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キレイなスイングは「モノを叩く動作」と似ている? 初心者は「叩く動作」から身に付けよう

ゴルフコーチ・兼濱開人がレクチャー 初心者から覚える『キレイなスイング』の作り方! VOL2

2024/02/11 ゴルフサプリ編集部

兼濱開人

兼濱開人コーチが初心者にも分かりやすくレッスンする『キレイなスイングの作り方』シリーズ。第2 回目はキレイなスイングを早くマスターするための秘策を公開する。キーワードは「叩く」という動きだ。この感覚を先に覚えればプロたちのようなカッコいいスイングで振れるようになるという。

構成/三代 崇 写真/相田克己 協力/学芸大ゴルフスタジオ

キレイなスイングで振れている人は「叩く動作」が自然にできています!

シャフトを右手の指先で持ち、手首を柔らかく使って叩くのがコツ

初心者の皆さんは最初にクラブの持ち方と構え方の基本としてグリップとアドレスから教えられることが多いかと思います。

グリップとアドレスは確かにとても大事な基本ですが、ゴルフクラブを手にしていきなりゴルフボールを打とうとしても違和感ばかりが先行してしまうでしょう。

始めたばかりではボールにちゃんと当てるのは難しいと思いますが、「何とか当てよう」と一所懸命になりますよね。するとどうなるかというと、スイングの動きがどんどんぎこちなくなってしまうのです。

「ちゃんと当たるかな」と不安感いっぱいではスイングの動きがぎこちなくなってしまう。
「ちゃんと当たるかな」と不安感いっぱいではスイングの動きがぎこちなくなってしまう。
ボールに合わせるようなインパクトでは叩く動作ができない。これが癖になると上達が遅れる。
ボールに合わせるようなインパクトでは叩く動作ができない。これが癖になると上達が遅れる。

ボクのレッスンでは初心者の方々にはインパクトバッグを叩く練習から始めて頂きます。インパクトバッグはクラブで叩くための練習器具ですが、インパクトバッグが無くても布団を丸めた物や大きめのクッションなどで代用できます。

そして右手でクラブヘッド側のシャフトの部分を握り、インパクトバッグを叩くのです。右手は手のヒラで握らないで、細い棒を持つようにクラブを指先で引っかけるように持つのがポイント。これは次回で説明するグリップの基本にも通じます。

クラブヘッド側のシャフトの部分を右手の指先で引っかけるように持つ。
クラブヘッド側のシャフトの部分を右手の指先で引っかけるように持つ。
右手のヒラで握ってしまうと手首が硬くなりやすいので避けよう。
右手のヒラで握ってしまうと手首が硬くなりやすいので避けよう。

ゴルフスイングのいい動きというのは「片手で物を叩く動作」がベースとなっています。物を叩く動作が最初にできていたほうが上達は早いですし、キレイなスイングを作るための絶対要素でもあるのです。

難しい動作なんて要りません。布団叩きのイメージで叩くだけですから誰でもカンタンにできるはずです。

最初は右手首を柔らかく使ってインパクトバッグを叩き、次第に右肩を支点にしてクラブを大きく振り上げてインパクトバッグを強く叩きましょう。

最初のうちは右手首を稼働させて小さい動きでインパクトバッグを叩こう。
最初のうちは右手首を稼働させて小さい動きでインパクトバッグを叩こう。
右手首と右肩を柔らかく使って徐々に大きく振り上げる。布団叩きのイメージでOK。
右手首と右肩を柔らかく使って徐々に大きく振り上げる。布団叩きのイメージでOK。

生まれ持った本能的な動きを活かすことがキレイなスイングにつながる

布団叩きのような物を叩く動作は人間がそもそも備わっている自然な動作であり、生まれ持った本能的な動作です。

実際にやってみるとよく分かりますが、ゴルフの経験がまったくない人でも上級ゴルファーやプロたちとほとんど変わらない動きができます。クラブを両手に持ってボールを打つときも、インパクトバッグを叩くような感じでスイングできるのがベストです。

インパクトバッグや布団を叩くときは「どうせ当たるでしょ」と気楽に叩けますが、ゴルフボールを目の前にすると途端にそれができなくなってしまう。クラブを両手で持ってスイングしようとした瞬間に当たりそうもない気がして、極端に言えばコロんでしまいそうで怖くなるわけです。

そうした意味で最初のうちは長い棒で物を叩く練習からスタートしたほうが効率はいいと思います。

インパクトバッグをボールと思ってパーンと叩く。この繰り返しでボールに当てにいって手首をこねたり、インパクトで減速して緩んだりする悪癖を回避でき、上達の過程で遠回りしなくて済みます。

右手で叩く練習をしていると、「叩けるポジション」も自分で把握できます。クラブを振り上げてインパクトバッグを強く叩こうと思えば、右手が叩きやすい位置に自然に収まるはずです。

この位置がゴルフスイングでいう自分のトップのポジションとなります。右手を不自然な位置に上げてはインパクトバッグをしっかり叩けないことも体感できます。

インパクトバッグを叩く練習で、しっかり叩けるポジションもつかめてくる。
インパクトバッグを叩く練習で、しっかり叩けるポジションもつかめてくる。
高く上げすぎたり(左)低く上げたり(右)するとしっかり叩けない。
高く上げすぎたり(左)低く上げたり(右)するとしっかり叩けない。

慣れたら両手でクラブを持って叩く練習へと移りましょう。ところがボクたち人間は両手で道具を持って何かを叩くという動作は案外不慣れです。

始めのうちは左手を右手首に添えて持ち、自然な動きに任せて叩く練習をしましょう。「当たるかな」と不安をいっぱい抱えながらボールを打つ練習よりも「自然に叩ける」動作のマスター練習を多く積んだほうが確実です。

左手を右手首に添えて叩く練習をしよう。この動きがゴルフスイングの理想形となる。
左手を右手首に添えて叩く練習をしよう。この動きがゴルフスイングの理想形となる。
しっかり叩ける動きを先にマスターしておけば悪い癖がつかず、上達がスピードアップする。
しっかり叩ける動きを先にマスターしておけば悪い癖がつかず、上達がスピードアップする。


かねはま

兼濱開人
かねはま・かいと
1990年9月11日生まれ、沖縄県出身。ジュニア時代から各大会で活躍。現在は学芸大ゴルフスタジオ(東京都目黒区)のヘッドコーチとして多くのアマチュアをレッスン。整体師としての知識を活かしたカラダにやさしい生涯スイングの指導が定評。飛ばしを追求し、19年のドラコン大会で平均329ヤードを記録して優勝した経験を持つ。

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