シングルさんの神ドリルPART4|スコアが縮まるショートゲームのドリル
【時短練習スペシャル】練習は量より質!シングルさんの練習法であなたもシングル!
スコアメイクに直結するのはやっぱりアプローチとパット。トップアマ直伝のドリルで寄せを磨こう。
短いクラブで球の捌き方を習熟すれば長いクラブも上手に打てるようになる。
GOLF TODAY本誌 No.593 54〜57ページより
GolfDrill㉘|体幹を鍛えるSWの片手打ちみるみるうちに寄せが上達!
毎回パーオンできなくてもアプローチで寄せればパーは取れる。練習の半分以上がアプローチという2017年「中部ミッドアマ」覇者、谷光治さんが習慣にしているSWの片手打ち。
Profile
谷 光治さん
(たに みつはる)1972年12月17日生まれ。愛知県出身。2016年「愛知県アマ」、17年は「中部ミッドアマ」と「中部年代別選手権」の2冠。ドライバー平均飛距離270ヤード。ベストスコア66。
腕と体を一体で回せば入射角が安定
寄らないときは必ず片手打ちに戻る
ヘッドの入り方が安定してボールの飛び出しの高さが揃えば、距離感を合わせやすく球がピンに寄る。逆に球が散らばるのは、手打ちでヘッドの入り方が一定しないときだ。
手打ちを防ぐ方法は、体幹を使って振ること。パター以外で一番重量のあるSWは体幹を使わないと片手では振れないので、片手打ちドリルをするだけで体幹の使い方や体と腕の一体感を自然と覚えたり、取り戻したりすることができる。このドリルの唯一のポイントは、腹筋と背筋に力を入れたまま振ること。お腹と背中の力が抜けると、重さに負けてクラブに振られてしまうからだ。
左右それぞれ練習したら、両手で打ってみて、練習成果を確認しよう。もし自分の思ったところに打てなければ、もう一度片手打ちに戻ろう。
応用編|宅練にオススメのボールリフティング
遊び感覚でフェースコントロールが身につけられる。左右両方でできるようにしたい。
ウェッジの片手打ちは左手と右手の役割を確認するのにポピュラーな練習方法ですが、手だけでなく下半身をどうやって動かしているのか意識しながら打つとさらにいい練習になります。アプローチもバンカーも下半身を使わなければ打てません。積極的に動かしましょう。
GolfDrill㉙|超シンプルなドリルで全番手の調子をキープ
AWでヘッドを上から入れて芯に当てるドリル。打点のバラつく人やすくい打ちのクセがある人に最適。これだけで長い番手も当たるようになるので、練習時間の取れない人にもオススメ。
Profile
高野 隆さん
(たかの たかし)1989年8月3日生まれ。新潟県出身。1歳でゴルフを始める。2015年「全日本企業対抗」優勝、16年「関東ミッドアマ」優勝。19年「日本ミッドアマ」2位タイ。ドライバー平均飛距離280ヤード。
ダウンブローに入れて、フェースの芯で狙う
①ボール位置は右ヒザの前(右カカト内側)、振り幅は100ヤードの大きさ(高野さんの場合)
②球を上から潰していくイメージでヘッドを入れる。
③右手を使わないようにして、飛球線方向にヘッドを真っすぐ出す。
球を低く出してスピンを入れる
右寄りに置いたボールを、AWで上から潰すようにして低い球を打つだけのシンプルなドリル。知らず知らずのうちにボールとの距離が変わったり、アッパー軌道になったりするクセも修正できる。
練習場の看板やピンなどAWのハーフからスリークォーターショットくらいで打てる目標を決めて、ボールの真下を狙ってしっかりコンタクトさせることに集中する。目標方向にきちんとスピンの入った球が飛ぶかどうかをチェックする。芝から打てるときは、ボールの先ぎりぎりからターフが取れていればオーケーだ。
ポイントは右手を使わないこと。右手に力が入るとヒッカケやすいので、飛球線方向にヘッドを出してフェースを返しすぎないようにする。小さいスイングでも、体重移動をきちんと行うことも大切だ。
応用編|SWで同じ距離から2つの球筋をマスター
ハザード越えで奥まで突っ込めないときは、高く上げる。高い球で止めたいときは、ボールを少し左に置いてゆるやかな入射角で打つ。フォローは高くなる。
花道が開いていて奥まで突っ込める場合は、球を低く出して手前から狙う。ボールを右ヒザの前に置いてヘッドを上から入れる。地面の抵抗でフォローは低くなる。
コントロールショットもいい練習ですが、フルショットも採り入れましょう。短いクラブは体が浮き上がりにくく、強く振るほど腹圧が入ってきます。ショットで体がめくり上がるのを直すのに効果があります。ターフがしっかり取れれば、腹圧がかかっている証拠です。
GolfDrill㉚|アプローチの引き出しを増やそう!
グリーンに近付いたらSWという思い込みがスコアメイクを難しくしている。同じ距離を複数の番手で打てるように練習しておけば、状況に応じてよりやさしく寄せられる。
Profile
佐藤 順さん
(さとう じゅん)1979年9月15日生まれ。栃木県出身。成人してからゴルフを始める。2016年に「栃木県アマ」「栃木県社会人アマ」「栃木県知事杯」の3冠達成。17年「関東ミッドアマ」3位、「日本ミッドアマ」23位タイ。
一番やさしい8Ⅰのランニングからスタート!
