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ライが平らな花道から浮かせて転がす「寄せワン」の基本、教えます

脇元華|寄せワンの“落としどころ”|第1回《状況1》花道から寄せる

2020/09/08 ゴルフトゥデイ 編集部

脇元華はアプローチの精度を上げるために、“歩測した距離どおりのキャリーで打つ練習”をプロになってからは毎日行なっているという。
自分の打ちたい距離を自在に打てるようになれば、ピンに寄っていく確率は高くなるからだ。
『アプローチは得意』と公言する脇元華に寄せワンの秘訣を教えてもらった。

GOLF TODAY本誌 No.579/106〜109ページより

脇元 華
(GMOインターネットグループ)
わきもと・はな。1997年10月4日生まれ。宮崎県出身。2018年のプロテストに合格し、ルーキーとして迎えた19年は地元開催の「アクサレディース」で4位に入るなど安定した成績を残し、賞金ランキング47位として初シードを獲得。2020年7月、GMOインターネットグループと所属契約を結び、No.1の選手になるための『5.5年計画』を立てた。
※撮影写真はGMOインターネットグループ、マスターバニーエディションとの契約前のものです。

グリーン周りのよくある状況、寄せ方・打ち方教えます!

距離は短め(10yd)、カップ手前はちょいフック。キャリーとランは半々で転がして寄せたいから低めに打ち出して狙った落とし所にキャリーさせることに集中しよう。

寄せワン成功の秘訣はアドレス前のプラン作りにあり

私がアプローチで大事だと思うことは、まず自分が打ちたい距離・キャリーを正確に打てるようになることです。プロになって、このことに気付いてからは、毎日欠かさず決めた距離を正確にキャリーさせる練習をしています。

そして、次に大事なのはアドレス前に“どう寄せるか”を明確にイメージすること。どこにどのくらいキャリーさせて、そこからどう転がして寄せるか。明確なイメージを作れれば作れるほど、迷わず打つことができます。あとは、正確に決めた落とし所にキャリーさせるだけです。

たとえば、今回お話する花道からカップまで10ヤードという状況でも、歩測をして距離を確認して、グリーン上の傾斜も確認します。そのうえで“どう寄せるか”をイメージし、落とし所と打ち出す球の高さをイメージしてからアドレスに入ります。打ち出す球の高さによって、ボールの位置やフェースの開き方など構えが変わるので、打ち出しの高さをイメージすることも、とても重要なポイントです。

プラン設計はアドレス前に立ててしまうこと。そうすれば、ボールの前に立った時に打ちたい球を打つべき構えがすぐにとれるし、落とし所に集中できますよ。

テークバックからフィニッシュまで“行きも帰りも”同じスピードで振り切って!

パーオンできなくても、花道からの“寄せワン確率”が上がれば、スコアアップにおおいに役立つのは間違いなし。短い距離のピッチエンドランをミスしないための脇元華流のコツを教えてもらおう。

【打ち方のコツ/アドレス・テークバック・ダウンスイング】

【アドレス】低く打ち出すためにボールは右足寄り、フェースはちょい閉じ

上が通常時、下が低く打ち出したい時のフェースの閉じ具合。ちょっとフェースを立てるくらいでいい。左足のツマ先を少し開くと、フォローが出しやすい形になる。

【テークバック】 バックスイングが大きくならないように要注意

バックスイングが大きくならないように注意しよう。意図せず大きなバックスイングをしてしまうと、ダウンスイングでスピードを緩めてダフリなどのミスにつながる。

【ダウンスイング】 ダウンスイングは緩まず、急がずしっかりと

緩んだり、急いだりせずにバックスイングと同じスピードで振ることを心がけよう。自分のキャリーの振り幅を把握しているのなら、その振り幅をしっかり振れればOK。

【打ち方のコツ/インパクト・フィニッシュ】

【インパクト】 「左手の甲」でフェース向きを感じよう

左手の甲の向きとフェース向きが同じだとイメージして、左手の甲でフェース向きを管理するとインパクトが安定しやすい。意図的にフェースをローテーションさせようとしないこと。

フィニッシュ 目標に対して真っすぐフォローを出すイメージ

目標に対して真っすぐフォローを出すイメージを持とう。フィニッシュはダウンスイング同様、落とし所への意識を切らさずビシッと決める。

落とし所へ集中したまま“等速”で振り切ろう
短い距離を転がしで打つ際に気をつけたいのは、ダウンスイングのスピードを急加速・急減速させないことです。そのためにも、アドレスしたら迷わずスイングできるように、ピッチエンドランのためのボール位置、フェースの閉じ具合、スタンスなどの準備を整えておくことが肝心です。打つ準備ができたら、緩まず・急がずにテークバックからフィニッシュまで“等速”でしっかりと振り切ること。低く打ち出す準備ができていれば、あとは落とし所に意識を集中してクラブを振るだけです。

撮影協力/UMKカントリークラブ 撮影/渡辺義孝 取材・文/角田柊二


脇元華|寄せワンの“落としどころ”

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【シリーズ一覧】
●第1回:ライが平らな花道から浮かせて転がす「寄せワン」の基本、教えます
●第2回:左足上がりのラフからはヘッドを“球の手前から”滑らせて入れる
●第3回:ふんわりアプローチしたいときは“ふんわり打てる構え”を作る