前回のティショットのお話に続いて、今週はセカンドショット以降に進んでみましょう。
では質問です。アイアンでグリーンを狙っていくためのショットはどんなショットが求められるでしょうか?
ティショットの時に考えて行ったことと同様に、まずは直線的に狙う場合、バンカー越え、池などのハザード越えをすると考えてみましょう。
もし、花道が空いていれば、そこまで止まる球にこだわる必要はありません。
普段行くコースは、グリーンに全く花道のないホールはいくつありますか?
意外と、少ないことに気づかれる方もいらっしゃるでしょう。
なので、やはり、ここでも、ハザード(バンカー、池など)を避けるための、方向性が重要になってきます。
その打ち出し方向を狙った方向にするために重要な要素が「ライ角」となっていきます。
アイアンのライ角のお話は以前書かせていただきましたので、詳細はそちらをご覧いただければ嬉しいです。
アイアンの見た目は大きくスコアに影響を及ぼす。
ライ角はなぜ重要なのか? は皆さんご存じだと思います。
その上で、このライ角調整で重要な要素が、フェースの向きとなります。
ライ角調整時に、ライ角のみを曲げることはできるのですが、ロフト角も同時に変化してしまうことも多いです。
ネックの形状や、ホーゼルのつき方によっては、まっすぐにライ角のみ曲げるのは難しい作業となることもあるでしょう。
その際に、このフェースの向きが変わってしまうことがあります。
フェースアングルというと、ドライバーなどで使う用語に感じている方も多いのですが、実はアイアンにもあります。
最近のアイアンは、フェースアングルゼロ(プル角ゼロ)で設計されているものがほとんどですが、やはり工業製品ですから、多少のばらつきもあります。
また、ライ角ロフト角の曲げ調整をすることによって、変化しやすいのがフェースアングルです。
ぱっと見では気づかない方もいるのですが、人間は無意識に反応していることが多いです。
そのため、かぶっているな~と感じれば、逃がしたくなるし、開いてるな~と感じれば、つかまえに行くように、無意識で反応している方がほとんどです。
なので、ライ角・ロフト角も数値的な調整も重要ですが、同時に、違和感のない、構え易い向きに調整できているかもこだわってほしいです。
次に、ハザード(バンカー、池など)を避ける際に、止まる球が必要な場合を考えてみましょう。
その際には、ハザード(バンカー、池など)に入らないためには、手前に止めるという選択肢もあるといいですね!
アイアンなど、セカンドショットに求められる要素というのは、そのキャリーの把握となってきます。
では、アイアンのキャリーはどのように決まっていくのか? を書かせていただきます。
残り150Yは7番! と決めつけていない?
よく、PGAツアーの選手の番手ごとのキャリーの表みたいなのが出ていますが、たいていの場合、例えば7番アイアンといっても、10ヤードから20ヤードくらいの幅で書いてあることが多いと思います。
一方で、アマチュアの場合、よくあるパターンとして、7番アイアンは150ヤードと決め打ちしていて、6番になると160ヤードと番手ごとに10ヤード刻みのように考えている方が多いです。
コースに行くと、残り150ヤードと聞くと、迷わず、7番アイアンを抜くというような方をよく見かけます。
ですが、ちょっと待ってください!
150ヤードと距離だけで、番手を決めるのは非常に危険です。
ゴルフ場は風が吹いていたり、アップダウンがあったり、フェアウエイやラフなど様々なライになります。
そうなると、150ヤードを7番では打てず、6番や場合によってはもっと長いクラブになったり、逆に打ち下ろしやフォローの時は短い番手を持った方が良い場合もあるでしょう。
では、ここで質問です。
どうして、7番アイアンより5番アイアンの方が飛ぶのでしょうか?
非常に単純な質問ですが、この原理が非常に重要になってきます。
まず、7番よりも5番の方が一般的に長いです。そのため、5番アイアンの方がヘッドスピードを出しやすいです。
次に、5番アイアンの方が7番アイアンよりロフト角が立っています。
そのため、ボールに前に進む力を与えやすくなります。
この両方が相まって、一般的にだいたい20ヤードくらい、5番アイアンの方が飛ぶというかた多いわけです。
もし、片方しか変わらなかったら、単純に半分という考え方でもいいと思っています。
たとえば、同じ長さの5番アイアンと7番アイアンでは、2番手ではなく、1番手位の10ヤードくらいの差が出しやすいと考えても良いでしょう。
インパクトのときどういう状況で当たっているか?
