持たせるならロフト26度のユーティリティ。ゴルフデビューに不可欠なのはこの1本!
鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第67回

この春に新社会人になったルーキーたちも、5月になるとゴルフデビューの話が持ち上がってくるのでは? 打ちっ放しへ行くにしても、コースで回るにしても、クラブがなければ始まらない。そんなゴルフビギナーに、カリスマフィッターの鹿又さんが「ゼッタイに必要」というクラブをアドバイスする。
いろいろなライで使えて、ある程度は飛ばせる25度前後のユーティリティ
ゴルフデビューをしなきゃいけなくなったときに必要なクラブは何ですか? と聞かれて、即座にボクが「ゼッタイになきゃダメだよ」と答えるクラブはズバリ、ユーティリティです。それもできたら、ロフトが25度前後のユーティリティが好ましいですね。
なぜユーティリティかというと、ラフでも傾斜地でも、クラブの長さが短めでヘッドサイズが程よくあってロフトもついているので、ある程度の距離を稼げて、いろんなところで使えるから。それこそ「グリーンの近くまでコレ一本でも行けるんじゃないか」くらいの勢いで、使用頻度が高いクラブなんです。なので、ユーティリティはゼッタイに入れてください。
例えば、ティショットを失敗しても、そのユーティリティとショートアイアン1本を持っていけばグリーンにたどり着きます(笑)。しかも、ロフトが25度前後のユーティリティならば、当たればある程度は球が飛んでいくでしょう。
スポーツ経験の有無によって、シャフトの重量帯が変わる
ゴルフデビューをするに当たって“いただきモノのクラブ”とか、先輩・上司やお父さんから「コレを使いなさい」と言われた“お下がりのクラブ”とか、いろいろなパターンで譲ってもらうことがあると思います。その中にユーティリティが入っているか・入っていないかは、ホントに大事なポイントということを忘れないでください。
また、その“いただきモノのクラブ”“お下がりのクラブ”が自分に合うか・合わないかって、まだ本人が分からないと思うんです。なので、一つの例としてアドバイスしましょう。
球技の経験やスポーツ経験がない人だったら、70グラム以下のカーボンシャフトが挿さるユーティリティを1本入れておくと便利です。逆に、球技の経験やスポーツ経験があって、ある程度の握力があり力が強い人は、90グラム以下の軽量スチールや重めのカーボンが挿さるユーティリティを1本入れましょう。
そうすると、そのクラブがホントにラウンドで活躍するはず。ユーティリティはそれだけ汎用性があるし、安心できるクラブと言えます。

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経年劣化するラバー製のグリップは新調しておきたい
“いただきモノのクラブ”“お下がりのクラブ”に関する注意点も付け加えておきましょう。それはグリップです。特にラバーのグリップは劣化しやすい。使い古してすり減ったグリップはもちろんですが、使っていなくてもラバーは経年劣化するので、減っていなくてもグリップは替えたほうがいいですよ。
社会人になったばかりでまだお金がなくて、全てのクラブのグリップを替えるのはハードルが高い、という人もいるでしょう。そういう人は、せめてドライバーのグリップは替えてください。
ときどき「古いクラブって何年くらい前までのモノなら使ってもいいですか?」と聞かれることがあります。ですがそれは、クラブの保管条件によります。炎天下のもと車のトランクに入れっ放しだったかもしれないし、湿気が満載の物置や押し入れに置きっ放しだったかもしれません。そこは何とも言えないところですね。

鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。

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