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スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.32

2021/09/27 ゴルフサプリ編集部

スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.32

「ゴルフの上手い人はメンタルが強い」とよくいうが、プレッシャーに負けないように頑張ってプレーしているわけではない。実は強いプレーヤーほど、自分をラクにしてあげる術を心得ているのだ。そこに気づけばドキドキするスタートホールでもミスしなくなる。

ゴルフトゥデイ本誌592号/90〜91ページより

【マネジメント編】ラフからロングショットを打ちたければ7Wがベスト!

ラフ対策に7番ウッドを入れておこう

残暑が厳しいうちは、まだまだ夏気分が抜けないですよね。ところで今年も、夏のラフに悪戦苦闘したゴルファーはきっと多いことでしょう。とくにラフからロングショットを打ちたいときは、クラブ選択などの判断に迷いやすいものです。

基本的にはボールがラフの芝に半分くらい沈んでいたら、アイアンで打つのがいいとよくいわれますが、私の考えは違います。アイアンで上から打ち込むとインパクトで芝の抵抗をまともに受けて逆に距離が出にくいし、ネックに芝が絡んでフェースが急激に返ってチーピンが出たりしやすいんですよ。

ボールが半分沈んでいるラフからロングショットを打ちたければ、ロフト角が多めの7番ウッドが絶対にオススメ。クラブを短めに持って、左手グリップを少し強めに握っておくだけで、スイングは通常と同じでOKです。アイアンと比べてシャフトが長いから、ラフからのショットでは難しいと思いがちですが、アイアンよりもソールの幅が広いので、ボールの手前から滑らせるイメージで割合簡単に打てます。

ボールを直接コンタクトできないので、ソールを利用する。そう考えればクラブの入射角が緩やかになってボールが上がりやすいし、そんなに頑張ってスイングしなくてもキャリーが十分に出ます。女子プロたちがラフからのロングショットで7番ウッドをよく使っているのが良い見本です。ユーティリティで打ちたいという人は7番ウッドと同じくらいの21度前後か、もう少し多めの24度前後を使ういいでしょう。

足首までが埋まるほどの深いラフにボールが3分の2以上沈んでいたらウェッジで脱出させるしかありませんが、そうでなければ7番ウッドで打ってみてください。今からでも遅くはありません。夏ラフでもやさしく打てることを実感できますよ。

ボールが半分沈んでいても7Wならロングショットが比較的やさしく打てる

ソールの滑りを使う意識を持ってスイングするのがコツ。ヘッドが鈍角に入ってスムーズに振り抜けるからボールが上がりやすい。7Wを積極的に使ってスコアメイクに役立てよう。
ソールの滑りを使う意識を持ってスイングするのがコツ。ヘッドが鈍角に入ってスムーズに振り抜けるからボールが上がりやすい。7Wを積極的に使ってスコアメイクに役立てよう。
伊能恵子

浜松町の事務所で。景色がとてもキレイですよ~(笑)。

伊能恵子
(いのう・けいこ)
千葉県出身。男女ツアープロをサポートするプロキャディの第一人者。現在は主に片岡大育のキャディをつとめる一方、リンパセラピストとしても活躍中。

【メンタル編】Q.「スタートホールで大叩きしてプレーが投げ槍になってしまいます」

最初からパーを取ろうと思うと精神的に重い

スタートホールでいきなりOBを打ったり、ダフリを連発させたりで大叩き。そうなると一日がもうダメになってしまうというゴルファーが結構多くいます。まだスタートしたばかりですから、気持ちを立て直して次のホールに集中するべきなのに、投げ槍になったり雑にプレーしたりでその日のラウンドを台無しにしてしまうわけです。

スタートホールでの大叩きを防ぐにはどうしたらいいかというと、メンタル面からいえばスタートホールの目標スコアを低く設定しておくのが一番いいと思います。「今日はいいスコアで回りたい!」と自分に期待すると、「スタートからグッドショットを打たなくちゃ」と考えがち。私はラウンドレッスンのとき、90切りを目標にする人に対しても、「スタートホールはボギーでもOKですよ」と声をかけてあげます。

最初からパーを取ろうなんて思うと、「ティショットを飛ばさなくてはならない、セカンドショットもグリーンに乗せなくてはならない」などと重いプレッシャーを背負うことになります。それが色々なミスを誘発し、大叩きへとつながりやすいのです。ボギーでいいと決めておけば、「ティショットはあまり飛ばさなくていい、第2打でも無理にグリーンに乗せなくていい、3打目で乗せて2パットでOK」と思えます。消極的にプレーするのではなくて、ある程度のミスを想定しつつ、そのように割り切ってプレーすれば案外ミスを少なく抑えられるものです。

「スタート3ホールまでは全部ボギーでいい」という思考もグッドです。こうしてプレーの流れを作っていくと、パーが取れるチャンスが自ずと増えてきます。目標を高く掲げて、自分を鼓舞するのが向いている人もいるかもしれませんが、自分をラクにしてあげる考え方が上手なメンタルコントロール法といえます。こうした思考がスタートホールを無難に乗り切るコツでもあるのです。

 A.「スタートはボギーでもOKと目標スコアを低く設定しましょう!」 

スタートホールを含めて出だしの3ホールは「全部ボギーでいい」と考えるのもいい。こうした思考がプレーの流れを組み立てるキッカケを作りやすい。
スタートホールを含めて出だしの3ホールは「全部ボギーでいい」と考えるのもいい。こうした思考がプレーの流れを組み立てるキッカケを作りやすい。
北野正之

北野正之
(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。


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