つまり何が言いたいかというと、アイアンの場合、インパクト時にロフト角が何度で当たるのか? によって距離が変えられるということになります。
スピードもそうですね。スピードを変えてインパクトすれば、それで距離は変えられます。
例えば、7番アイアンをハンドファーストのインパクトで5番アイアン並みに立てて行けば、その分飛ばすことが可能になると考えて下さい。
上級者の領域になるかもしれませんが、スピードもコントロール出来れば、同様に飛ばせるようになるでしょう。
逆に言うと、どういう条件(スピード)で振って、どのようなロフトで当たったら、ご自身の考えている7番アイアンで150ヤードになるのか?を把握していなければ、他の番手の距離も計算できませんし、かつ、150ヤード以外の距離を7番で打つことは不可能となります。
そこで、トラックマンや「GC Quad」など飛距離計測器のローンチモニターを活用しましょう!
そこで見るべきデータ、
1つ目は、ボールスピードです。
ちゃんと当たっているということが条件にはなりますが、どのように振った時に、いくつくらいのボールスピードが出て、その時のキャリーがいくつというのが把握できるとよいでしょう。その時の当たり感や、出球の感じを覚えていけるとなお良いです。
次に、打ちだし角とスピン量も見ていきましょう
ドライバーのボールスピードに対する、最適な(最大距離の出る)、打ちだし角とバックスピン量をご存じの方は割といらっしゃいますが、アイアンの場合は知らない方がほとんどではないでしょうか?
これは、PGAやLPGAのトラックマンのデータがありますので、そちらをご参考にしてみてください。
そして、よーく見て欲しいのが、7番を調べたとして、7番のみを見るのではなく、その上の6番、5番、下の番手の8番、9番の打ちだし条件も見てみてください。
そして、その差を確認してみましょう。
その上で、自身が7番アイアンで打った際に、どこまでコントロールができるのかをやってみるのも良いかもしれません。
7番アイアンをしっかり振って、かつ、少しロフトが立って入れば、実は5番アイアンの数値に近づけられるかもしれません。
逆に、ゆっくり振ったり、フェースを開いて構えたり、ハーフショット、スリークォーターショットをすると、何番の距離が出せるのか? などもやってみるとよいでしょう。
そうしていくと、自身の7番アイアンで、どの距離の幅で打てるのか?が把握できるようになると思います。
2番手分、距離の打ち分けはできる!
その中で、一番気にしてほしいのが、MAXのキャリーです。
これによって、たとえば、ハザードの手前に刻む時などに、活用できたりします。
そして、やってみるとわかるのですが、意外と幅広く打てるんですよ!
上の番手は1番手位まではできる方がほとんどです。
下の番手も同様に1番手はできる方が多く、2番手位までは番手を下げなくても打てる方が多いと考えています。
つまり、例えば7番アイアンの目安が150ヤードと言っている方は、きっと130ヤードから160ヤードくらいまで7番で打てると考えても良いでしょう。
そうなってきて初めて、アゲンストだったり、ライの悪いシチュエーションだったり、打ち上げ、打ち下ろしにも対応できるようになると考えてください。
距離は自分で作るもの、そう考えて自身の番手を選んでほしいです。
150ヤード、アゲンストだから1番手上げて6番で打つ?ということだけではなく、もし、7番アイアンで160ヤード打てることを練習していれば、7番で強く打つという選択肢もあります。
風は一定に吹いているわけではないので、150ヤードのアゲンストだと思って6番で打ってみたら、6番で強く入ってしまい、オーバーしたということもあるでしょう。
その際に、オーバーした方が次を打ちやすいならその選択でも良いですが、もしオーバーが絶対にダメ、手前でもOKというホールであれば、アゲンストでもあえて番手を上げずに、7番で打っていくというのもありでしょう。
地面に着いてどれくらい転がる?
そして、次に必要なのが、キャリーで着弾した後に、どの位転がるのか?
を把握しましょう。
皆さん、意外と、キャリーでしっかり止まる球を打てたら、その場に止まっていると考えているかが少なくありません。行っても1ピンくらいで止まっているという方が多いでしょうか。
もちろん、そういったショットを打てた時はそうなりますし、ウェッジやショートアイアンではそういった可能性も高くなるでしょう。
ですが、昨今のストロングロフトの7番くらいだと、なかなか着弾してから1ピンくらいしか止まらない球を打てる人は少ないかもしれません。
そうなると、そのキャリー+ランを入れた距離も重要になってきます!
グリーン上で止めるためにはもちろん、ハザード(バンカー、池など)の手前に刻む時も重要になりますよね!
ドライバーは、ある程度、飛びすぎが許される場面が多いかもしれませんが、アイアン以降は飛びすぎは大きなミスにつながることが多いです。
キャリーも含めて、どのくらいまで飛ぶのか?を把握することは非常に重要な要素だと考えてください。
つまり、まとめますと、
セカンドショット以降で求められることは、まずは、ティショットの時と同様に、しっかりと方向性が出すこと、つづいて、キャリーを把握すること、その上で、ラン込みでどのくらい飛ぶのか?
そして、それらは、どの位の距離の幅で打てるのか?を把握する必要があります
次回以降では、球の高低のお話、曲げる球のお話などを話していきたいです。
ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。


