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左足上がりのラフからはヘッドを“球の手前から”滑らせて入れる

脇元華|寄せワンの“落としどころ”|第2回《状況2》左足上がりの傾斜から寄せる

2020/10/03 ゴルフトゥデイ 編集部

「どんな球で、どう寄せていくか」寄せワンを成功させる重要なポイントは、打つ前のプラン設計にあると脇元華はいう。
短期集中連載、2回目はピンまで10ヤード、左足上がりのラフからの寄せを解説してもらう。

GOLF TODAY本誌 No.580/134〜137

脇元 華
(GMOインターネットグループ)
わきもと・はな。1997年10月4日生まれ。宮崎県出身。2018年のプロテストに合格し、ルーキーとして迎えた19年は地元開催の「アクサレディース」で4位に入るなど安定した成績を残し、賞金ランキング47位として初シードを獲得。2020年7月、GMOインターネットグループと所属契約を結び、No.1の選手になるための『5.5年計画』を立てた。
※撮影写真はGMOインターネットグループ、マスターバニーエディションとの契約前のものです。

打つ前に高低差やグリーン上の傾斜もしっかりとチェックしよう

前回、寄せワンの秘訣はアドレス前のプラン作りにあるとお話ししました。

そのことを踏まえて、今回のよくある状況はピンまで10ヤード、ライは左足上がりのラフからの寄せワン・アプローチです。ここで見落としがちなのが、高低差です。今回の場合は、2ヤードくらいの高低差があります。それに、手前からピン方向に傾斜が下っているので、低い球で転がすという選択肢は消えますよね。

しかも、エッジからは池方向に下っていますから、カラーで止めてワンクッションさせて寄せるというプランもリスキーすぎます。

私だったら、高さを出せるロフト角が大きめの58度のウェッジでカップ手前、最低でもグリーンに乗せることを目標にして高さで止めようと考えます。落とし所が下り傾斜なので、スピンもかかりにくくなりますからね。

この状況で大切なのは、グリーンにしっかり乗せること。普段から10、15、20ヤードといった距離ごとにキャリーさせる練習をしておくと、こうしたときに自信を持って打てるようになりますよ。

脇元華のプラン設計
高低差が2、3ヤード。カップに向かって下っているから、スピンをかけても止まりにくい。高さで止めるイメージで最低でもグリーンに乗せることを考えて58度を使って寄せよう。


左足上がりのラフからはヘッドを“球の手前から”滑らせて入れる

左足上がりのラフからきっちりと球を上げるにはクラブのロフトが正しく働くようにインパクトさせることが大切だ。

【高さで止めるアプローチ】フェースは寝かせたまま目標方向にヘッドを出す

【打ち方のコツ/アドレス・テークバック・ダウンスイング】

【打ち方のコツ/インパクト・フォロー・スイング】

【ポイント01】球の手前からヘッドを滑らせて入れていく

少し開いたフェースを、球の少し手前からソールを滑らせて入れていくイメージがいい。ヘッドの入り方(入射角)がきつくならないように注意。

【ポイント02】右肩が下がったり、インパクト前に顔が上がるとミスになる

球はロフトが上げてくれるので、自分で高く上げようとしなくてよい。インパクトまでボールを見続けていれば、顔も上がらず、右肩も下がらない。

インパクトまで顔を上げずロフト角を信じて振る
球を上げたいときに気を付けたいのは、決して“上げよう”としてすくい打ちをしないこと。そのためには、インパクトまでしっかりボールを見ていることと、ダウンスイングで右肩が下がらないことです。そして、前回お話しした寄せワン達成の大切な要素、しっかりと振り切ることも忘れないでくださいね。それから、左足上がりのラフでは、ボールの手前からソールを滑らせるイメージでインパクトさせるイメージを持ちましょう。クリーンに入れようとするとトップしやすくなりますし、上から入ってしまうとザックリになるので要注意です。

撮影協力/UMKカントリークラブ


脇元華|寄せワンの“落としどころ”

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【シリーズ一覧】
●第1回:ライが平らな花道から浮かせて転がす「寄せワン」の基本、教えます
●第2回:左足上がりのラフからはヘッドを“球の手前から”滑らせて入れる
●第3回:ふんわりアプローチしたいときは“ふんわり打てる構え”を作る