テーラーメイドのゼロトルク「スパイダーZT」スーッとなんの抵抗もなくヘッドが動いてくれる!
野村タケオのゴルフ実験室
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。最近流行りのパターと言えばゼロトルクですよね。いろんなメーカーから発売されましたが、遂に!っとことでテーラーメイドからも発売されました! これが早くも大人気で、売り切れ状態が続いているのだとか。いったいどんなパターに仕上がっているのでしょうか。コースでじっくりと試打したのでレポートします!
〈取材・文・写真提供 野村タケオ〉
ストロークの安定性に提供のあるスパイダーとゼロトルクが合体!
僕が今回試打したパターは「スパイダーZT」パターです。「ZT」ってのはもちろん「ゼロトルク」の略ですね。今更ですが、ゼロトルクというのはパッティングストローク中にヘッドがねじれ(トルク)を生じにくくする設計ということです。
テーラーメイドのスパイダーといえば構えやすい形状で高慣性モーメントのパターですが、そこに今回ストロークの安定するゼロトルクテクノロジーが追加されたということ。これは最強と言ってもいいのかもしれません。
構造的にはフロント部分に高密度の303ステンレススチールを使い、バックは低密度の6061航空宇宙グレードアルミニウムを採用。これにより高慣性モーメントを生み出し、ストローク時の再現性と安定性を向上させています。
シャフトはヘッドの重心位置から一直線になるよう1度シャフトが傾斜した状態で挿入されており、リーディングエッジから25㎜後方にオフセットされています。これによりトゥが上を向くトゥアップバランスとなり、ストローク中にフェースが開閉しようとする動きを抑え、安定したストロークを実現しています。
フェース面にはSurlyn(サーリン)とアルミニウムの複合素材からなる「Pure Roll(ピュアロール)」インサートを採用。45度の角度で下向きに入った溝により、効率的に順回転(トップスピン)を生み出しスムーズな転がりを実現しています。
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構えてみると、ヘッド形状は「あ~スパイダーだな~」という顔をしています。ゼロトルクパターといえば、少し異形の物や、大きめヘッドが多い印象ですが、この「スパイダーZT」はあまり大きくないヘッドで、とても構えやすい。ゼロトルクパター感が少なく、シャフトの挿さっている位置を見なければ、普通のパターように感じます。形状的にもターゲットに対して構えやすいですね。
ソールには鮮やかなブルーが配されていてとてもカッコいいですね。ソールだけじゃなくクラウン部分にもワンポイントでこのブルーが入っているともっとカッコいいのにな~と思いました。
ゼロトルクパターの中には構えた時にシャフトがかなり左側に倒れているものがありますが、この「スパイダーZT」はそれがなく、とても自然に構えられます。
ストロークしてみるととてもヘッドが軽く感じられ、スーッとなんの抵抗もなくヘッドが動いてくれる感じがしました。本当にヘッドが勝手にどっちかを向いてしまう力が全くかかってない感覚。とてもスムーズにストロークができます。
そのままボールを打ってみましたが、ボールを打っても感覚は同じ。狙った方向に対して勝手にヘッドが動いてくれる感覚があり、出球が本当に安定します。打点が多少ブレてもヘッドのブレが少なく、出球の方向性の狂いは少ないです。
打感は少し軽めで、コツっという打音とともにいい回転で転がっていきます。これはフェース面の素材と、ピュアロールのおかげなんでしょう。他社のゼロトルクパターでは少しストロークの割にボールが飛ばないイメージのものがあったのですが、この「スパイダーZT」はしっかり球足が伸びて思った通りに転がってくれます。なので、ロングパットや上りで重めのパットでもしっかりと距離感が合いました。
そしてやっぱゼロトルクパターといえばショートパットです。とにかく出球の方向性が安定するので、1メートル前後のパターが本当にラクになります。アドレスでしっかりと方向さえ合わせてやれば、あとは何も考えることなくストロークするだけという感じ。このシンプルさがありがたい。一番しびれる距離がしっかりと入ってくれるというのは、スコアメイクにも役立ってくれますよね。
今回ラウンドしながら「スパイダーZT」をがっつりと試打しましたが、予想以上に出来が良くて驚きました。本当に普通のセンターシャフトのパターに近い感覚で構えてストロークできるので、ゼロトルク特有のちょっとした違和感のようなものが少ないです。これなら普通のパターからの移行もしやすいでしょうね。それでいてしっかりとゼロトルクの美味しいところは感じられるので、特に短めのパットに苦労している人は試してみるといいんじゃないでしょうか。さすがに売れているだけのことはあるな~と思いました。
ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。
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