4本のクラブで同じ距離を寄せる
ロフトの立ったクラブほどフェース面を広く使えて打点のブレに強いので、状況が許せばできるだけコロがして寄せたい。だが、練習していないクラブをいきなりコースで使っても距離が合わない。8IからSWまでどの番手でも同じ距離を打てるよう、ふだんから練習しておこう。15ヤードか20ヤードくらい先に目標を決めたら最初は8Iで距離感をつかみ、だんだん短いクラブに持ち替える。ボールの位置は変えず振り幅だけを大きくしてくのがコツ。
私はSW1本派ですが、キャリーで寄せるのが難しいときにはPWや9Iも使います。ランニングアプローチがいいのは、ボールにコンタクトしやすく確実に前にコロがってくれるところです。ただ、クラブ4本を使い分けるのが大変な人は、得意クラブで勝負しましょう。
GolfDrill㉛|3パットをしないためのスタート前練習
スタート前、その日のグリーンの速さにできるだけ短い時間でパッティングのタッチを合わせる練習。アップダウンにも対応できるので、高確率で3パットを防ぐことができる。
Profile
太田智喜さん
(おおた ともき)1971年12月4日生まれ。福島県出身。21歳でゴルフを始める。2014年「関東ミッドアマ」優勝、17年「茨城県社会人アマ」優勝。ドライバー平均飛距離300ヤード。ベストスコア63。
上りと下りを交互に打つから本番で役立つ
10歩の距離をつかめば短い距離も合わせられる
練習グリーンで傾斜のある場所を選び、自分で決めた目標に対して上りのラインで10歩の位置に目印を置き、逆の下りラインにも同じく10歩の距離を設定する。そして両方の目印から交互に目標を狙いタッチがつかめるまで繰り返す。10歩で練習するのは、セカンドショットでつく距離がだいたい10歩以内で、2パットで収めたい距離だから。10歩のタッチを覚えておけば、それより短い距離なら割と簡単に調整できる。
スタート前に毎回決まったルーティンで練習するのは、自分のリズムを作るためにはとてもいいことです。パッティングで距離が合わないのは、芯に当たっていないことがほとんどです。2球、3球ずつ打って縦の距離が揃ってきたら、芯に当たり出したということになります。
GolfDrill㉜|バンカーから振り幅で寄せるトレーニング
Profile
水上晃一さん
(みずかみ こういち)1994年生まれ。日大ゴルフ部出身。2017年から3年連続で関東アマ決勝出場。17年インドネシアツアー第4戦で44位タイ。赴任先のインドネシアのコースでクラブチャンピオン獲得。
3時から9時を基準に振り幅で距離をコントロール
調整しやすいのは砂の量より振り幅
とる砂の量によってスピン量も変わるので、バンカーショットの距離は振り幅で調節する方がやさしい。自分の振り幅と距離をつかむためには、まず9時から3時までの大きさで振ったときの飛距離を基準にすればわかりやすい。あとは打ちたい距離によって振り幅を調整するだけ。ゆるみやパンチをなくすため、スイングスピードは変えないこと。自分が一番気持ちいいリズムで振ればショットの再現性が高くなる。
GolfDrill㉝|SWを使ってビジネスゾーンを安定させるドリル
Profile
熊谷直之さん
(くまがい なおゆき)1972年6月23日生まれ。奈良県出身。陸上競技引退を機に22歳でゴルフを始める。2009年「奈良県アマ」で優勝し国体代表に選出。2019年「日本ミッドアマ」出場。ドライバー平均飛距離250ヤード。
毎日50球でショットの曲がりが激減!
体の回転を使って強い球を打ちたい
練習の始まりにSWのショートスイングをすればウォーミングアップになるし、その後に打つ番手も上手く当たるようになる。ポイントは体の回転を使って球をつかまえること。右手を返すと球が左に飛ぶので、クラブが抜けない程度にゆるく握り、スイング中のグリッププレッシャーが一定になるように気をつけよう。腰から腰までのショートスイングで強い球が打てるようにすれば、ドライバーのフルショットも曲がらなくなる
GolfDrill㉞|冬芝で増えるザックリ病を予防する練習
Profile
松田永基さん
(まつだ えいき)1973年9月1日生まれ。神奈川県出身。2006年「神奈川県アマ」優勝。13、19年「神奈川県ミッドアマ」優勝。19年「日本ミッドアマ」15位タイ。ドライバー平均飛距離250ヤード。ベストスコア63。
フェースを開けばバウンスを使いやすい
①フェースを閉じて使わないようにテークバックで意識的に開く。
②フェースを開いたままカット気味に打つ。スライス回転がかかるのでピンよりも少し左を向いて構える。
フェースを開いてカットめに打つ
芝が薄くなるこれからの時季は、ボールに当てに行こうとしてクラブが上から入ってザックリが出やすくなる。リーディングエッジが刺さりやすいのは、フェースをシャットに使うから。ザックリ病を防ぐには練習で自信をつけること。テークバックで意識的にフェースを開く練習がいい。わざとスライスを打つようなイメージで、カット気味の軌道でフェースを開いたまま打つ。そうすれば必ずバウンスが先に地面に当たるので、ザックリは出なくなる。
アドバイザー
寺西 明
(てらにし あきら)30歳でゴルフを始め、「関西アマ」「関西ミッドアマ」など数々のタイトルを獲得。2015年、49歳でプロテスト一発合格。2020年は「日本シニアオープン」で優勝し、シニアツアー賞金王獲得。ツアー通算6勝。ゴルフ塾「寺小屋」で多くのプロやアマを指導する。
協力/関東ゴルフ連盟
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