ドライバーが飛ぶアドレスは「重心ちょっと高め」が良いみたい!腰下げ・ヒザ曲げじゃ飛びません
ドラコン三連覇の女王押尾紗樹が377ヤード飛ばせるヒミツ|第2回 アドレスだけでプラス10ヤード
現役ドラコン選手として、日本選手権3連覇中の押尾紗樹は、レッスンコーチとしても大人気。この連載ではアマチュアが飛距離アップできるポイントを教えてもらった。
GOLF TODAY本誌 No.622/64〜65ページより
お尻を下げてヒザを前に出すだけ! 高重心な構えが飛ぶ
最も簡単に飛距離を伸ばすポイントはアドレスを見直すことです。私のレッスンを受けにくるお客さんは「もっと飛ばしたい」という人がほとんどですが、最初にアドレスを変えただけで10~20ヤード飛ぶ方も沢山います。
その理由は、ほとんどのゴルファーが“飛ばないアドレス”で打っているからです。アドレスでは「体を安定させよう」「軸がズレないように」ということを意識しがちなのですが、飛ばすためには「動きやすい姿勢」を作ることが大切。ちなみに腰を落として、ヒザを曲げるアドレスが1番動きにくいので飛びません。
飛ばせる構えを作るには直立した姿勢からお尻だけを後ろに引く、そこからヒザだけを前に出して母趾球で重心を感じるようにする。その姿勢をキープしたまま、手元をアゴの下にして構えるだけ。重心はやや高めに感じるくらいでOKです。前回(第1話)、振り子運動で打つという話をしましたが、重心が高いほうが振り子の軌道が大きくなります。極端に前傾を深くする必要もありませんし、棒立ちに近い姿勢が実は1番飛ばせます。
【STEP1】アゴを下にして直立する
ヒザ、腰、背中を伸ばした姿勢で直立する。直立したときにアゴは真下に向ける。最初は骨盤のポジションをチェックするために、シャフトを腰に当ててやってみる。
ボールを見る意識が強すぎると、顔をボールに向けてしまうのでアゴが首にくっついてしまう(×)。 顔を正面に向けたまま「下目」でボールを見る。
【STEP2】背中を伸ばしたままお尻を後ろに突き出す
背中を伸ばしたまま、ヒザの角度を変えないようにお尻だけを後ろに突き出す。このとき、重心はカカトにかかっている。
お尻を後ろに出したときに骨盤は自然と前傾する。お尻は「斜め上」に突き出す感覚で構える。
【STEP3】ヒザだけを前に出し、重心を前に移動
お尻を突き出してカカト重心になっているときの姿勢(STEP2)から、両ヒザだけを前に出して重心が母趾球にかかるくらい前に移動する。
ヒザ頭がツマ先側に移動すると、足裏の重心も母趾球付近になる。このときもヒザを曲げすぎないようにすることがポイント。
【STEP4】姿勢を変えずにアゴの真下に手元をセット
STEP3から体の角度、重心はキープ。腰の高さでクラブを持った姿勢(写真下)から、ゆっくりとクラブを下ろす。手元がアゴの真下におさまればOK。
腰の高さでヘッドを浮かせてから、ボールの位置にセットすることで前腕、グリップが適度に脱力できる。地面にヘッドを置いたままグリップすると過剰に力が入りやすい。
両腕の角度は三角形にする。 五角形はNG
両ヒジが伸びて両腕が三角形になっていることで安定した振り子軌道になる。両ヒジが曲がって五角形になっていると腕と体が分離して手打ちになりやすい。
押尾紗樹(おしお・さき)
1993年11月6日生まれ。
埼玉県出身。158センチ。7歳からゴルフをはじめて、ジュニア競技で活躍。2016年からはレッスン活動もスタートし、2019年からは「プロドラコンツアー全日本選手権」で前人未到の3連覇を達成。公式最長記録は377ヤード。JPDA所属。
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