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日本シャフト|ゴルフシャフトメーカーが最新作に込めた思い

ヘッド性能を十分に引き出し、足りない部分はシャフトが補う最高のマッチングで、スコアアップに直結!!

2019/11/25 ゴルフトゥデイ 編集部

最新作シャフトは誰に向けて開発されたのか、どんな特性を持っているのか?企画開発を通じて製品に込められた思いを聞いた。

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“スペシャル企画”メーカーインタビュー
ニューモデルに込めた思いコンセプト&開発のウラ話

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●ニューモデルに込めた思い。シャフトメーカーインタビュー
Part1:株式会社グラファイトデザイン
Part2:株式会社 シャフトラボ
Part3:藤倉コンポジット株式会社
Part4:三菱ケミカル株式会社
Part5:株式会社 FSTジャパン
Part6:トゥルーテンパー スポーツインク ジャパン
Part7:日本シャフト株式会社

日本シャフト|N・S・プロ950GH neo/N・S・プロ MODUS3 HYBRID

先端部を柔らかくし、スピン性能を高めたネオ

――N・S・プロ950GH neo(以下、ネオ)はどんなシャフトですか?

栗原一郎氏(以下、栗原) 長年、皆様にご愛用いただいている軽量スチールシャフトのN・S・プロ950GH(以下、GH)の全体しなりのフィーリングを踏襲しつつ、今ドキのアイアンとのマッチング性を向上したモデルです。

――今ドキのアイアンとは?

栗原 アイアンにも飛距離性能を求める流れがあり、ロフトがどんどん立ってきていて、GHが発売された当初より、1〜2番手ストロングロフト化してきています。ただロフトが立っただけだと、ヘッドスピードがないと球が上がらない、つかまらないといった弊害が出てくるので、ソールは厚めで低重心化を図り、さらに当てやすくするために、ヘッドは大型化され、重心距離も長くなってきています。こういった構造のアイアンは、溝の規制と相まって、スピンがかかりにくく、グリーン上で止まりにくくなっていたのです。高い飛距離性能を発揮するヘッドを十分に生かして、足りない部分をシャフトで補いたいと、開発したのがネオです。

――GHの後継ではなく、進化系とのことですが、別物のシャフトなんですね。

栗原 そうです。軽量シャフトでも、しっかりダウンブローのスイングでシャフトをしならせることができる方や、重心距離の長くないセミキャビティタイプのアイアンを使って、適正なスピンを得ている人は、GHのほうが合うと思います。逆に、ボールがドロップしてしまう、グリーンで止まらないという悩みがある人はネオをオススメします。

――GHとの共通点、相違点は?

栗原 素材も作り方も基本的には同じです。スチールシャフトはステップの位置や長さで特性の違いをだすのが一般的なつくり方ですがこれも一緒ですので、見た目にはほぼ変わりません。内部に違いがあるんです。内部の肉厚を変えて、ロゴ回り、いわゆる中間部分はしっかり感を持たせ、先端部は肉厚を薄くして、シャープにしなるようにしています。こういった内部構造に関する技術はネオのために開発したものではなく、モーダス3やゼロスといった弊社のシャフト開発で培った技術を応用して実現させました。

――ネオに込めた思いは?

栗原 ヘッドの性能を100%引き出すことがシャフトの役割です。せっかく新しいアイアンにしたのに、飛ぶけど止まらない。つまり、点で狙わないといけないのに、アベレージゴルファーのヘッドスピードでは、スピンをかけてグリーン上で止めるのが難しくなってきているんです。この部分の性能を補えるシャフトです。飛距離はヘッドが引き出して、スピンをかけて止めるはシャフトで実現させる。最高のマッチングでスコアアップを目指してください。

USPGAツアープロのニーズに応えて開発

――モーダス3ハイブリッド(以下、モーダス3HY)はどんなシャフトですか?

栗原 グラファイト オンスチールテクノロジーとサブでネーミングされているように、スチールシャフトの全長にカーボンを巻きつけた別の意味でハイブリッドなシャフトです。元々はUSPGAツアープロの要望で作成したものです。

――要望とは?

栗原HY、いわゆるユーティリティは、ロングアイアンよりもやさしく打てることから、使用するツアープロも多くなっています。楽に打つためには、ノーマルのアイアンシャフトよりも軽い必要があるため、カーボンを使う選手が多いのですが、カーボンシャフトだと、ウッド的な直線的な飛び方をしてしまい、点で狙えない……何とかして欲しいと、アメリカのツアーレップから直訴されました。

――ユニークな構造の理由は?

栗原 最初は90gのスチールシャフトで作ろうとしたのですが、ツアープロのヘッドスピードだと肉薄過ぎて、しなり過ぎで頼りなく、球も吹け上がってしまう。逆にカーボンだけで作成すると、硬さは出せるけど、層を重ね過ぎて、シャフトがつぶれず、スピンレスの球になってしまう。それなら、融合させてしまおうという発想だったんです。カーボンの設計自由度も生かせますしね。

――簡単な発想ですが、技術的には難しいですよね?

栗原 接着させるのが大変でした。工夫を施し、特許も取得しました。

――ツアープロ向けだとヘッドスピッドスピードは必要ですね?

栗原 ドライバーのヘッドスピードで43m/sは欲しいですね。それだけあれば、性能を生かせると思います。ダウンスイングでスチールっぽいしなり感があって、でもそのあとは、カーボンシャフトの復元性の高さでポンと戻ってくるので、当てやすい。球も上がりやすいし、風に強く、コントロールもできます。安心感を持って振れるので、いい結果に結びつけることができます。

N.S.プロモーダス3 ハイブリッド

スチールシャフトにカーボンを巻きつけるという画期的なつくり方で誕生した、点で狙えるハイブリッド用シャフト。

N.S.プロ 950GH ネオ

日本シャフトのコーポレートカラー・グリーンをデザインに取り入れ、プレミアム感も演出した。

Q 2019-2020ニューモデルは?
A
●N.S.プロ950GH ネオ
●N.S.プロ モーダス3ハイブリッド


Q セールスポイントは?
A
●N.S.プロ950GH ネオ
最新アイアンヘッドとのマッチングを向上。先端のシャープなしなりで、高打出しと最適スピンを実現。
●N.S.プロ モーダス3ハイブリッド
シャフト全長でスチールとカーボンを複合。それぞれのいいとこどりで操作しやすく点で狙える。


Q どんな人向け?
A
●N.S.プロ950GH ネオ
最新の飛距離系アイアンで球がドロップしやすい、グリーン上で止まらないという悩みを持つ方。
●N.S.プロ モーダス3ハイブリッド
ロングアイアン代わりのユーティリティを使うヘッドスピードの速いプレーヤー。点で狙っていきたい方。


Q どこで試せる?
A
全国の販売店。試打会など、日程の詳細はHPでチェック。

お問い合せ
https://nipponshaft.co.jp


ニューモデルに込めた思い。シャフト メーカーインタビュー Part7(終)


別冊GOLFTODAY シャフト選びの徹底ガイド&グリップ・カタログ 24〜25ページより