シングルさんの神ドリルPART3|UT&アイアンの球筋を安定させるドリル(後編)
【時短練習スペシャル】練習は量より質!シングルさんの練習法であなたもシングル!
シングルを目指すなら可能な限りパーオンを狙えるようにしたい。アイアンやUTの球筋を安定させ、グリーンに止まる球を打つためのドリルでショット力を磨こう。
GOLF TODAY本誌 No.593 46〜53ページより
GolfDrill㉔|クラブを真っすぐ引いてあおり打ちをなくす
あおり打ちは、球が上がりすぎて前に飛ばなかったり、左右に大きく曲がったりする原因になる。ヘッドが下から入るクセを直すために、クラブを真っすぐに引くクセをつけよう。
Profile
小野竜彦さん
(おの たつひこ)1976年9月20日生まれ。東京都出身。19歳でゴルフを始める。2016年「関東ミッドアマ選手権」13位タイ。同年「日本ミッドアマ選手権」出場。ドライバー平均飛距離260ヤード。ベストスコア66。
本当の真っすぐは見た目よりも「外」
①ダウンスイングでスパットの上を通すようにすれば、シャフトが立ったまま下りる。
②ボールの外側の上からヘッドをぶつけるイメージで振ればダウンブローになる。
①斜め上から見ているので飛球線上に引いているつもりでも、クラブは自分が思ったより内側に上がる。
②インサイドに引いてしまうとダウンスイングでシャフトが寝てあおり打ちになる。
真っすぐ引けば上から当てられる
クラブをインサイドに引きすぎるとダウンスイングでシャフトが寝てしまい、ヘッドが下から入りやすくなる。あおり打ちのクセがある人は真っすぐ上げる練習をするといい。
自分では飛球線に沿ってクラブを真っすぐ引いているつもりでも、実際には内側に引いているケースが多い。目の位置とボールの位置がズレていて、錯覚を起こすのがその原因。真っすぐ引くためには、練習の時に飛球線よりやや外側に目印を置き、ヘッドがその上を通るように上げればちょうどいい。同時に、クラブが背中の方に行かないよう、トップの手の位置が高くなるように意識する。ダウンスイングのときも同じ目印の上を通すようにすればシャフトは立ったまま下りてきて、レベルやダウンブローで当てることができる。
応用編|低めのティであおり打ちを解消
ドライバーはヘッドが下から入らないようにティアップを低くする。打ち出しは低くなるがスピン量が適度になり安定して飛ばせる。
アドレスでフェースをかぶせておけば、つかまえにいく動きが入らない。
自分から見た飛球線に対して少しアウトに上げる練習は私もよくやりますが、体から手が離れすぎても手打ちになりやすいので、あまり外に上げすぎないように気をつけましょう。スパットの位置や上げる方向を少しずつ変えながら試してみるといいでしょう。
GolfDrill㉕|振りやすいのはツマ先? カカト? ベスポジ見つけてミート率アップ
手先で当てに行こうとすれば、かえって入射角が不安定になり距離も方向もばらつく。下半身の動かし方に意識を集中させることで、見違えるようにショットを安定させることができる。
Profile
白石哲也さん
(しらいし てつや)1970年1月27日生まれ。東京都出身。16歳でゴルフを始め。2010年「日本社会人ゴルフ選手権」、2011年「日刊アマゴルフ」関東決勝優勝。ドライバー平均飛距離270ヤード。ベストスコア65。
バランスよく振れるのがベスト!
