フォーティーン「FR-5」上級者も初心者も満足させちゃう! これぞウェッジのスタンダード!
野村タケオのゴルフ実験室

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ウェッジといえばフォーティーンですが、そのフォーティーンから「FR-5」というモデルが発売になりました。初心者から上級者まで幅広いゴルファーが使いやすいというこのウェッジ、いったいどんな性能なのでしょうか? ウェッジは芝の上から打たなきゃわからない!ってことで、コースに持ち込んで使ってみました。
〈取材・文・写真提供 野村タケオ〉
「FR-5」は上級者のための「FRZ」とやさしい「DJ-6」の中間に位置するモデル
今回僕が試打したのはフォーティーンから発売された「FR-5」というウェッジです。「FR-5」は軟鉄一体鍛造製法。フォーティーンのウェッジでは操作性の高い「FRZ」とオートマチックに使える「DJ-6」のちょうど中間に位置する機能を目指したのが、この「FR-5」です。

ソールはフォーティーンを代表する「ユニバーサルソール」。これは「DJ-5」(2021年)以降に採用されたソールです。リーディングエッジに設けられた「バンパー機能」が、どんな入射角でも地面との接触をスムーズにし、ソール中央部へのコンタクトを自然に導きます。これにより、適度なバウンス効果が生まれ、芝の上を「滑る」ような抜け感を実現。トップやダフリといったアマチュアの典型的なミスを軽減し、スクエアに構えてもフェースを開いても安定したショットが可能となります。まさに汎用性に優れるスタンダードソールと呼べるものです。

フェース面は平面精度、そしてルールギリギリの溝エッジまで、安定したスピンショットを供給できる大切な要素を大量生産品においても一貫した製造精度で実現できるハイスピンミラー鍛造フェースを採用。横方向のレーザーミーリングによって基本スピン性能が向上、あらゆるライやウェットな状態からも、より安定したスピンショットを放つことができます。

形状としては、ほどよいグースネック形状を採用。しかしグースネック形状はオートマチック性が際立つため、ストレートネックに馴染んだプレーヤーにとっては少し構えにくさを感じる人もいます。そのためこの「FR-5」はネック上部から下部に渡るまで限りなく緩やかな曲線を描いたネック形状を採用することで過度にグース感が気にならない形状としています。この形状により、グースの機能的やさしさを維持しつつ、ストレートの構えやすさを兼ね備える形を実現しました。
僕が試打したのは58度。シャフトは純正の「TS-101w」です。これは「クラブとしての使いやすさ」を求めて日本シャフト株式会社と共同で開発したウェッジ専用スチールシャフト。重量は110g台ということです。

構えてみると少し丸みのある形状で、ボールを包み込むようなイメージがあり、個人的にはかなり好きな顔です。グースはあるのですが、ネックの曲がり方が緩やかなのであまりグースを感じさせませんね。とても上手く作ってあると思います。
バックフェースもフォーティーンの羽のマークが大きく刻印され、その横に「FR-5」のロゴ。トウとヒール側には大きめの切り込みが入っていて、この形状がなんとも言えずカッコいいです。機能的にも重心位置を調整する意味もあるんでしょうね。

まずはスクエアに構えてみましたが、とてもターゲットに向かって構えやすいです。打ってみるととにかくソールが滑ってくれます。少しハンドファースト気味に構えて、打ってみてもリーディングエッジのバンパー部分があるためか、全く刺さることがなく、スーッと滑ってくれるんです。なので、多少手前に入ってもザックリすることなく、大きなミスになりません。
弾道は低めで、しっかりとラインが出ますね。スピンもかなりかかってくれて、キュキュッと止まります。スクエアなままで使ってこれだけスピンがしっかりかかってくれるのならば、よほどのことがない限りは開く必要がないのかな〜と思いました。

次にフェースを開いて使ってみましたが、開いて構えても違和感が全くありません。グースネックだと開いた時にネック部分が出っ張って見えたりして、構えにくい時もあるのですが、このウェッジはそれがないですね。
これも低めの弾道で飛び出して、しっかりとスピンがかかります。フェースを開いてもソールの滑りは同じで、とにかく滑ってくれます。ボールを少しあげようと思っても難しくないし、操作性もとてもいい感じがします。

このウェッジを使ってみて思ったのは、とにかくソールの抜けの良さ。ほぼザックリの心配もなく、スーッと滑ってくれます。これはスクエアに構えた時も開いて構えた時も同じで、とにかく抜けが抜群にいいです。
そしてインパクトの打点も安定していますね。スクエアの時はもちろん、開いて使ってもフェース面の同じようなところで安定してインパクトできます。なので、ボールの飛び方も安定するので、距離感だけを考えて打つことができる。非常にシンプルに使うことができます。
打感はもちろん柔らかいし、しっかりとフェースに乗る感覚もあります。スピンもかなり入ってくれるので、打っていて楽しいですね。「FR-5」という名前の「FR」というのは2023 年にスタートしたFOURTEEN REVOLVE(回転) PROJECT、略して『FR PROJECT』の「FR」なんです。これはスピンウェッジの先駆・フォーティーンが現代における“最高のスピンウェッジ”をカタチにすべく発足したプロジェクトなんですね。だからこの「FR-5」もスピン性能はバッチリなんです。
フォーティーンが「ザ・スタンダード・ウェッジ」と呼ぶだけあって、ヘッドの形状や使い勝手などがちょうどいい感じで本当に使いやすいウェッジでした。オートマチックに使ってもよし、フェースを開くなどして技を使ってもよしという性能。初中級者から上級者まで使える万能ウェッジだと思いました。
新しいウェッジが欲しいけど、どんなのがいいのか悩んでいる人は、とりあえずこれ使えば間違いないよっていうウェッジだと思います。ぜひ一度お試しあれ。
ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。

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