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元・欧州ツアー賞金王、T・フリートウッドが魅せたスーパーバーディの後のニヤケ顔
ZOZOチャンピオンシップ第2ラウンドレポート
2020東京五輪の際にも来日した元・欧州ツアー賞金王のトミー・フリートウッド(英国)。ZOZOチャンピオンシップ初日は3アンダーの6位タイ。第2ラウンドはどこまでスコアを伸ばしてくるか? と見ていたら、とんでもないスーパーバーディを披露してくれた。
写真/圓岡紀夫(ZOZOチャンピオンシップ)
下がっては上がり、上がっては下がりというゴルフが続いたのだが・・・
ZOZOチャンピオンシップ第2ラウンド、3アンダー6位タイという位置から9時58分・OUTコースからスタートしたトミー・フリートウッド。キーガン・ブラッドリー(米国)と日本男子ツアーの期待の若手、片岡尚之が同組だ。
フリートウッドは初日、2バーディ・3ボギー、そして6番・18番のパー5で2つのイーグルを奪取して観客を沸かせていた。さすがは世界トップクラスのプレーヤーというところだろう。しかし、2日目は雨。気温も低い。なかなかにタフなコンディションだ。多くの選手が伸び悩む中、フリートウッドもスタートホールとなった1番・405Y・パー4でボギー。このホールでは昨日もボギーを叩いている。そこからガタガタっとはいかず、2番から5番まではパーを重ねていく。そして、ようやく6番・587Y・パー5でこの日最初のバーディがやってくる。前半締めくくりの3ホールは、すべてパー。3アンダーで折り返す。
後半、10番・376Y・パー4で2つめのバーディを奪うが、次の11番・486Y・パー4でまたもやボギー。この11番、フリートウッドは昨日もボギーとしている。1番といい11番といい、フリートウッドにとっては鬼門のホールなのか? だが、13番・141Y・パー3でバーディを奪って、スコアをひとつ伸ばすことに成功。4アンダー、単独首位の松山英樹とは4打差。優勝という文字は、まだまだ霞んだわけではない。
18H・パー5のティショットは“どチーピン”で隣の9Hに!
そして、迎えた18番ホール。左ドッグレッグ、距離は562ヤードのパー5だ。ここはティショットが少しズレると、左右に配置されたフェアウェイバンカーにつかまり、2オンが難しくなるホールだ。フリートウッドは、このティショットをどうイメージしていたのだろう。なんと、第1打は“ど”がつくほどのチーピンが出て、ボールは隣の9番ホールセカンド地点付近に飛んで行ってしまったのである。
隣のホールからフリートウッドのボールが18番ホールに戻ってきたのは、同組のK・ブラッドリーと片岡がグリーンに上がってきた頃。グリーン右奥に切られたカップから約4ヤード離れたグリーンエッジにドスンと落ちてきた。記者がいた場所からは、隣の9番ホールにいるフリートウッドが“何打目で乗せてきたのか”がわからない。
そのまま、隣ホールから姿を表したフリートウッドが、グリーンエッジから「?パット」を打つ。ボールはするりとカップに吸い込まれた。そして、カップからボールを拾ったフリートウッドが見せたニヤケ顔が上の写真。なんと、先ほどのパットはバーディパットだったのである。
後で聞いたところによれば、18番ホールから9番ホールに飛んだボールを、フリートウッドはそのまま9番ホールの3rdショット付近まで運び、3打目でグリーンをしっかり狙える場所からアプローチをしたとのこと(2021年10月23日6時)。その3打目がカップまで約4ヤードのグリーンエッジに着地。バーディパットをさらりと決めてのけ、ニヤリ、ということだ。
このバーディでフリートウッドはスコアを5アンダーに伸ばし、5位タイでホールアウト。単独首位の松山英樹とは3打差。明日は、天気が回復する。元・欧州ツアー賞金王の実力を存分に発揮して、大会を盛り上げてもらいたい。
トミー・フリートウッド/1991年1月19日生まれ。イギリス サウスポート生まれ。2010年にプロ転向。2017年には欧州ツアーで賞金王となるなどヨーロッパを代表するゴルファーの1人。2019年5月にトミーフリートウッドゴルフアカデミーを立ち上げ、子供たちにゴルフを始め、スポーツの魅力を伝えている。長髪がトレードマーク。
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