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目澤秀憲が転がすアプローチの打ち方・練習方法を解説【ダフリやトップの注意点も!】

2020/08/12 ゴルフサプリ編集部

なるべく転がすほうがスコアはまとまりやすいのはわかるが、ダフリやトップがよく出てしまう。そんな人にオススメのドリルを紹介。「コツさえつかめばきちんと打てるようになりますよ」と目澤秀憲。

レッスン
目澤秀憲
めざわ・ひでのり/1991年生まれ、東京都
出身。ファイブエレメンツ西麻布店で多くのゴルファーを指導。アメリカでの経験とTPIのレッスンメソッドを元にしたレッスンはプロアマを問わず高い評価を得ている。2021年のメジャー、マスターズで優勝した松山英樹のコーチとしても知られる。

低く転がすアプローチは小さめのスイングで打つが、手打ちはNG。胸の回転で打つことが大切だ

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ドリル1|転がすアプローチの基本チェック

まず基本のアドレスから確認

アプローチの基本は「転がし」です。でも低く転がせるアドレスがつくれていないとイメージどおりに転がせません。間違った構えのままでドリルの練習をしてもまったく効果は表われないのです。

そこで最初にアドレスチェック。両足を揃えてボールを体の中心の前に置き、両ツマ先を30度くらい左に向けてハンドファーストに構えます。この手順でアドレスをつくればボールの位置が一定し、インパクトが安定しやすくなります。こうした構えをベースにしてドリルに取り組みましょう。

転がすならAW

ロフト角が56~60度のSWで低く転がすのは難しい。50~52度くらいのAWがオススメ。46度前後のPWでもいい。

アドレスをつくる手順を覚えよう

最初のボールの位置は体の中心線上だが、両ツマ先を30度くらい左に向けるとボールが右足の前となる。

こんな構えはNG

①極端なハンドファーストの構えもダメ。フェースが開きやすくシャンクが多発する。②ボールを右に置きすぎると上体が右に傾いてしまう。この構えではダフリとなりやすい。

こんな打ち方もNG

①鋭角に打ちすぎてはトップが生じやすい。②手首が早くほどけるとダフリとなる。

ややオープンに立つ感覚

フォロースルーでクラブヘッドがスムーズに出やすい。ラインをイメージしやすいのも長所だ。

胸の回転主体でスイング

パットの延長のつもりでクラブを振る。体重移動を使わず、胸の回転でスイングするのがコツだ。

ドリル2|左手片手打ちドリル

左手首の固定感覚をマスター

転がすアプローチは左手リードで振ってもいいですし、右手リードでも構いません。重要なのは手首を固定し、体の回転でスイングすること。左手の感覚を大事にしたい人は左手だけでクラブを持ち、ボールを打つ練習がオススメ。アドレスでつくった左手首の角度をキープし、左腕とクラブの一体感を意識しましょう。

左腕とクラブの一体感を意識

左ワキに適度な締まりを感じておき、左手首の角度が変わらないようにスイング。

左手甲が伸びていればスクエアに打てる

左手首を固定し、胸を左右に回して打つことが大切なポイントだ。
手先の動きで当てようとすると左手首が甲側に折れやすい。

ドリル3|右手片手打ちドリル

右手首の固定感覚をマスター

右手の感覚を生かしたい人は右手だけでクラブを持ち、ボールを打つ練習をしましょう。右手だけで当てにいくと体の回転が止まってインパクトで右手首をこねてしまい、ダフリなどのミスが生じます。この場合も構えたときの右手首の角度をキープし、体の回転でスイングすることが大切なポイントです。

右ヒジを右ワキにつけておけば、右手首の角度が変わらずにスイングできる。
構えたときの右手首の角度をインパクトで再現してハンドファーストに打つ。
手先で当てようとして右手首が手のヒラ側に折れやすい人にオススメのドリルだ。

ドリル4|左足片足立ちドリル

胸の回転がリードする動きを覚える

このドリルは下半身の無駄な動きをなくすと同時に、胸の回転を主体にしてスイングする感覚のマスターが目的。左足だけで立つように構えて左足軸で振ると、ダウンスイングでヒザが流れるミスを解消できます。さらに「体の回転=胸を回すこと」とシンプルに考えて、胸をスムーズに回す動きを覚えましょう。

左足軸でスイングする感覚をつかむ

体重移動を使わずに胸の回転だけでスイングする動きをマスターできる。
転がすアプローチは振り幅が小さいので下半身はできるだけ動かさないことだ。
下半身リードで振ろうとすると両ヒザが流れやすい。

ドリル5|ロングシャフトドリル

体と腕の同調を体感できる

AWのグリップとスティックなどの細長い棒をつなげるよう持ち、ロングシャフトの状態にしてスイング練習します。ポイントはアドレスではスティックが左ワキに軽く触れますが、テークバックからフォロースルーまでスティックが左ワキに当たらないようにすること。手を使わず、胸の回転でスイングしましょう。

アドレスではスティックを左ワキに軽く当ててハンドファーストに構えよう。
スティックが左ワキに当たるのは手先だけで当てにいっている証拠。

スイングの軌道も確認できる

テークバックやフォロースルーでクラブとスティックが飛球線と平行になっているかもチェックしよう。

左ワキに当てないで振る

スイング中はスティックが左ワキに当たらないように振ろう。手首を折らなければフォロースルーがとれる。

ドリル6|クロスハンドグリップドリル

手首を絶対に折らないコツがわかる

スイング中にどうしても手首が折れやすいという人に絶対オススメのドリルです。両手を反対にしてクラブを持ち、ハンドファーストに構えます。そして右ヒジを右ワキ腹に軽くつけた状態でスイングしましょう。インパクトで手首が折れることがなく、ハンドファーストに、かつスクエアにボールをとらえられます。

手首を折らないでインパクトできる

①手首が折れないから胸の回転でテークバックできる。②スイング軌道の最下点の少し手前でボールをとらえられるからボールを低く転がせる。③フォロースルーはクラブヘッドを低く出すイメージで振り抜く。
右ヒジを右ワキ腹につけて両手を反対にして握ろう。

ドリル7|超オープンスタンスドリル

ハンドファーストに打つ感覚を知る

両ツマ先を目標に真っすぐ向けた姿勢で、ボールを打つ練習です。通常よりもハンドファーストに構える感覚が強調されますし、インパクトもハンドファーストの形がつくりやすくなります。目標に向かってクラブを真っすぐ振るイメージもつかめます。この場合も構えたときの手首の角度をキープすることが大切です。

クラブを真っすぐ振るイメージ

目標に向かってクラブを真っすぐ出していく感覚が強調されて方向も安定しやすい。

両ツマ先を目標に向ける

左手の甲とフェース面を目標に向けてハンドファーストに構えよう。
通常の構えをつくってから、両ツマ先が目標を指すまで左に向ける。
しゃくり打ちになると手前をダフってしまう。

GOLF TODAY本誌 No.578 58〜63ページより