ツマ先とカカトの違いを体感してみる
右のツマ先から左のツマ先へ、あるいは右の土踏まずから左の土踏まずへウェイトを乗せていく。教科書通りが正解とは限らない。白石さんも以前は右のツマ先から左のツマ先に乗せていくイメージで打っていたが、アドバイスを受け右ツマ先から左のカカトに乗せていくように練習。その結果、クラブが上から入って飛びすぎたり、体が浮いて右にすっぽ抜けたりするミスがなくなったという。「当てに行く意識がなくなり、体とボールとの距離が保てるようになりました。スイープな軌道でオートマチックに打てるので、球のバラつきがなくなりました」
ボールとの距離が変わらないのはバランスよく振れている証拠で、フィニッシュも安定する。セオリーにとらわれず、自分の振りやすいポジションを見つけよう。
応用編|飛ばすときは右ツマ先からやや左ツマ先
前後の体重配分は状況に応じて変える。飛ばしたいときは右足に多めに体重をかけて構える。ダウンスイングでやや左ツマ先に乗っていくとヘッドがインサイドから入りフック系の強い球が打てる。フィニッシュは左カカト体重。
右ツマ先から左カカトが合う人がいれば、右カカトから左ツマ先やカカトからカカトが合う人もいます。いろいろな打ち方を試してみて、自分に合う動き方を見つけるのが上達の近道です。自分で判断できなければ動画を撮って一番シンプルな動きに見える打ち方が一番です。
GolfDrill㉖|UTで止まる球筋!ハーフスイングでダウンブローを習得
UTをFWのように払い打つと、スピンが減って止まりにくい。ハーフショットで高さを出せるように練習すれば、フルショットではスピンの効いた球を打てるようになる。
Profile
澤田信弘さん
(さわだ のぶひろ)1962年生まれ、東京都出身。13歳でゴルフを始める。1998年ナショナルチーム選抜。2010年「関東ミッドアマ」優勝。18年「日本シニア」2位タイ。ドライバー平均飛距離245ヤード。ベストスコア61。
短く持つとダウンブローに入れやすい
ヘッドを上から入れて高さを出す
6~7割の力加減でライナーにならないようにするには、自分から球を上げに行かないこと。ヘッドが下から入るほどスピンが減って止まらない。ヘッドを少し上から入れるように意識すれば、スピンが入って球が上がる。UTはアイアンよりも長く払い打ちになりやすいので、少し短く持つのがコツ。ハーフスイングならクラブの動きが分かりやすいので、シャットに上がって引っかけたり、クラブが寝て下りて右に出たりするクセもチェックして直せる。
スピンで止められるようになったら、次はハーフスイングでドローやフェードを練習しましょう。UTでドローやフェードを打てるようになればすごい武器になります。
GolfDrill㉗|風に負けない弾道!1つ上の番手で距離と高さを抑えて打つ練習
Profile
鷺 一成さん
(さぎ かずなり)1977年生まれ。神奈川県出身。23歳でゴルフを始め、1年でシングルに。2013年から関東ゴルフ連盟公式競技に出場。15年「内閣総理大臣杯第46回日本社会人ゴルフ選手権」6位タイ。
フィニッシュを抑えれば高さと距離も抑えられる
アゲンストで風に負けないように強めに振るとスピンが増えてかえって前に飛ばなくなる。風の影響を受けにくくするには、1つ大きな番手で高さと距離を抑えるのがいい。
①クラブが垂直に立つところをフィニッシュにすると毎回同じ大きさで振りやすい。
②ふだんと同じトップなら間が取りやすく腰を切ることができる。
③トップはフルショットと同じ大きさでかまわない。
スリークォーターの距離を把握しよう
スリークォーターショットなら打ち出し角もスピン量も抑えられるので風の影響を受けにくい。ただ、トップを浅くすると切り返しのタイミングが早くなってしまうので、フィニッシュで調整するのがオススメ。毎回決まった高さでフィニッシュを止めるようにすれば、トップの大きさが変わっても球が上がりすぎないし、毎回同じ距離を打つことができる。各番手のスリークォーターショットで、何ヤード飛ぶのか練習でつかんでおこう。
フィニッシュを止めるスリークォーターショットなら、アゲンストのときにスイングを変えずに打てるのでミスをしにくくなります。できるだけ低く打ったり、2番手や3番手大きなクラブで同じ距離を打つのもいい練習になります。
アドバイザー
寺西 明
(てらにし あきら)30歳でゴルフを始め、「関西アマ」「関西ミッドアマ」など数々のタイトルを獲得。2015年、49歳でプロテスト一発合格。2020年は「日本シニアオープン」で優勝し、シニアツアー賞金王獲得。ツアー通算6勝。ゴルフ塾「寺小屋」で多くのプロやアマを指導する。
協力/関東ゴルフ連盟
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