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「明治安田」で最多バーディー賞獲得の都玲華に期待される“女王への道”

先週の日本女子ツアー「明治安田レディス」では、3ラウンド合計で18個のバーディーを奪った(1イーグルを含む)都玲華が「最多バーディー賞」を獲得した。ゴルフの華であるバーディーの数が多いことは「女王」への必須条件。今後の都にはますますアグレッシブに攻めることが期待されるとともに、ルーキーイヤーを振り返ると2019年の渋野日向子にも似た傾向があった。
写真/Getty Images
第2ラウンドは圧巻の1イーグル、7バーディー!!
「明治安田」最終日の表彰式に、優勝した小祝さくらとともに参加したのは「最多バーディー賞」と「ベストルーキー賞」をダブルで獲得した都玲華でした。
第2ラウンドでは圧巻の1イーグル、7バーディーを奪った見事なゴルフ。
開幕前日に熊の目撃情報があったことで初日が中止となり、当初の72ホールから54ホールに短縮された大会で1イーグルと17バーディーは、実にラウンド平均で6個。3ホールに一度はバーディーまたはイーグルを奪ったことになります。
1ラウンドあたりの平均バーディー数は2.8421で46位ですが、前週の「ミネベアミツミ」終了時の平均2.5806で66位からランキングを上げました。
この部門で現在トップの神谷そら(3.8364)とはまだ差がありますが、今シーズンの都はQTランキング53位の資格で参戦したことで日照時間の短い序盤は出場機会が限られており、この部門の上位陣とは消化ラウンド数が20前後も少なくなっています。
リランキングで15位まで上がったことで、9月の「ミヤギテレビ杯」まではコンスタントに出られる見込みなので、さらにバーディーを量産してランキングを上げてほしいものです。
平均バーディー数タイトルは“女王”への条件
3ラウンドまたは4ラウンドの合計スコアで順位を決めるプロゴルフでは、やはりバーディー数が多いことが「女王」への欠かせない条件となります。
近年に平均バーディー数でトップだった人の名前を見ると昨年、一昨年は山下美夢有。
2022年は勝みなみで2020〜21年シーズンは稲見萌寧。2019年は渋野日向子でした。
稲見と2023年の山下はシーズンの年間女王。昨年の山下は2位で勝も4位だったので、やはり「女王」に近い選手がこのタイトルを取っています。
2019年シーズンは「女王」は賞金ランキングで決めていたため渋野は2位ですが、ポイントランキングでは1位でした。
都は「パーセーブ率」をアップできれば
上記の面々のパーセーブ率ランキングも見てみると、山下と稲見はいずれのシーズンも1位。勝も6位でした。
都はこの部門は84.3567%で44位。1位は90%前後なのでかなりの差があるように見えますが、この差というのは概ねラウンド(18ホール)でパーセーブできないホールが二つあるか、三つあるかの違いです。
ランキングを40位台からトップレベルに上げると言われると途方もないことに感じてしまうかもしれませんが、1ラウンドでボギー以上をひとつ減らす、と考えると達成可能なものと感じられるのではないでしょうか。
渋野日向子に似ている? ルーキーイヤー
2019年シーズンに平均バーディー数1位だった渋野は、パーセーブ率では86.5119%で13位でした
この数字は、現在の都の84.3567%に近い、と言えなくもありません。
また、この年の渋野は、前年夏のプロテストに合格した実質ルーキーでした。
シーズンにはQT40位の資格で参戦。5月の「サロンパス杯」で初優勝するとメジャーの「全英女子オープン」でも勝って一躍「スマイリング・シンデレラ」として世界に認知されました。
やはりルーキーの都はQT53位でシーズンに参戦し「サロンパス杯」8位などの成績でリランキングを15位まで上げました。
スケールの違いはありますが、QTを経て出たルーキーイヤーで「サロンパス杯」をきっかけに躍進しています。
JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)の選手プロフィールを見ると、渋野が167センチ、62キロ。都は身長が同じ167センチで60キロと体格もそっくりです。
都は「明治安田」でもカメラに気がつくと笑顔で手を振っていました。
熊の目撃情報により無観客開催となり、歓声のなくなってしまった試合を笑顔で盛り上げたのは、コロナ禍でやはり無観客開催が多かった時期の試合を笑顔で盛り上げた渋野に通じるものがあります。
今週の「大東建託・いい部屋ネットレディス」は都にとっては所属契約先が主催者となっていて、ホステスプロの立場で出場します。
“大一番”でもバーディーを量産して、笑顔を振りまいてほしいものです。
(文/森伊知郎)

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