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3パットしてませんか?ショートパット&ロングパットに効く「距離感」をつかむコツ

あなたもパター巧者になれる!藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方 第15回

2022/12/08 ゴルフサプリ編集部

グリーン

3パットのミスをいかに防ぐかがスコアメイクの重要なポイント。それには「自分の感覚」をもっと生かそう。

GOLF TODAY本誌 No.606/126〜129ページより
取材・構成・文/小山俊正 撮影/相田克己 取材協力/葛城ゴルフ倶楽部

カタチにとらわれず感覚を大事にする

藤田寛之パッティング
下手投げでボールを放り投げるように自分が持っている感覚を生かしてタッチを出す。

3パットのミスを防ぐには、言うまでもなく「距離感を合わせる」ことが第一です。ライン読みや球を打ち出す方向が多少ズレても、距離感さえ合えば、次打のカップインの確率が高くなります。

ただ、距離感というのは感覚であり、教えたり教わったりするものではない。距離感を合わせる理論も存在しません。振り幅を決めて打つ方法もありますが、私はオススメしません。

なぜなら、繊細なタッチが出せず、グリーンコンディションに対して臨機応変に対応できないからです。大事なのは、カタチにとらわれずに、自分が持っている感覚をより生かすことです。

距離感を養う

下手投げでボールを放り投げる
ボールを投げる時は、振り幅を意識しない。目標が近ければ腕を小さくゆっくり振り、遠ければ大きく速く振る。この感覚を大事にしよう。

練習グリーンで、10メートル以上先にあるカップを目標にして3球続けて打ってみましょう。1球目がカップに届かなかったら2球目は強めに、オーバーしたら次は弱めに打ってみましょう。

このように距離感を養いながら、打つ距離と方向を変えて練習することが大切です。

コース上ではラインを読む際に後方線上に立ち、カップを見ながら素振りをします。そしてアドレスに入り、球のコロがりをイメージしつつ、もう一度カップを見て素振りをします。

こうすると視覚からの情報が脳から手先に伝わり、その距離に合った振り幅になります。

Get in!攻略ポイント1 練習グリーンで距離感を養う

藤田寛之パッティング

1球ごとに「強かったのか」「弱かったのか」をチェックし、自分の感覚とそのグリーンのスピードをすり合わせていく。

打つ距離と方向を変えながら、グリーンを1周するのが理想的。

Get in!攻略ポイント2 カップを見ながら素振りをする

藤田寛之パッティング

ラインの後方線上に立つ時だけでなく、アドレスに入る際も、カップを見ながら素振りを行う。

視覚からの情報が脳から手先に伝わり、距離に対して適正な振り幅になる。

Get in!攻略ポイント3 ショートのミスが多い人はスタンス幅を通常より「広く」する

大きなストロークが作りやすくなり強くしっかり打てる

藤田寛之パッティング
フォローでヘッドをより大きく出すと遠くまでコロがる。

3パットのミスの大半は、長い距離のファーストパット(グリーン上の1打目)を打ち切れずに、カップに寄らないことがほとんど。そこで、ロングパットになるとショートのミスが多く出るという人は、「スタンス幅」を工夫してみましょう。

通常時よりも両足を均等に広げて、違和感のない程度にスタンス幅を広くします。いわゆるワイドスタンスにすると、大きなストロークが作りやすくなり、ボールを強くしっかり打てます。土台となる下半身も安定するため、大きく振っても軸がブレません。

ポイントは、フォローでヘッドをより大きく出すこと。パットは左右対称の振り幅が基本といわれますが、私はそれを意識することなく、フォローを大きくします。これは上りのパットにも有効です。

スタンス幅を調節して苦手克服

  • 藤田寛之パッティング
  • 藤田寛之パッティング

ショートパットが苦手な人は、反対にスタンス幅を狭くしてみよう(右)。狭くするほど体全体で1本の軸をイメージしやすくなり、シンプルに打てる。

Get in!攻略ポイント4 イメージは「カーリング」。半径1メートルの円の中に入れる

大きな円の中にボールを入れるつもりで気楽に打てば距離感が合う。

藤田寛之パッティング

カーリングは、ストーンを大きな円の中に入れないと得点にならないため、それを最優先に戦略を練る。

ロングパットも同じように考えよう。

直径2メートルのカップならプレッシャーが軽減し手がスムーズに動く

ロングパットの距離感を合わせるには、カップを中心とした半径1メートルくらいの円を頭に描き、その円の中にボールを入れるつもりで打ちましょう。半径1メートル、言いかえると、直径2メートルほどのカップの大きさなら、かなり高い確率でカップインするはずです。

ロングパットをOKの距離にピタリと寄せようとするとプレッシャーがかかりますが、このようにターゲットを大きくすれば、メンタル面もラクになり、手がスムーズに動きます。

私のイメージは「カーリング」と同じです(上のイラスト)。カーリングは、大きな円の中にストーンを入れることを最優先にして、円の中心に止まればベストです。

パットも同様、ボールを円の中に入れることに集中し、結果的にOKの距離についたら最高、と考えましょう。

上達の秘訣

狙うのは5メートル以内!

藤田寛之パッティング

パットのラインの難易度やその時の調子、試合展開などによるが、カップインを狙って強気に打つのは、おおよそ「5メートル以内」。

それより遠い距離は3パットのリスクを考慮し、「入れる」よりも「寄せる」ことを重視して打つ。




藤田寛之

藤田寛之
ふじた・ひろゆき(葛城GC)
1969年6月16日生まれ。168㎝、70㎏。福岡県出身。ツアー18勝。年齢を重ねるごとに勝ち星を増やし、40代で12勝をマーク。2012年には年間4勝を挙て43歳にして初の賞金王に輝いた。23年連続で賞金シード入り。得意クラブはパター。


【藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方】

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