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その症状「寒暖差疲労」かもしれません|ゴルフと寒暖差1

生涯スポーツ・ゴルフと健康「末長くゴルフを楽しむために」|第22回

2022/11/22 ゴルフサプリ編集部

11月から12月初旬は思いのほか日中ぽかぽか陽気の日が多く、最高のゴルフシーズンです。しかし「いまの時期こそ寒暖差による体の不調が起こりやすい。ゴルファーの方々は要注意です」というのは、せたがや内科・神経内科クリニック院長の久手堅司先生です。寒暖差に負けずラウンドを楽しみ、ゴルフパフォーマンスを向上させるためのポイントを教えていただきました。

晩秋の倦怠感、頭痛、めまい、咳、鼻水…その症状“寒暖差疲労”かもしれません!?

1日で7度以上の気温差で不調に

ゴルフの発祥地スコットランドのゴルフコースには、「1日のうちに四季がある」といわれます。それほど目まぐるしく天候が変わるというたとえですが、ここ数年は日本でも不安定な気候によって体調を崩す“寒暖差疲労”の人が増加しているようなのです。

そもそも寒暖差とはどのような気候の変化をいうのでしょうか。また、“寒暖差疲労”とは、どのような症状を指すのでしょうか。

テレビや雑誌などさまざまなメディアで“寒暖差疲労”について解説をしている久手堅司先生にお聞きしました。

「寒暖差は、単純にいうと気温差のことです。目安として気温差が7度かそれ以上あると、人は不調を感じたり体調を崩したりしやすいので注意する必要があります。ただ、“7度”といっても3つのパターンがありますので、状況に応じて対策をとらないといけません」。

早朝は冷え込むが日中は20度越え

久手堅先生によると3つのパターンは次の通りです。

1)室内と室外との温度差が7度以上ある
2)1日のうちで気温差が7度以上ある
3)1週間のうちで気温差が7度以上ある

日常生活で“寒暖差疲労”にならないためには1から3すべてに注意を向けるべきですが、ゴルファーは2つめの「1日の気温差」をプレー前日や当日にチェックすることが大切だといいます。

「今の時期、7度以上の気温差のなかでプレーすることは珍しくないからです。早朝からのラウンドは気温が10度前後で体も冷えますが、晴れの日は昼間20度以上まで上がって暑くなることもあるのです。これだけ温度差があると不調を感じやすくなるのも仕方ありません。のぼせ、だるさ、倦怠感、冷え、首・肩こり、頭痛、めまい、メンタルの不調、古傷の痛み、咳や鼻水といったアレルギー症状まで、多岐にわたる寒暖差疲労の症状がみられます」。 

天気予報をこまめにチェックする習慣を普段からつけ、ゴルフ当日の最高気温と最低気温の差が7度以上あるかもしれないなら準備や対策をしっかりすることが重要です。

寒暖差対策で大事な3つの基本

では、気温差への準備や対策としてどのようなものが有効なのでしょうか。久手堅先生は、ディテールを説明する前に寒暖差対策で大事な3つの基本を示してくださいました。

1)寒冷順化を行なう
2)プラス1枚上着を羽織る
3)血圧の急上昇を防ぐ

この3つをできるだけ日常生活にも取り入れて過ごす。そうすればラウンド前日と当日にすべき準備や対策も具体的に見えてくるといいます。

天気のいい日は歩いて寒さに慣れよう

「1は熱中症予防のための暑熱順化と同じです。ラウンドの1〜2週間前から天気のよいときにウォーキングや散歩をして体を寒さに慣らしておきましょう。寒いのが苦手な人は慣れにくいと思いますが、できるだけ体を動かし筋肉を使って代謝を上げ、血流をよくすることで寒暖差に強くなってください」。

暑くなったら脱げるものがベター

「2は寒さ対策です。朝、体がしっかり回るまではベストやウィンドブレーカーなどの羽織ものを1枚プラス。体が温まったらその上着を1枚脱いで調節するのがオススメです。3は、寒いと血管が収縮して誰でも血圧が上がります。基礎疾患がある方、特に日頃から高血圧の方は寒さでさらに血圧が上がりやすいため、たとえ気温が上がる予報でも半袖シャツ1枚はNGです。また、ロッカールームではストレッチ、練習前やスタート前はウォームアップをしっかり行ない、体を温めておくことも大切です」。

澄み切った青空のもと芝の上を歩き回るのは爽快ですが、晩秋の朝に半袖シャツ1枚でフェアウェイに出ることは中高年にとって“年寄りの冷や水”になりかねません。血管が収縮して心臓に負担がかかりますので、必ず上にセーターやウィンドブレーカーなどを着るようにしましょう。

次回は、寒暖差による疲労や不調に陥らないようにするための具体的アイデアやケアの仕方についてさらに深く、久手堅先生にお聞きしていきます。

【ゴルフと寒暖差のまとめ】
〈“寒暖差疲労”になりやすい環境〉
1)室内と室外との温度差が7度以上ある
2)1日のうちで気温差が7度以上ある
3)1週間のうちで気温差が7度以上ある

〈“寒暖差疲労”の症状〉
のぼせ、だるさ、倦怠感、冷え、首・肩こり、頭痛、めまい、メンタルの不調、古傷の痛み、咳や鼻水といったアレルギー症状

〈寒暖差対策の基本〉
1)寒冷順化を行なう
  ラウンドの1〜2週間前から寒さに体を慣らす
  ウォーキングなどの軽い運動で血流をよくする
2)プラス1枚上着を羽織る
  暑くなったら脱げるものがベター
3)血圧の急上昇を防ぐ
  半袖シャツ1枚は避ける
  ウォームアップをしっかり行なう

取材・文/野上雅子
撮影トーナメント/TOTOジャパンクラシック
撮影/相田克己

久手堅司氏(せたがや内科・神経内科クリニック院長 医学博士)
日本内科学会総合専門医、日本神経学会神経内科専門医、日本頭痛学会頭痛専門医、日本脳卒中学会脳卒中専門医。東邦大学附属医療センター大森病院、済生会横浜市東部病院での臨床経験を経て、2013年せたがや内科・神経内科クリニックを開設。「自律神経失調症外来」「気象病・天気病外来」等の特殊外来を立ち上げ、5000人以上を診察。一人ひとりの訴えに寄り添ったきめ細かい診療は患者さんからの信望が厚い。テレビや雑誌等への出演のほか、気圧予報・体調管理アプリ「頭痛ーる」を監修。SNSでも気象の変化に適した体調管理のアドバイスを日々発信。近著『気象病ハンドブック』(誠文堂新光社)が注目されている。


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