プロモデル ドライバーの人気再燃!? レギュラーモデルとどこが違う?
気になるギア|2021-22モデル プロモデルドライバー7モデル試打
高打ち出し・低スピンドライバー全盛となって以降、プロも市販モデルドライバーを使用することが当たり前となっていた。ところが、最近またプロ向けのプロトタイプが発売されている。もしや、飛ばしの秘密兵器なのでは? ということでテストしてみた。
注:記事中の♣マークは正しくは四つ葉のクローバーです。
GOLF TODAY本誌 No.594 131〜133ページより
プロモデルへの挑戦権はレギュラーモデルがやさし過ぎると感じる事!
プロ向けらしい打ち味だがプロでも手強さを感じる!?
私は、ゴルフを始めてからプロになった今でもずっと市販モデルを使っていますから、今回試打した7モデルにはすべて「手強さ」を感じました。打てないというわけではありませんが、基本的には、自分で球をつかまえるスイングをしないと、つかまりきらないことと、かなり低スピンなものが多いので、それぞれのヘッドに合わせた振り方をしないと“飛ばない”ということです。
プロの中でも、なかなかクラブを替えられないという人と、なんでも打ててしまう人がいます。プロトタイプは前者に向けて作られていると思います。だから、その人が打てばスゴク飛んで曲がらない、でも他の人が打つと飛ばないとか曲がってしまう。そんな個性的なヘッドがプロトタイプです。
誰にでも合うわけではないですが、ハマれば唯一無二の存在となるはずです。レギュラーモデルだとつかまり過ぎる、上がり過ぎるという人は挑戦してみてください。
ブリヂストンBシリーズ|レギュラーモデルとリミテッドで比較
アクシネット ジャパン|タイトリスト Tsi4
球筋の操作性を重視した430㎤ドライバー
460㎤に慣れているので、30㎤の差ですが、思いのほか小ぶりに見えます。かなり低スピンなので、サイドスピンの影響が出やすく、ヘッドの操作性と連動して左右への弾道の操作性が高いことが一番の特徴です。球の打ち出しも低く、つかまりもかなり控えめなので、超ハードヒッターで球筋をコントロールしたい人向けになります。
SPEC ●ヘッド体積/430㎤●ロフト/8、9、10度●価格/8万2500円~
※タイトリストセレクトストア限定のカスタム専用商品
ブリヂストンスポーツ|Bリミテッド B1
アマチュアでも使えるリミテッドモデル
球の高さとつかまりをかなり抑えたモデルが多い7モデルの中で、一番球がつかまります。とはいえアスリート向きですから振った通りにつかまるということです。中打ち出し、低スピンでヘッドスピードが速くても強い球で飛距離が出ます。打音は低めで適度な弾き感です。適度につかまるので、ヘッドスピードが速ければアマチュアでも使えます。
SPEC ●ヘッド体積/460㎤●ロフト/9.5、10.5度●価格/8万2500円~ ※カスタム専用商品
ミズノ|ST-G 220
上がり過ぎとつかまり過ぎを徹底的に排除したモデル
ソールのウェイトは、少し重心が深くなるポジションで試打しましたが、球のつかまりはかなり控えめです。さらに7モデル中、最も低スピン。ダウンスイングからインパクトに向けて、フェースがターンする動きはなく、ずっと右を向いている感じです。つかまり過ぎと上がり過ぎを徹底的に排除した超ハードヒッター向けと言えます。
SPEC ●ヘッド体積/460㎤ ●ロフト/9度 ●価格/8万300円※数量限定生産
PRGR|RS F プロトタイプ♣♣♣
つかまり控えめ&低スピンの丸型ヘッド
RSFプロトタイプは♣と♣♣♣の2種がありますが、ヘッド形状とヘッドの幅が違います。は丸型で少し幅が広く、やさしそうに見えます。しかし、実際に打ってみるとフェース向きがオープンで、ライ角もフラットなので球のつかまりはかなり控えめで、ロースピンです。吹き上がりとつかまり過ぎを避けながら、ソフトな打感が得られます。
SPEC ●ヘッド体積/445㎤●ロフト/10.5度●価格/10万4500円
PRGR|RS F プロトタイプ♣
つかまり過ぎず、上がり過ぎない洋ナシ形ヘッド
RSFプロトタイプ♣♣♣が丸型なのに対しては洋ナシ形です。フェース向きはオープンでライ角がフラットなところは共通しています。球のつかまり過ぎと上がり過ぎを抑えて、ヘッドスピードが速いプロが安心して叩けるように仕上げられています。適度な操作性とソフトな打感は共通で、好みでヘッドの形状を選べるということでしょう。
SPEC ●ヘッド体積/445㎤●ロフト/10.5度●価格/10万4500円~※カスタムオーダー品。
本間ゴルフ|T//WORLD プロトタイプⅠ
球をつぶして飛ばす直進性を重視したモデル
プロトタイプⅠとⅡがありますが、Ⅰは460㎤のシャローバック。見た目はやさしそうですが、超低スピンで球のつかまりもかなり控えめです。ダウンブローに球をつぶすように振ると適正なスピンになります。ヘッドの直進性は見た目通りに高くストレートに打ちやすくなっています。スピンが多くて球が吹き上がるアスリート向きです。
SPEC ●ヘッド体積/460㎤ ●ロフト/9度 ●価格/8万8000円
本間ゴルフ|T//WORLDプロトタイプⅡ
球をつぶして飛ばす操作性を重視したモデル
丸型シャローバックのⅠに対して、Ⅱは、洋ナシ形でディープフェースハイバック形状になっています。ヘッドサイズも450㎤となって、ヘッドの操作性を重視していることが分かります。実際に打った印象もその通りで操作性に優れています。球をつぶすような打ち方に合っているのはⅠと同様。操作性or直進性で選べるようになっています。
SPEC ●ヘッド体積/450㎤●ロフト/9度●価格/8万8000円
テスター
田所嵩瑛(たどころ・たかあき)
1998年生まれ、茨城県出身、サザンヤードCC所属。小学6年でゴルフを始め、2016年研修生となり、2019年プロテストに一発合格を果たした、気鋭の若手プロ。
協力/サザンヤードCC(茨城県)