真夏のゴルフの処方箋! 安全にゴルフを楽しみたいゴルファーが考えた暑さ対策

暑い夏だってゴルフがしたい! それに、休めば休むほどゴルフの腕は落ちるもの。できれば、途切れることなくプレーをしていたい。そこで、夏のゴルフは暑さとの戦いでもあるのだ! というゴルフライターが自分なりに暑さ対策を考えてきたハウツーを紹介する。
車の運転もゴルフも安全第一。あまりにも気温が高い日のゴルフは体調と要相談です
2025年夏。仲間内恒例の夏のゴルフ合宿の出欠確認をしていたら、“昨年の夏、ゴルフ中に熱中症で倒れて緊急搬送。それ以降、暑い時期のゴルフはドクターストップになった。今後の夏ゴルフは欠席ということでよろしく”という連絡が来ました。
「ブルータス、お前もか」ではありませんが、何を隠そう著者本人も夏ゴルフにドクターストップがかかっている一人なのです。
「熱中症は命にかかわります。冷房を使うこと、適度に水分を摂ること、不必要な外出を避けることを徹底しましょう」テレビやラジオからは、このような注意喚起が耳タコに流されています。(耳タコ=耳にタコができるの略)
ただ、冷静に考えれば考えるほど、あまりにも暑い日にはゴルフをしないのがが正解だとわかります。車の運転もゴルフも安全第一です。
しかし、それでもそれでも、ゴルフに行ってしまっているのですが…。
どうしてもゴルフがしたいから、暑さ対策は万全に! きついと思ったら即リタイヤ
ドクターストップから早10年。馬鹿丸出しで真夏のゴルフをし続けている理由は、極めてワガママで、情けないほどの自己中心的なものです。
ゴルフをしない期間、コースに出ない期間が長くなればなるほど、ゴルフが下手になってしまうという恐怖。一度下手になったら、年齢的にもう二度と同じレベルまで上がれないという脅迫概念に負けて、猛暑ゴルフに挑んできたのです。
あくまでも自己責任で、一切オススメしません。ですが、私なりにこの10年間、暑い中でも体調を崩さずにゴルフが出来てきたハウツーをご紹介します。
第一に、水筒などで冷たさを維持した飲料をたっぷり持参し、毎ホール最低1回は呑むこと。日傘、帽子、UVカットサングラス、涼しさの機能を持ったウェアなどで武装すること。
第二に、ショット以外の時間は。氷嚢や扇風機などで直接身体を冷やしながらプレーする。
第三に、日の出、早朝、ナイトゴルフなどで、涼しい時間帯にプレーするように工夫する。夕方以降も湿度が高い時には対策を万全に。
最後に一番大事なのは、少しでも体調おかしいと思ったらプレーをやめることです。リタイヤできるスイッチ(決断)を持っていることが、猛暑ゴルフをする資格なのです。
具体的には、足が痙りそう、水分を摂っているのに喉が渇いた、異常な尿意、汗が止まって寒気がする、頭痛、吐き気は、迷わずリタイヤです。
同伴者に宣言して、カートに乗りながら彼らのプレーを応援しつつ身体を冷やして休憩するのも、猛暑ゴルフの一部だと思えば気が楽です。個人的には、ほぼ週一で猛暑ゴルフ(早朝5時半スタート、スループレー、装備万全)をしていますが、毎年4回前後はリタイヤしています。
記録的な猛暑の中でもゴルフコースはクローズせずにオープンしています。
コースがクローズしないならやるべきという、昭和の企業戦士の生き残りのオールドゴルファーもいます。
しかし、最近ではいわゆる名門コースを中心に、暑さ指数(WBGT。熱中症防止のために作られた指標。計測できる装置も安価で売られている)が、30を超えたらサイレンを鳴らして、プレーを中止してクラブハウスに戻ってくる決まりで営業している所が増えているのです。
(厚さ指数30は参考値。31、32というところもある)
やはり、猛暑ゴルフで一番安全なことは、ゴルフをしないことなのです。
どうしてもゴルフをしたい人は、途中リタイヤすることを含んで猛暑ゴルフで、無理に完走することは御法度の意識がマストです。
真夏のゴルフのために装備を試したり、増やしたりすることも楽しさの一部だと考えることは一石二鳥、鬼に金棒です。
2025年夏、僕は、愛用している2Lの水筒を新調し、空冷ベスト(背中にファンが付いていて、空気を循環させて体温を下げるベスト。建設現場で採用されている)を購入して、携帯扇風機も新しいものに替えました。新しいアイテムを使うのも楽しいですし、それが機能して、自分を冷やしてくれると、ナイスショットを連発したような達成感があります。
夏場のゴルフは諦めるのが正義です。
諦めきれない場合、いくつかの決まりを守って、頑張りすぎない程度を良しとするのが正解なのです。
篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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