え!? こだわらないとダメじゃないの? 数字にとらわれすぎないクラブ選び(スペック編)①
【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識】
効果的なのは実はあまり細かくこだわらない!
では、それをどのように管理していったらよいか?となるのですが、実は、あまりこだわらないことをオススメします。
重要なのは、振った時に感じる重さ、ですから、総重量はある程度把握しておけばよい、くらいにしてみましょう。
もし、どうしても、こだわって管理したいということであれば、パターを中心にやってみましょう。
パターの重さは、本当に重要です。
よく、「パターは重い方が良い」は間違っていないのですが、重すぎてもダメです。重いとどうなるかというと、手が動かなくなるんですね!
なぜかというと、ゴルフスイングでは始動がスムーズにいくかどうかはそのスイングの成否にかなり影響します。
特にパッティングストロークというのは、非常に短い時間ですから、ストローク中に何か小細工することは不可能に近いです。
ドライバーなどのスイングでは、スイング中の時間が少しありますから、「あ、ちょっと違う?」と感じると、何か変更することは、結果がどうなるかは別ですが、スイング中に補正をすることが可能と言えば可能です。
ですが、パッティングは一度始動してしまうとほぼ打つまでフィーリングは変えられないと考えてください。
そうなると、話が戻りますが、始動、が一番重要です。
その「始動」が最もスムーズにいく重量を探してみましょう。
その際に、是非とも、幅広く試してみることをお勧めします。
例えば一番簡単な方法は、今お持ちのパター以外のクラブでパッティングストロークをしてみ見ることです。
サンドウェッジやショートアイアンアなどは長さ的にもやりやすいかもしれませんね!
でも、いろいろとやっていくと、実は7番アイアンくらいの重さが良かったりする方もいらっしゃいます。
そうなると、相当軽い方が良いということがわかると思います。
今、パターの総重量というと、500gをはるかに超えて560g以上のものも増えてきています。
ここまで重くして始動がスムーズにいく人は少ないのでは?と考えていますので、上記しましたように、ウェッジやショートアイアンの重さが良いフィーリングと感じる方は、若しかしたら、総重量は450gくらいでも良いいかもしれません。
つまりは、パターの重さは約100gくらいの幅でいろいろと試すべき、ということになってきます。
そして、ここで、総重量で一番気を付けて欲しいのは、お使いのサンドウェッジよりは重くしましょう~というものです。
「パターは重い方が良い」は、ご自身のセッティングの中で一番重ければよい、ということを端的に言ったものだとご理解いただければ嬉しいです。
パターはドライバーとの「つながり」も考える
なぜ、ここまで軽いものを試すべきかというのには、もう一つ理由があります。
グリーン上でパッティングをした後に、次に打つクラブは何ですか?
それは、次のティショットで打つドライバーになる方が大多数でしょう。(PAR4やPAR5の場合)
そうなると、その時の重量差を考えた方が良いです。
パターをすごく重くして置いて、パッティングが良くなったとしても、超軽量のドライバーをすぐに打てるかどうかは、かなりその方の運動神経によるところが大きいです。
一般的には、かなりの違和感になる方がほとんどでしょう。
これらを総合的に考えてみると、パターはセッティングの中では一番重い方が良いが、全体のクラブの重量からかけ離れたものにしない方が良い、となります。
これは同様にドライバーの重さにも関わってきます。
あまりにも軽いものにしてしまうと、パターをいくら軽くして言っても、違和感が小さくないです。
その上、パターをドライバーに近づけようとして、軽くしすぎてしまうと、これこそ違和感の塊でしょう。
つまりは、単体での総重量のこだわりは重要ではありますが、全体でのつながり=違和感のない重さの範囲というものを見つけることが大事になってくるわけです。
そして、全体としても同様に、違和感のない範囲でフローさせていくのが良いでしょう。
ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。
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