アマチュアゴルファーが扱いやすいのはウッド型のヘッド形状

ユーティリティはほとんどのゴルファーにとってロングアイアンに代わるクラブです。特に5番アイアンより上の番手は誰にとっても難しいので、それらに取って代わって飛距離を稼ぎ、場合によってはグリーンを狙うのが役割。基本的には5番アイアン、人によっては6番アイアンよりも上の距離を打つ番手を選ぶことになります。

ユーティリティのヘッドはウッド型、アイアン型、両者の中間型の3つに分けて考えるといいでしょう。見分け方は、シンプルにヘッドを上から見て投影面積を比べてみる。テール側に膨らみがあって大きめのヘッドならウッド型、膨らみが少なければアイアン型、両者の真ん中程度なら中間型です。

アマチュアの方におすすめなのはウッド型。打球が上がりやすい、芯が比較的広くてミートしやすい、重心位置が深いのでミスヒットに強く飛距離ロスが少ない、といったメリットがあります。特にこだわりがなければウッド型をチョイスするのがベスト。アイアン型や中間型を使っている人も、機会を見つけてウッド型を打ってみてください。違いを感じられるはずです。

ただ、同じウッド型でも、細かなシェイプ、色、構えた時の感じ(顔つき)などさまざまな違いがあります。中でも大事なのはフェースプログレッション(FP)。シャフトの中心線からフェースのリーディングエッジまでの長さのことで、この長さをFP値と呼びます。

同じロフトとシャフトのユーティリティで比べた場合、FP値が大きいほど打球が上がりやすくなりますが、ボールはつかまりにくくなります。よって打球が左に飛ぶミスが多い人にいい。フッカーには向きますがスライサーには不向きと言えます。FP値が小さいとこの逆で、打球は上がりにくいですが、つかまりやすくなります。右に飛ぶミスが多い人にいいのでフッカーよりもスライサー向きと言えるでしょう。

ざっくり言うとFP値の大きなユーティリティはウッドが得意な人、FP値が小さなユーティリティはアイアンが得意な人に向いています。とはいえ、あからさまに変わるわけではなくイメージ的なものが変わる程度。上記のようなミスの傾向があっても、構えやすかったりイメージが出やすいのならば、そちらを使っても構いません。その意味では、向き不向きというよりも自分との相性を重視した方がいい人もいるので、一つの目安としていただければと思います。

ボールの位置やスイングイメージもヘッドの型によって変わります。わかりやすく言うと、フェアウェイウッドに近いボール位置、アイアンに近いボール位置、どちらの方が打ちやすいか? また、フェアウェイウッドのように払うイメージでスイングした方が打ちやすいか、アイアンのようにダウンブローの方が打ちやすいか? ということ。これらもヘッドタイプによって相性の良し悪しがあります。

これも”どちらかと言えば”レベルの話ですが、ウッド型のユーティリティはフェアウェイウッドのイメージ、すなわち左寄りに置いたボールに対して、緩やかな入射角でヘッドを入れてレベルブローに打ちたい人、FP値的には大きいモデルが適しています。

一方、左右センターに近い位置のボールに対し、アイアンのようにヘッドの入射角を鋭角的にしてダウンブローに打ちたい人にはアイアン型のヘッド、FP値は小さいものが適しています。

新たにユーティリティの導入を考えている人はもちろん、すでに使っている人も、この機会に自分のユーティリティを再確認してみてください。もしかしたら自分とは相性の悪いユーティリティを使っているかもしれません。その場合、ユーティリティに合わせてスイングしている可能性があります。また、ヘッドの形状は見た目の好き嫌いも影響される部分です。ユーティリティそのものの機能も大事ですが、自分のイメージを優先させてもいいクラブがユーティリティでもあります。そのあたりを上手にさじ加減して最適なユーティリティを手にしましょう。

吉本巧
よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・中央区日本橋浜町の「吉本巧ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。