ゴルフレッスン|インパクトをぶ厚くする「欧州スイング」の作り方【ダウンスイング編】
Reported in THE OPEN |風と硬い地面が育んだ「欧州スイング」がいい!(4/4)
ダウンスイングは下に向かって力を出す。そのためには、右肩を支点に右手のヒラを下に向け続けてクラブを下ろすのがピート・コーウェン流だ。
●Reported in THE OPEN
(1/4):ボールを押さえ込む「欧州スイングのスタンダード」
(2/4):欧州No.1コーチ、ピート・コーウェンに学ぶ欧州スイングの極意
(3/4):欧州スイングの作り方 | バックスイング編
(4/4):欧州スイングの作り方 | ダウンスイング編
解説/吉田洋一郎
よしだ・ひろいちろう。北海道出身。ピート・コーウェンやデビッド・レッドベターをはじめ、欧米の一流インストラクターのもとを訪れ、直接学び、世界中のスイング理論を網羅する知識を有す。国内外のツアーにも頻繁に足を運び、実践的なスイング構築スキルを、日々アップデートしている。
右手のヒラを下に向けて押し下げる
ボールではなく真下に右ヒジを伸展させる
①切り返しで左足を踏み込むと下方に向かって力を出しやすい。真下に向かって右ヒジを伸展させよう。
②インパクト以降も右手のヒラを真下に向ける意識を持ち続けることでインパクト時のフェース向きが安定する。
ダウンスイングでは、右肩を支点に右手のヒラを真下に押し込むように下ろす。その際、全身で沈み込むようなイメージを持つのもいい。ここでも右肩の位置が大きくずれないようにしたい。
ボールに向かうと肩の位置がずれる
ボールに向けてダウンスイングする意識が強いと右肩が前に出たり、左肩を後方に引っ張る動きが生じてしまう。そうなると振り遅れて、ボールを抑え込めなくなる。
フェースを返す動きは不要
インパクト以降も右手のヒラを下に向け続けようとすることで、手首の角度をキープする。手首の角度が変わると、フェースを閉じすぎたりしてスクエアに当たらなくなる。
右肩支点を意識して体の開きと振り遅れを防ぐ
コーウェン流のぶ厚いインパクトの作り方で最も重要なのが、右手のヒラを下に向け、真下に向かって下ろすダウンスイング。
右手のヒラを下に向けることで押し込むイメージと、右手首の角度を変えないようにする。そして、ここでも右肩を支点に右腕を真下に伸展させることで、右肩が前に出てカット軌道になることを抑制。これらのことによって、フェースをスクエアに保ち、ぶ厚いインパクトとするのだ。
体を回転させるのではなく、下方に向かって力を出す、上下動のイメージを忘れないことが大切。
手のヒラを下に向けて真下に押し込むようにクラブを下ろしていく
右肩を押さえて片手打ちをしよう
右肩支点と真下に向かって力を出すドリルとしては、右肩を左手で押さえて片手打ちするのがいい。体を回転させなくてもクラブが走ることを体感できる。
トーマス・ピータースもピート・コーウェンのコーチを受ける選手の一人。全英オープンの16番ホール・パー3でも右からの風に向かって、ドローボールを打ち、グリーンオンさせていた。彼のようにインパクトがぶ厚ければ、風には流されない。
欧州スイングの作り方 | ダウンスイング編(4/4)終
GOLF TODAY本誌 No.568 66〜67ページより