キレイなスイングでクラブを振れている人は、アドレスもキレイって本当?
ゴルフコーチ・兼濱開人がレクチャー 初心者から覚える『キレイなスイング』の作り方! VOL5
兼濱開人コーチが初心者にも分かりやすくレッスンする『キレイなスイングの作り方』シリーズ。第4 回はキレイなアドレスを作るためのポイントをレッスンする。クラブヘッドでキレイな円を描くようにスイングするには、バランスのいい姿勢で構えることが絶対条件というからアドレスにも十分気を配ろう。
構成/三代 崇 写真/相田克己 協力/学芸大ゴルフスタジオ
アドレスの姿勢がキレイならスイングも自然にキレイになる
ターゲットへの意識を持って「アドレスに入る」ことを習慣づけよう
アドレスとはクラブを構える姿勢のことですが、ボクのレッスンではアドレスの作り方という表現ではなく、「アドレスへの入り方」といった観点で説明しています。
初心者の方々は最初にグリップの握り方を教わって、次にこういう姿勢で構えるといいですよという流れで教えられることが多いでしょう。
でも、これはゴルフゲームの本質に目を向けていないままだとボクは思うのです。ボールを打つためのアドレスをしっかりと覚えた。そして待ちに待ったコースデビュー。ところがターゲットへの意識がほとんどないから正しく構えることができず、ミスショットの繰り返し。そんな結果に終わってしまったら、ゴルフがいっぺんにキライになってしまいますよね。
だからこそアドレスの作り方ではなくて、アドレスへの入り方なのです。初心者のうちからターゲットへの意識を持ってアドレスの姿勢を作る練習をしましょう。
目標を狙うためのルーティンを覚えれば、ターゲットを狙うためのアドレスと、そこに打つためのアドレスを同時に学習できます。アドレスを作る練習が二度手間にならず、効率がいいのです。
最初からターゲットを意識してアドレスに入る手順をしっかりマスターしておくとコースに出たときもターゲットへの意識が持てますし、ターゲットに対して正しく構えやすくなります。
アドレスに入るルーティンを説明しましょう。
1.ボールの先にゴムティやコインなど仮の目標(スパット)となるものを置く
2.アドレスは右手と右足から入る。右手でクラブを持ち、右足を少し前に出したやや半身の姿勢でフェース面を仮の目標に真っすぐ向ける
3.左手を握り、グリップを完成させる
4.左足、右足の順でスタンスの位置を決めてアドレスを完成させる
手順1を習慣化しておけばコースプレーでもショットを打つ前にボールとターゲットを結ぶラインをイメージし、ボールの30~50センチくらい先のライン上にスパットを設定できます。
ターゲットを狙い打つアドレスがスムーズに作れますから、それだけナイスショットの確率が上がるのです。
ボールの近くでフェースをセットし、後ろに下がりながらスタンスの位置を決める
手順2でアドレスは右手と右足から入りますが、ここで注意して頂きたいポイントがあります。それは右手が右モモの前に少し触れるくらいにボールの近くに立ってフェース面をセットすることです。
そうすれば両手をグリップした後、両足を広げるときに自分がボールを打ちやすいポジションまで両足を後ろに下げることができ、適切なスタンスの位置を決めやすくなります。
後ろに下がりながらスタンスの位置を決めることで骨盤が自然に前傾し、母指球から土踏まずにかけての部分に重心が乗ってアドレスの前傾姿勢のバランスが良くなるのです。
ボールから離れた体勢でアドレスに入るとボールにもっと近づこうとして骨盤が立ち、カカト体重の腰高の姿勢になってしまいます。これではスイング中のカラダのバランスが崩れやすく、キレイなスイングができなくなります。
インドアの練習場でも打ちっぱなしの練習場でもショットごとにボールの近くにスパットを想定し、アドレスに入るルーティンを自分なりにパターン化してアドレスを丁寧に作ることを心がけてください。
キレイなアドレスがキレイなスイングを生み、上達もスピードアップします。
兼濱開人
かねはま・かいと
1990年9月11日生まれ、沖縄県出身。ジュニア時代から各大会で活躍。現在は学芸大ゴルフスタジオ(東京都目黒区)のヘッドコーチとして多くのアマチュアをレッスン。整体師としての知識を活かしたカラダにやさしい生涯スイングの指導が定評。飛ばしを追求し、19年のドラコン大会で平均329ヤードを記録して優勝した経験を持つ。
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