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スピンがかかるのに傷がつきにくいツアーボール「TOUR B XS」は、冬でも飛距離が落ちないって本当？

スピンがかかるのに傷がつきにくいツアーボール「TOUR B XS」は、冬でも飛距離が落ちないって本当？

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2023/01/31　ゴルフサプリ編集部

冬は寒さで体が思うように動かせなくなるように、ゴルフボールも低温だと飛びに影響を受けると言われている。だが、ブリヂストンのツアーボール「TOUR B X/XS」は、冬でも『打感や飛びに、あまり変化を感じない』という話を聞いた。
そこで、その真相を確かめるべく気温6度という冬空のもとで、プロとゴルフサプリ編集部員が試打計測を試みた。さて、その結果は？
協力／千葉セントラルゴルフクラブ　撮影／相田克己

キャリー、打ち出し角度、打感に焦点を当ててみよう（編集部調べ）

ブリヂストンのツアーボール「TOUR B X/XS」ボールは、冬でも飛距離が落ちないというのは本当なのか。検証に参加したのは、高橋良明プロと2名の編集部員。検証には「TOUR B XS」を使用し、千葉セントラルゴルフクラブのBコース・1H（PAR4）で行った。
この日の天気は晴れ。取材時の気温は6度（湿度32％）、体感でもしっかり寒い。検証には“もってこい”の状況だ。データ計測にはガーミンのR10を使った。
（念のため、今回の検証結果は編集部調べということを承知しつつ、読んでもらいたい）

「K」　さっそくですが、冬は確実に飛距離が落ちますよね。以前、別の取材で冬に常温（低温）のボールと温めたボールを打ち比べたら、明らかに温めたボールの方が飛んだもの。　
「高橋プロ」　そうですね。飛ばなくなるからアイアンを打つ際には、ひとつ上の番手を持ったりしますよね。
「のみ助」　でも「TOUR B X/XS」は、飛距離が落ちにくいってことなんでしょ？　誰に聞いたのよ、それ。
「K」　11月に男子ツアーのトーナメント取材に行った時に聞いたのだ。ちなみに、BS（ブリヂストン）のボールはカバーが頑丈で傷がつきにくいとも言っていました。
「高橋プロ」　カバーに傷がつきにくいという話は、僕も聞いたことありますね。ツアーボールだから、カバー（打感）は軟らかいんですけど、たしかにカバーの耐久性は高いですよね。
「のみ助」　じゃあ、まずはシンプルに「TOUR B XS」を打って、どんな飛距離が出るか確かめてみようよ。
「K」　では、しっかり準備体操をして“暖気”しておきましょう。普段通りに振れないと、検証にならないですからね。

試打者プロフィール
【高橋良明】1983年生まれ、東京都出身。2013年プロ入り。ツアーへのチャレンジはもちろん、ゴルフメディアでの試打にも精力的に取り組み、ニューモデルはほぼ打ち尽くしている。
【のみ助】ゴルフ歴35年／平均スコア90。パターでスコアを稼ぐシニアゴルファー。球筋の打ち分けも上手。日本酒党。
【ゴルフライダーK】ゴルフ歴18年／平均スコア93。スライスが持ち球のアベレージゴルファー。最近曲がりが減ってきた。2輪ライダー。

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「K」　はい。というわけで、ドライバーによる試打計測をしてみました。検証に使った「TOUR B XS」は、外気温に1時間弱さらして、良い具合に冷えておりました。まずは、打感からですが、硬さは感じられませんでしたね。
「のみ助」　同じく。一発目は、ほんの少し硬いかも？と思ったけど、何発か打つうちに軟らかいなという結論に。寒さによるフィーリングの変化は、ほぼないように思う。
「高橋プロ」　そうですね。この気温下で外気にさらしておいたのに、軟らかいですね。暖かい季節に打ったときの感触と変わらないんじゃないかな？
「K」　触った感触からは、冷たくなっているからか“硬そう”な印象がありますけどね。打った感触は、そうでもない。

「TOUR B XS」は、飛距離も落ちないんですね？

「K」　では、肝心の飛距離なのですが……うーん、飛距離、落ちてないですね（笑）
「のみ助」　おかしいね。もう少し飛ばなくなると予想していたんだけど、暖かい季節とあまり変化がないぞ。
「高橋プロ」　僕も普通に飛ばせています。打ち出し角度も低くなると思ったんですけど、変化ないですね。
「のみ助」　ツアーボールって、気温の変化に強いのかな？
「K」　どうなんでしょう。色々なツアーボールとディスタンスボールを打って、比較してみないとなんとも言えないですね。
「のみ助」　今度、機会があったら検証してみたいね。

