5年連続優勝!安定感抜群のドライバーは、右足を蹴りながら、頭が後方に動いている

スイングを見ると、小祝選手がずっと活躍できている理由がわかります。まず、スイング中の姿勢が良い。アドレスからフィニッシュまでずっと姿勢が良いのですが、特にダウンスイング(写真1)が素晴らしい。

(写真1)を見ると左腕が地面と平行になったタイミングで、体が右に傾くことなく、背中が真っすぐになっています。右サイドもリリースせず、だからといってタメが強すぎることもなく、ちょうどいい角度を保っています。

ドライバーを打っているのに、7番・8番アイアンを打っているように見えるほど体が安定しています。そして、インパクトの瞬間には体の正面でボールを捉える最も理想的なカタチになっています。

姿勢の良さにつながっているのが頭のポジションです。ダウンスイングからフォローにかけて(写真1から写真4)頭は少しずつ後方(目標と反対方向)に動いています。アマチュアだと、頭が前方(目標方向)に動いてしまう人が多いのですが、小祝選手は逆方向に動いています。

これは男子の松山英樹選手の動きとも似ているのですが、ヘッドが加速されて目標方向に動けば、頭は逆方向への力が加わるので右足側に動くのが自然な動き。むしろ、頭が逆方向に動くことでヘッドが加速して強いインパクトにつながります。

頭の使い方が上手い!女性版の松山英樹タイプ

(写真2)胸の開きを抑えたままクラブを下ろすことができるので、上半身が突っ込んだり、体の幅から手元が外れることがない。

(写真3)スイング中に体が横にスライドする動きが一切なく、センター1軸をキープするのでインパクトの打点、タイミングが安定している。

体が正しい順番で動くから、シャフトが自然に寝てドロー軌道になる!

下半身、骨盤、胸、腕の順番で動いている

後ろから見てもスイング中の姿勢の良さは抜群ですが、もう一つ、強さの秘密を挙げるなら体を動かす順番が理想的なことです。レッスンでは「シークエンス」と呼ばれる要素なのですが、小祝選手はその動きが完璧です。特にアマチュアゴルファーにマネしてほしいのがトップ(写真5)からインパクト(写真8)までの順番です。

小祝選手は、トップからの切り返しで左の足元を踏み込んで下半身から動いています。そこから骨盤が回って(写真6)、胸が回っていく(写真7)。そして最後に腕が下りてきています(写真8)足元から腕まで、下から順番にが動いているのです。

下半身から動くことによって、ダウンスイングではシャフトが少し寝ています。これは意図的にシャフトを寝かせているわけではなくて、下半身から動いたときの受動的な反応です。逆に上半身から動くと、シャフトが立ってカット軌道になります。

小祝選手のようにシャフトの角度がつくことによって、ナチュラルに軽いドロー軌道で打つことができます。もちろん、試合ではフェードを打つホールもありますが、つかまえるスイングができることでフェードでも強い打球が打てる。女子ツアーでもトップクラスの飛距離がある小祝選手は、動きの順番に飛ばせる秘密があります。

バランスの良いアドレスから体を回して、ハーフウェイバックでもフェースは一切開いていない。

首を少し傾けると、体が回しやすい
バックスイングでは頭は動かしていませんが、小祝選手のように首を少し傾けることで、体が回しやすくなる。

トップはシャフトが地面と平行になる理想的な角度。フェースもほぼスクエアになっている。

右肩が高い位置をキープしている
切り返しからハーフウェイダウンにかけて右肩を高い位置にキープすることで体の軸が傾かない。

インパクト以降も体の軸がキープされているのでフィニッシュまで前傾角度が崩れていない。

解説:石井 忍

1974年8月27日生まれ。98年にプロ転向し、現在はツアープロからジュニアゴルファーまで幅広く指導。自身が主宰する「エースゴルフクラブ」を千葉、神保町、赤坂に展開する。