1983年生まれ、41歳、東京都出身。2013年プロ入会。ツアーにチャレンジする傍ら、多くのゴルフメディアでクラブの試打を行って来たベテランテスター。現在はアマチュアのレッスンを行っている。サザンヤードCC所属。

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