手打ちとカラダ打ち、どっちがいいの!? シニア世代は両方の融合スイングがオススメ!
オジサンだって、まだまだ飛ばせる! 【人気コーチ・大西翔太のカラダにやさしいドライバーレッスン!】

オジサンゴルファーたちに大西翔太コーチがドライバーの飛ばしのコツを親切レッスン。第7回は「シニア世代のゴルファーは手打ちとカラダ打ちのどっちがいいの?」をテーマに取り上げる。年代的にカラダが硬くなってくると、カラダ打ちはハードルが高そうな気がするが……。
構成/三代 崇 写真/小林 司 協力/千葉カントリークラブ梅郷コース
柔軟なリストワークでアームローテーションを使えば、カラダの回転ともマッチしやすい!
手首が硬くなると手打ちもカラダ打ちも正しい動きができない
ゴルフスイングって手打ちとカラダ打ちに分けられているようだけど、カラダの柔軟性がなくなってきたオジサンゴルファーたちはどっちが有利なの? これまではカラダ打ちのスイングをしてきたつもりだけど、今後は手打ちスイングに改造したほうがいいの? オジサンゴルファーたちのそんなお悩みにお答えしましょう。
ボクが思うには手打ちにもカラダ打ちにもそれぞれの長所がありますから、どっちがいいとは決められません。手打ちもOKですし、カラダ打ちができているならそれもOKです。
手打ちのスイングはアームローテーション=腕の回旋、カラダ打ちスイングはトランクローテーション=体幹の回転がメインとなりますが、一番いけないのは両方とも活用できていないパターン。コレが案外多いんです。
よく見るパターンとしては、インパクトで下半身が止まってカラダがスムーズに回転せず、両ワキがあいて左ヒジが引けてしまうような打ち方です。もう一つは、カラダは回転しているけど腕が振れていないためにクラブが遅れてくる振り遅れです。


そういう人たちは手首を固めてしまう傾向が見られます。両手をガチガチに握るために手首が硬くなり、手打ちスイングもカラダ打ちのスイングもできていないのです。グリップを柔らかく握るということではなく、クラブがスムーズに振れるように手首を柔らかく使うことが大事です。胸の前でクラブを持ち、クラブヘッド側をグルグル回せるような握り加減と手首使いのバランスを体感してください。


両前腕部にボールをはさんで素振りし、正しいアームローテーションをマスター
オジサンゴルファーたちは手首を柔らかく使いつつ、手打ちの要素であるアームローテーションを取り入れるのがベストだとボクは思います。ただし注意してほしいポイントがあります。それはアドレス時の両腕の前腕部の間隔をスイング中もキープすること。両ヒジから先の部分ですが、この間隔が変わってしまうと両ワキがあいて正しいアームローテーションができなくなるのです。
そこで練習ドリルとして両前腕部に小さめのボールなどをはさんで素振りを繰り返しましょう。ボールをつぶす感覚で強くはさまないで、ボールを落とさないくらいの圧力をかけておけば十分です。アドレス時の両肩と両腕の三角形をキープしてスイングする感覚がつかめますし、正しいアームローテーションが身につきます。スイングの途中でボールが落ちてしまうのは両ワキがあいてしまう間違った手打ちになっている証拠です。
基本的には手打ちの人でも、カラダも使っているはずです。カラダのスムーズな回転と連動させるためにも正しい腕使いが欠かせないということです。




またカラダがあまり硬くならないようにするためにも軽めのストレッチを習慣づけましょう。ゴルフスイングにおいてはとくに肩甲骨や股関節の2つが大事です。両腕を左右に水平に広げた体勢から胸を張って左右の肩甲骨を寄せたり、その反対に背中を丸めて肩甲骨を伸ばしたりして稼働域を広げる。開脚屈伸やスクワットなどで股関節の柔軟性を高める。オジサンたちには馴染みの深いラジオ体操もいいと思います。こうしたカラダのケアも日課にしてください。



大西翔太
おにし・しょうた
1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアゴルファーの育成に尽力する一方で青木瀬令奈のコーチ兼キャディをつとめる。メンタルやフィジカルの知識も豊富で、安田祐香のメンタルコーチとしても24年の初優勝、25年の2勝目に貢献。

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