TOUR B XS／冬のドライバーの飛距離（試打者：3名）

「K」　全員、計測は10球以上打って行いましたが、計測結果の中から1球ずつ抜き出したのが上の表です。
「のみ助」　Kは、一番良いデータを選んだのね（笑）
「K」　たいした飛距離ではないですが、ちょっと見栄を張りたくなってしまいました。僕の普段の打ち出し角度は11〜12度台、バックスピンは2500〜2600なので少し減っていますね。キャリーは、このデータで言えば、寒くない時期の一番良い当たりのときの距離という感じです。まとめると、こんな感じですかね。

「K」の結果
打ち出し角度＝変化なし
飛距離＝変化なし
バックスピン＝やや減っている

「高橋プロ」の結果
打ち出し角度＝変化なし
飛距離＝変化なし
バックスピン＝変化なし

「のみ助」の結果
打ち出し角度＝ほんの少し減った
飛距離＝変化なし
バックスピン＝ほんの少し減った

「のみ助」　打球の見た目で、打ち出しが少し低いかなと思ったけど、全体的には普段と大差ないね。
高橋プロ　ツアーボール（TOUR B XS）は、寒さの影響を受けにくい可能性が非常に高い。これはけっこうな発見かもしれませんね。ディスタンス系だと、どうなるんでしょうね？
「K」　実は、昨年末のゴルフ納めのラウンドで、ブリヂストンのディスタンス系ボール、JGRを使ってみたんです。
高橋プロ　お、どうでしたか？
「のみ助」データあるの？
「K」　ラウンド中の計測だったので、後続組との間隔が大きい時を見計らってなので、ドライバーのティショットを2発ほどしか取れていませんが、以下のような結果でした。

TOUR B JGR／冬のドライバーの飛距離（試打者：Kのみ）

高橋プロ　あれ、JGRでも良い結果が出ちゃってますね。
「のみ助」　何これ。TOUR B XSと変わらないじゃん。
「K」　ごめんなさい！すごいナイスショット出しちゃったんす。ですが！フィーリングはTOUR B XSのほうが軟らかいと思います！！
高橋プロ　となると、BSのボールが、全体的に寒さに強いってことなんですかね？
「のみ助」　今回のデータだけ見ると、そういう結論もなくはないですけどね。
「K」　話の軸をブラしてしまってすいません。とにかく、トーナメント会場でツアープロが言っていたことは、本当だったということですよね。
「のみ助」　そうなるね。

「TOUR B XS」アイアンでも寒さの影響は見られず

「K」　アイアンのデータも出しておきましょうか。結果としては、普段と変わらない！という、コメントのしようがないものですが。そして、アプローチでも同様に変化なし。
高橋プロ　もう少し変化があってもいいんだけど（笑）変わらないですね。
「のみ助」　少し影響を受けるとしたら、打ち出し角度なのかな。打ち出し角度の変化によって、飛距離が多少変わるかもしれなけど、寒さの影響を受けたと言えるほどの変化ではないという。
「K」　そうなんですよね。とはいえ、飛距離が落ちたら落ちたで、BSが「載せられると困る」ということになりますし。
高橋プロ　でも、消費者にとっては参考になる計測結果を出せたんじゃないでしょうか。TOUR B XSなら寒さによる影響を受けないということがわかったわけですからね。
「K」　はい。図らずもJGRも寒さに強いということもわかっちゃいましたけど。寒さ関係なく、飛んでましたから。
「のみ助」　アベレージゴルファーにとっては、JGRのほうが参考になりそうだけどね（笑）
高橋プロ　でも、グリーンを狙うならTOUR B XSのほうが良いでしょ？
「K」　そうですね。やはりスピン量が違いますから、グリーンでの止まり方はTOUR B XSのほうが一段上です。冬でも安心して打てます。
「のみ助」　となると、総合的に見て、冬はTOUR B XSを使ったほうがスコアがまとまるのか。
高橋プロ　そうなりますね。Kさんの計測結果から、飛距離性能は甲乙つけがたいですけど、グリーンを狙うショットに関してはTOUR B XSが勝るでしょう。

TOUR B XS／冬のアイアンの飛距離（試打者：3名）

冬ゴルフもボールはTOUR B XSがオススメ

「K」　では、冬のゴルフはTOUR B XSがオススメということでよろしいでしょうか。
「のみ助」　異議なし。
高橋プロ　はい！良いと思います！
「K」　あくまでも、編集部調べではありますが、読者の参考になれば幸いです。それでは、寒い中、ありがとうございました。続きまして、傷が付いたボールの検証を始めたいと思います！
「のみ助」　えっ（汗）
高橋プロ　まだ取材あるんですか！
「K」　はい！次の取材始めますよー！
というわけで「傷が付いたボール、飛びにどんな影響があるの？」は、以下のリンクから近日公開です！