ダウンスイングで「速く振ろう」とするほど飛ばない? ヘッドスピードが上がらない本当の理由
勝又優美は見た!「そのスイング改造、いる、いらない?」Case.43
これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンした勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマはダウンスイング。前回、ゆっくりバックスイングして速く下ろすのはあり、という答えに至ったのを受け、そこで気をつけなければならないダウンスイングでの注意事項を教えてもらう。
ヘッドを速く下ろすのではなく支点となるグリップを引っぱり下ろす
スイングにキレがなくなってきた人が、バックスイングをゆっくり上げてダウンスイングを速く下ろすのは一つの手ですが、結局のところダウンスイングでクラブスピードをアップさせたいのはゴルファー共通の思い。それがままならずにうまくヒットできない人が大半なのですが、こうなる原因のほとんどは自分でクラブを速く振り下ろそうとすることにあります。
クラブを速く下ろす=クラブヘッドを速く下ろすということ。みなさんはこう考えていると思います。実はこれが多くの方の悩みのタネであるアーリーリリースを招きます。実際のところヘッドは速く下ろせているわけで、そういう意味ではやりたいことができている、ということになりますが、裏を返せばヘッドを速く下ろそうとしている限りアーリーリリースはなくならないのです。
では、どうすればいいのでしょう? 大事なのは支点を引っぱり下ろすことです。ここで言う支点とはクラブと体の唯一の接点であるグリップ。ダウンスイングでグリップを引き下ろせば、あとはクラブが自重で勝手にスピードアップして下りてきます。自分で速く振ろうとするのではなくクラブに仕事をさせるのです。これはトンカチで釘を打つのと同じこと。手首を支点にしてトンカチを使うと勝手にアタマがスピーディーに下りてきますよね。クラブを速く下ろす時もこれが最善の方法なのです。
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そのためのポイントは2つ。1つめは腰の回転を皮切りに切り返すことです。よく「ダウンスイングではグリップエンドがボールを指す」と言われますが、これは腰が最初に回転しないとできません。みんなそれを知らずに手を使ってグリップエンドをボールに向けようとする、これではアーリーリリースが助長されるばかりです。
2つめはフリスビーを投じるイメージで左腕が動くこと。腕を体の前に振り戻す動きが必要ということになります。この2つがタイミングよく連動すると、クラブが自分の重さで速く下りてきます。振り遅れる傾向の人の場合、腰は回しているけれど腕を振り戻せていないパターンが多いと思います。
勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。
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