和田泰朗わだ・ひろあき
1976年生まれ。日体大でスポーツ医学、生体力学を学びゴルフ指導者に。世界的なプロ団体WGTFで会員38000人中1%しかいないマスターティーチングプロ。独自のスイング理論「キープレフト」が認められ同団体のトップ100にランクされている。

STEP 1
ストローク感覚を呼び覚ます

[1]パットで使う筋肉と関節を覚醒させる

ワキを空けずにパターを上下させる

ステップ1では自粛で休眠していたパットの感覚を覚醒させます。

普段から背中まわりの筋肉と肩甲骨を動かしておけば、常にスムーズにストロークできる。

まずはストロークで大事な役割を担う肩甲骨とそのまわりの筋肉を動かしますが、どうせやるなら実戦に直結した方が合理的。ということで紹介したいのがこのページのメニューです。写真のように片手でパターを持ちます。左手の時はフェースが上、右手の場合はフェースが下向きになります。持ったら上腕部を体側につけて体の前にパターを差し出してください。

この体勢でワキが空かないようにパターを上下させるとストロークと同じように関節と筋肉が動きます。ヘッドが大きなパターだと前腕部に負荷がかかるので、パターを短く持ったり回数を減らすなどしてください。

下げればバックスイング上げればフォロー

上げるとバックスイング下げるとフォロー

[2]ペットボトルで手首の使用を抑える

手首を使うとボトルと手が連動しない

テンポとリズムを呼び覚ますドリルです。水を入れた500㎖のペットボトルのネック部分に、振ってもボトルが落ちないようにヒモを結びます。

あとはヒモの端を持ってストロークするだけ。手首を使うとボトルと手が連動せず、手が先に動いてボトルが後からついてくる格好になります。ボトルと手が一緒に動けば手首の使用が抑えられています。

手とボトルを一緒に動かす

[3]胸を支点に振る動きを養成

手首が折れるとパターを投げ渡せない

手首の使用を抑え、胸を支点にストロークするメニューです。構えたら右手でテークバック、インパクトのあたりでパターをリレーするように左手に投げ渡します。この往復運動を繰り返しましょう。

手首が折れるとパターを投げ渡せません。これは手首を支点に振れないということでもありますから、必然的に胸のあたりを支点にした正しいストロークになる。ヘッドの重さを感じて振ることもできます。

右手から左手にパターをリレー

STEP 2
目線をチェックする

[1]目線が真下を向いているか確認

片目ずつ目印にボールを落下させる

ステップ2では目線を合わせます。ボールの位置は目の真下が基本。目線が手前側だとカップが右に、ボールの先だと左に見えて真っすぐ打ち出せません。

まずはボールを持ち、適当な目印を見つけたら、その真上に目をセットし、目の位置からボールを落下させます。目印に落下すればOK。左右それぞれの目で、目印に落ちるよう目線を調整してください。

[2]パターを構えて目線をチェック

飛球線と両目のラインを平行にする

目線が真下に下ろせるようになったらパターを構えて同じことを繰り返します。実際にアドレスすると目線がズレることが多いからです。

また、ヘッドの位置によって左右のズレも生じやすいので、この段階で飛球線と両目のラインを平行にします。

手順としては「アドレス」→「ボールを落下」→「ヘッドの位置を調整」。左右どちらの目で見るかも加味してアジャストしましょう。

[3]正しくボールを追ってヘッドアップを撲滅

首を回して顔を左に向ければヘッドアップしない

ボールとカップを結んだ飛球線と両目のラインが平行になるようセットアップできれば、カップに向かって真っすぐ打ち出せる確率は高くなります。

ただ、目線の動かし方によって真っすぐ打ち出せなくなるので、正しい目線の動かし方を習得しましょう。

やり方は簡単。打ったボールを追う時に頭を上げず、首を左に回しながら見ることです。頭を上げる=ヘッドアップ。体も起きるのでインパクト時にフェースの向きが目標を外れてしまいます。

首を回して顔を左に向ければヘッドアップしません。ショートパットはもちろん、目を動かすだけではボールを追えないミドル〜ロングパットで特に有効なドリルです。

頭は上げず顔を左に向ける

頭を上げると真っすぐ打てない

STEP 3
上りのパットに備える

ありがちな「打ち切れない!」を未然に防止

上りは傾斜に逆らって立ちダウンブローに打つ

ストレート、スライス、フック、上り、下り。基本となる5つのラインのなかでも意外と難しいのが上り。「打ち切れずに一打損した」という記憶は誰にでもあると思います。ラウンドから遠ざかるほどこの傾向が顕著になるので家で練習しておくべきです。

打ち切れないのは、傾斜によりインパクト以降で重心が右に戻されるから。上りに向かって振っていくことによる動きづらさが原因です。

これをなくすにはダウンブローに打つこと。ボールを左足寄りに置き、左ヒザを曲げて左足体重でアドレスしたら、終始このバランスを崩さないでストロークしましょう。大きめのバックスイングと小さなフォローで打つのがストロークのポイント。上りのラインでは傾斜に逆らって立ち、ダウンブローに打つと覚えておきましょう。

テークバックは大、フォローは小

GOLF TODAY本誌 No.577 73〜78ページより