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パットが狙った方向に打ち出せない。それならボールの近くに「スパット」を決めて打とう!

ゴルフコーチ・吉本舞が即解決! 『初級ゴルファーからの相談が多いゴルフの悩み』 Case:06

2024/03/11 ゴルフサプリ編集部

吉本舞

初級ゴルファーに多いパットの悩みはボールを狙った方向に打ち出せないこと。「グリーンの傾斜を見てラインを読むのはラウンド経験を積んで覚えればいいと思いますが、狙った方向に打てるようになる練習は自宅でもできますよ」と吉本舞コーチ。コレをやるだけでパットがどんどん上達するという。

構成/三代 崇 写真/相田克己 協力/東京ゴルフスタジオ

パットの方向がズレてばかりなら、ボールの近くに「スパット」を置けばOK!

ボールの15~20センチ先にテープを貼ってパット練習をしよう

ゴルフを始めたばかりの方々はコースプレーで分からないことが沢山あって、戸惑ってしまう場面が多いですよね。グリーン上のパットもその一つでしょう。

ゴルフの最終的なターゲットは直径10.8センチのカップです。パターを使ってボールをコロがしてカップに入れるのですが、コレが結構難しくてカップを狙ったつもりが全然違う方向にコロがってしまう……。

狙った方向に打ち出せないとお悩みの方はパターマットなどを利用して練習しましょう。ただカップを狙って入れるのではなく、ボールの15~20センチくらい先に小さなテープなどを貼っておくのがオススメです。

そしてテープに対してフェース面を真っすぐセットし、ボールをテープの上を通過させるつもりでコロがしましょう。

方向がズレてしまうという人はアドレスの段階でフェース面が開いたり閉じたりしていることが考えられます。

フェース向きのちょっとしたズレは1メートル前後の短いパットなら入る可能性はあっても、5メートルや10メートルと長いパットになるほど目標から大きく外れてしまいます。

パットの方向が合わない人はボールの15~20センチ先にテープを貼って練習しよう。
パットの方向が合わない人はボールの15~20センチ先にテープを貼って練習しよう。
ボールの近くのスパットにフェース面を真っすぐ向けて構える意識を持つことが大事。
ボールの近くのスパットにフェース面を真っすぐ向けて構える意識を持つことが大事。

パットで何が一番重要かというと「目標に対して真っすぐ打ち出す」ことに尽きます。そのためにボールの先に「スパット(目印)」を決めておく必要があるのです。

パターマットでしたらコロがす距離は1メートルでも2メートルでも構いませんが、スパットを設定してアドレスを作り、それから打つように習慣づけましょう。

スパットを狙って真っすぐ打つ練習なら自宅のパターマットで十分にできる。
スパットを狙って真っすぐ打つ練習なら自宅のパターマットで十分にできる。
ボールをスパットの上に通過させるつもりでストロークすれば方向のズレがなくなる。
ボールをスパットの上に通過させるつもりでストロークすれば方向のズレがなくなる。

どんなラインでもスパットに対して真っすぐ打ち出すことが大事

カップまでの距離やグリーンの傾斜などでラインは無数にありますが、「目標(スパット)を決めてそこを狙って打つ」という意識を持ってストロークするのが絶対的な基本です。

パットを打つときはグリーンの傾斜や速さなどを見てライン(ボールの通り道)をイメージします。これを「ラインを読む」といいますが、傾斜の判断はラウンド経験を積んで少しずつ覚えてください。

5メートルのスライスラインを例に説明しましょう。グリーンの面が左から右に傾いて見えればボールが傾斜に乗って右に曲がります。これがスライスラインです。カップを狙って真っすぐ打ち出すとボールはカップの右に外れてどんどん遠ざかってしまいます。

なるべくカップの近くに止めるにはカップの左側に向かって打たないといけません。最初はグリーンの傾斜を正確に読めなくてもいいですから、カップ3個分くらい左を狙うのがいいかなと思ったら、その場所に仮想のカップを置き、仮想のカップとボールを結ぶ真っすぐなラインをイメージしましょう。

そして仮想のカップ側からラインをなぞり、ボールのすぐ先にスパットを決めます。あとはスパットに対してフェース面を真っすぐ向けてボールをスパットの上に通過させるだけでOKです。

タッチを合わせるのも大事なポイントですが、ここでは目標に対して真っすぐ打つことに焦点を当ててください。カップの左側に打ち出せばボールが傾斜に乗ってカップに近づいていくのが分かるはずです。

コースではスライスラインもフックラインも仮想のカップを狙うためのスパットを決めて打つのが大前提。
コースではスライスラインもフックラインも仮想のカップを狙うためのスパットを決めて打つのが大前提。
スパットに真っすぐ打つ練習を積んでおけばショートパットもロングパットもどんどん上手くなる。
スパットに真っすぐ打つ練習を積んでおけばショートパットもロングパットもどんどん上手くなる。

ドライバーやアイアンなどボールを空中に飛ばすショットではボールを意図的に曲げられますが、最初からボールをコロがすパットの場合は傾斜に委ねるしかなくて自分で曲げることはできません。

スライスラインを自分で右に曲げるイメージを持つと、スパットに真っすぐ打つことができず、方向のズレが大きくなります。

グリーンが右から左に傾いているフックラインも同様で、この場合はカップの右に仮想のカップをイメージし、その方向に打ち出すためのスパットを決めて打ちましょう。つまり、どんなラインでも「ストレートラインを打つだけ」なのです。

方向を重視したいショートパットはスパットの意識が特に重要ですし、10メートル近くのロングパットでもスパットを決めて打つことで距離感が合いやすくなりますよ。


よしもと・まい

吉本 舞
よしもと・まい
佐賀県出身。USLPGA Teaching&club Professionalの資格を取得。ゴルフの楽しさを多くの人に伝えたく、敏腕コーチの森守洋に師事。現在は東京ゴルフスタジオ(東京都三鷹市)でアマチュアをレッスン。一人一人の悩みに寄り添い、丁寧でわかりやすい指導が好評。
Instagramにてゴルフレッスンやゴルフウェアコーディネートなど更新中。
@maiyoshimoto_

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