タイガーや松山英樹もパット練習で使ってる? アームロック式パターを野村タケオが検証!
撮影/野村タケオ
最近、注目度が高まっているような気がするアームロック式パター。米国の学生ゴルファーの間では、使用者がけっこう多いらしく、タイガー・ウッズや松山英樹もパットの練習時にはアームロックを使っているらしいです。そこで、野村タケオが改めてアームロック式パターのメリットについてトークしたいと思います!
撮影/野村タケオ
アームロックってどんなパター? どう打つの?
撮影/野村タケオ
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。パットに形なしなんて言葉がありますが、実際にプロのパッティングスタイルを見てもいろんなスタイルがあります。
パターの形状も違うし、構え方やストロークもそれぞれ。結局はパットなんて入ったもん勝ちなので、どんなスタイルでもいいわけで、少しでも入りやすいスタイルを選んでいるということでしょう。
そんななか、最近少し注目されているパッティングスタイルがあります。それがアームロック。
少し長めのパターを左手の前腕部に添わせるように固定して打つというのがアームロック。実は僕も少し前からこのアームロック式のパッティングを取り入れていますので、紹介したいと思います!
アームロック専用のパターはだいたい37~42インチくらいの長さで、長めのグリップが装着されています。ヘッドは少し大きめのものが多く、ロフトは普通のパターよりも多め。これはアームロックの構え方をすると自然とハンドファーストになり、ロフトが立ちすぎてしまうために、ロフトを多め(6~7度)にしてあるわけです。
構え方はグリップを左前腕に添わせて固定するのですが、右手のグリップはひとそれぞれ。普通のパターと同じように握る人もいれば、クローグリップの人もいます。
左腕とパターがしっかりとロックされていて、左肩から下の腕がパターと一体化した動きをすれば、右手はどんな握り方でもいいということですね。
打ち方は手先を使わないようにして、首の後ろあたりを支点に、大きな孤を描くようにストロークします。大きな筋肉でストロークできることと、パターの重さを生かしたストロークができるので、パンチが入ったり、緩んだりすることがなくなります。そしてスイングアークが大きくなるためにヘッドが低く動き、理想的なインパクトになり、ボールの転がりも良くなります。
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僕が使っているのはボビーグレースのアームアンカーパター!
実はアームロックパターのことは、3年ほど前にゴルフサプリさんで記事を書いているのですが、そのときに紹介したのがボビーグレースのアームアンカー。
そのときには自分にはアームロック式のパターは必要ないな~と思っていました。しかし最近どうもパットの調子が悪く、インパクトで変に緩んでしまったりして全く入らないんですよ。ちょっとイップス気味になったりしてけっこう悩んでいるときに、このパターのことを思い出して注文しちゃったというわけ。
このアームアンカーはポンとヘッドを地面に置けば、自然とシャフトがハンドファーストになるようになっていて、ロフトもしっかりとつけられています。そしてグリップは左手に当たる部分に平らな面が来るように装着されているんです。もう完全にアームロック専用に作られたパターなんですね。
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ヘッドは大きく、アルミの削り出しで、とても構えやすい形状。フェースには樹脂系のインサートが入っていて、打感はとても柔らかいです。僕が持っているのは38インチ。重量がしっかりあるので、重さを感じながらストロークすれば、ブレが少ない安定したパットが出来ます。
コースで何ラウンドか使ってみました!
さっそく実戦投入して、何ラウンドかしてみました。最初は少し構えに違和感があったのと、ストロークもどこを意識すればいいのか戸惑う部分もありました。しかし、家の人工芝でいろんなグリップの仕方や、ストロークを練習したので、何ホールか消化する頃には違和感はほぼ無くなっていました。
ただ、どうしても少し手の動きで打ってしまう時があり、そういうときは出球が少し不安定になってしまいます。しかし手を使わずに完全に左肩支点で打てたときには方向性が安定して、いい転がりの球が打てますね。そうなると1~2メートルのパットの入る確率がかなり上がります。ショートパットだけでなく、ロングパットも意外と距離感が合うんですよ。ストロークの大きさで距離感が出せるので、慣れてしまえば大きく距離感が狂うことはなさそう。
グリップですが、僕は普通のパットと同じように右手が下に来るように握っています。クローグリップや、右手でグリップの上部と左腕を固定するように握ったりもしてみたのですが、僕はやはり普通の握り方がしっくり来ました。
ラウンドで使ってて気付いたのですが、実は「お先に」くらいの距離のパットはアームロックせずに、長いグリップの真ん中くらいを持って普通にストロークしてるんです。いちいちアームロックするのも面倒だな~ってのが理由なのですが、この打ち方が意外といいんですよ。パターの重みに任せてストロークするのでブレが少ないから、けっこう真っすぐにボールを打ち出しやすい。んで、このアームロックしない普通のグリップで数ホールラウンドしてみたのですが、これはこれでありだな~と。気分や距離によってアームロックと、この普通のグリップを打ち分けるのもいいかもしれないっすね。
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実は練習にも最適なのよ!
普通のパターのようにグリップしてもヘッドの重みがあるので安定したストロークができます。(撮影/野村タケオ)
アームロックパターは当然ラウンドで威力を発揮してくれるわけですが、実はパットの練習にも最適なのです。アームロックパターってヘッドが低く低く動くんだけど、この動きがパットにはとてもいいんですよ。ヘッドが上から入ってしまうとボールが弾んだり、回転が不安定になったりするんですが、低いところからヘッドが入ると安定していい転がりの球になるんです。
手でパターを操作してしまう動きも矯正できるし、パターが重いのでゆっくりとした一定のテンポでストロークすることができるようになります。現に僕はアームロックパターを使い始めてから、普通の長さのパターもかなりストロークが良くなっているのを実感しています。
実は松山英樹プロやタイガー・ウッズも練習でアームロックパターを使ったりしていたらしいですよ。そんな話を聞くと使ってみたくなるでしょ?(笑)
アームロック専用パターを使いましょうね
最近はアームロックパターを使っているプロもちらほら見かけるようになりましたが、海外では学生ゴルファーの間でも、けっこう使用者が増えているのだとか。
この流れからすると、日本でももっと注目度が上がるかもしれませんし、大手メーカーからもアームロックパターがどんどん発売されるかもしれません。
アームロックパターに興味があっても、気をつけなければいけないのは、普通の中尺パターをアームロックスタイルで使わないこと。ロフトや重量の問題があるので、アームロックの効果を期待するのであれば、やはり専用設計のアームロックパターを使うべきだと思います。あちなみに僕が使っているボビーグレースのアームロック専用パターはマグレガーさんのサイトで販売されています。
https://www.macgregor-tourney.jp/shop/
アームロックパターはイップス気味の人や、短いパットに不安のある人にはかなりオススメのパターだと思うので、一度試してみるといいかもしれませんよ。
<取材・文> ゴルフバカイラストレーター 野村タケオ
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