20−21年国内ツアー、最難関ホールはどこだ!!《女子ツアー編》
「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.116
lpga.or.jp
今回は昨シーズンの女子ツアー最難関ホールを紹介する。選手を最も苦しめたのは、史上最長の距離を誇るあのホールだった。
20−21年国内ツアー、最難関ホールはどこだ!!《女子ツアー編》
2016年、烏山城CCで日本女子オープンが開催された時、一般営業ではパー5である17番を490ヤードのパー4としてセッティングされた。パー4としては女子ツアー史上最長である。4日間の平均ストロークは4.7833。この年の最難関ホールだっただけでなく、2010〜19年の10年間で最も難易度が高いホールだった。
2021年の日本女子オープンは5年ぶりに烏山城CCで行われた。17番は同じ史上最長490ヤードの設定である。5年たってこのホールの平均ストロークはどう変化するのか、注目していた。結果は、4.6016だった。前回より大幅に良化はしたが、再びシーズン最難関ホールの座に就いた。
2016年の日本女子オープンを制したのは当時高校3年の畑岡奈紗だった。つまり、黄金世代が高校3年だったのである。2021年は黄金世代を筆頭に若い選手たちが女子ツアーの中核になった。烏山城CC17番の平均ストロークの良化は若い選手たちのレベルの高さが反映されたものではないだろうか。パーオン率でも2016年の16.6667%から2021年は28.1843%に上がっている。バーディは10個から15個に増えた。史上最長のパー4を少し攻略できるようになってきたのである。
パー3の難易度1位は川奈ホテルGC富士Cの名物ホール、フジサンケイレディス(2021年)の17番で平均ストロークは3.3433だった。距離は172ヤードとそれほど長くはないが、そそり立つような砲台グリーンに乗せるだけでも大変。この難ホールで2日目にホールインワンを決めた選手がいる。ペソンウだ。5番アイアンの一振りで仕留め、ホールインワン賞600万円を獲得した。
パー5では2020年スタンレーレディス(東名CC)の11番で平均ストロークは5.3315。台風接近による強風がスコアに大きく影響したようだ。競技は2日目が中止で36ホールに短縮され、2日間でバーディはたったの6個だった。
女子ツアー2020−21年シーズンのパー別最難関ホール
パー | 大会、ホール、距離 | 平均ストローク |
---|---|---|
パー3 | 21年フジサンケイレディス17番(172ヤード) | 3.3433 |
パー4 | 21年日本女子オープン17番(490ヤード) | 4.6016 |
パー5 | 20年スタンレーレディス11番(510ヤード) | 5.3315 |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
いまどきツアーをデータ斬り!
←20−21年国内ツアー、最難関ホールはどこだ!!《男子ツアー編》
米ツアー参戦の古江。あの超大物以来の快挙達成!!→
シリーズ一覧へ