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パーオンできなくても諦めなくていい!? パー5攻略のカギは「割り算とアプローチ」にあり

石井良介のゴルフ・すべらない話:第87回

2025/07/30 ゴルフサプリ編集部

ドライバーが飛ばないから500ヤードのパー5をパーオンさせるのは無理! でも、「ノーチャンスではない」と、試打職人として人気の石井良介プロ。「ボギーオンからのパー奪取、もしくはボギー狙いでボギーを確実に取る」のは、ノーチャンスではないと言うのだが、その理由を解説してもらおう。

100ヤードあるいは50~60ヤード以内に得意な距離を作る

パー5は飛ばない人からするとツラいホールかもしれませんがノーチャンスではありません。前回、長いパー4の攻略で紹介したのと同様で、当該ホールでパーを獲りたいのか、ボギーでいいのかを明確にしてホールの距離を割り算すると攻略できる可能性が広がります。

例えばボギーでいいと考えた場合、1打で130ヤード運べれば4打で520ヤード。レギュラーティからなら、ほとんどのパー5でボギーオンできる距離です。パーオンはどうかというと1打あたり170~180ヤード弱必要になりますが、ティショットが普通に当たればそれくらいはいくと思います。そうすれば2打目以降150ヤード×2や140ヤード×2でグリーンまで行けるかもしれません。また、この発想が前提なら2打目のフェアウェイウッドがトップして飛ばなくても大した失敗には思えないはずです。

600ヤードのパー5は誰にとっても長いですが、ボギーオンなら150ヤードx4回。飛ばない人でもフェアウェイウッドやユーティリティで運べる距離です。4回打てばグリーン周りですから、必ずしもティショットでドライバーは必要ありません。このようにパー5はホールヤーデージだけ見るとツラくなったり、飛ばさなきゃ! と力んだりしがち。特に初中級者の方はネガティブになりやすいので、常にホールヤーデージを割り算して考えるといい。実はそれほど長くないと感じます。

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僕の場合、ロフト56度のウェッジでハーフショットすると60ヤード飛びます。スリークォーターだと75ヤード、フルショットでは85~90ヤードなので、このどれかを残すことが多いです。うまくいかない時もありますが、この距離を残せればワンピンにつけられる、くらいの感覚でやっています。同じスイングパターンを50度と60度のウェッジでもやり、それぞれで3種類の距離を打てると100ヤード以内は網羅できます。被る距離も出てきますがスピン量が変化して球筋が変わるので使い分けできます。

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アプローチは全てのホールで大切ですが、やはりドライバーからフェアウェイウッドやユーティリティで運んで3打目勝負になることが多いパー5ではモノをいいます。3打目で180ヤード残るホールなら頑張ってパーを獲ろうとなりますが、普通のパー5でバーディを狙うなら、やはりアプローチで打ちたい距離をコントロールできる技術が必要だと思います。

その代わりティショットは適当でいい、と言ったらちょっと言い過ぎですが、よほどコースセッティングが過酷でない限り、ホール内で2打目がグリーン方向に打てるところに打っておくくらいの感覚でいい。僕のドライバーのフェアウェイキープ率は5~6割あったらいい方で、調子が悪ければ3~4割になりますが、それでもパー5は何とかなります。コースにもよりますが、グリーンについては距離が短いほどアンジュレーションがあったり、グリーン周りがしっかりガードされていて、距離が長いほど両者ともやさしくなっている気がします。

石井良介

石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。

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