インパクトはスイングの通過点にあるべき!切り返しで左足カカトを踏み込めば腰もクラブも勝手に付いてくる
吉本巧が解決してきた「生徒さんによくあるゴルフの悩み」Case.04
若くして単身アメリカに渡り、ジュニア、大学、ミニツアーで腕を磨いたのちにコーチとなった吉本巧。彼がこれまでアマチュアに多く相談されてきたことを披露し、その原因と解決策を教えるシリーズ。お悩みを共有できる人はもちろん、向上心をもってゴルフに取り組むあなたにも役に立つこと間違いなし。第4回のテーマは体重移動。これが上手くできずにドライバーの飛距離が出ないというお悩みに応える。ポイントは左カカトにあり!
写真/相田克己
上半身で体重移動するとインパクトがゴールになってしまう
ドライバーが飛ばない原因はいくつかありますが、体重移動もそのひとつ。アマチュアの方の多くは、バックスイングで右足に体重を乗せ、ダウンスイング以降で左足に体重を乗せながらスイングするイメージをもっていると思います。
もちろん、これがスムーズにできればOKですが、ほとんどの人は左足に体重移動できないまま右足体重でインパクトしたり、スエーしてしまって軸ブレを起こし、かえって飛ばなくなっています。また、ボールをつかまえるイメージが強いと、インパクトでスイングが終わってしまい、結果的に体重移動ができずに飛ばないパターンもあります。
私がお客さんと話していてわかったことがあります。それは体重移動を腰や上半身でやろうとしている人が多いこと。こうなると、ほとんどの人はダウンスイングで上半身が突っ込み、インパクトがゴールになって通過点になりません。
これは特にビギナーの方に多い傾向。年齢はあまり関係なく、むしろ若い人に多いかもしれません。あとは体が動かない人や100を切れない人。後者については、ある程度ゴルフをやっていくとボールに当てるだけになる時期がきます。「80台で回りたいけど100は叩きたくないしな…」みたいな心理ですね。そういう時にインパクトがゴールになって飛ばなくなるのです。
体重移動の意識は不要。左カカトで地面を踏めばいい
スイングにおいては、下がうまく動けば、その上に乗っているものは比較的スムーズに動くと私は考えています。下半身がちゃんと動けば、上半身はついてくるというわけです。
体重移動についてもそう。ただ下半身全体を意識すると難しくなるので、左カカトに注目しましょう。ドライバーもアイアンもそうですが、ダウンスイング始動後からフォロースルーで、左足カカトに体重を乗せるのです。
こうすると勝手に腰がついてくる感じで、自然に左へ体重移動できます。その際には体重移動を意識する必要はなく、左カカトで地面を踏むだけでOKです。ドリルとしては、左足ツマ先を上げて素振りをする。ショットの前に素振りに採用してもいいでしょう。
体重移動ができない人は、フォローで右足、もしくは左足ツマ先に体重が乗っています。左カカトが上がった状態でフォロースルーをすると、絶対に体重移動ができないのです。
ダウンスイングからフォローでツマ先が軽く浮くと体がクルっと回ります。プロはフォローからフィニッシュで左足が外側からめくれますが、これは左カカトに体重が乗っているから。プロがバランスを崩しても体の前側にヨロけることはありません。これは左カカトに体重が乗り、体がちゃんと左に回るからなのです。
吉本巧
よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・表参道の「表参道ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。
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