ティーやボールマーカーと同じくらい大事なグリーンフォーク
ピッチマーク(ボールマークともいう)というのは、ボールがグリーンに着弾したときにできる跡のこと。グリーンが固いか軟らかいか、また、どれくらいの高さから、どれくらいのスピン量で落ちたかによってもその深さや大きさは変わりますが、ボールの落下地点にできる凹みのことです。
ルール上、「この穴は絶対に修復すべし」とはなっていませんが、ズレた芝を寄せて、地面を平らにするのは、基本的なエチケット&マナー。上級者やプロゴルファーの中には、他のプレーヤーが付けたピッチマークもせっせと直している人がいるくらいです。
そもそも、このピッチマークをなぜ修復したほうがいいかというと、表面が凸凹になったままにしておくと、グリーンに乗ったボールの方向が変わったり、パッティングでの転がりが悪くなったりするからです。また、放置しておくと芝が枯れるだけでなく、元の状態に戻るのに時間が掛かるので、コースそのものの景観も失われます。
キャディー付きのプレーが当たり前だった時代は、キャディーさんがやってくれたこともありましたが、今はセルフプレーが主流。ディボット跡に目土をするのと同じくらい、ピッチマークを直すことは重要なことだと思ってください。
なお修復には、グリーンフォークを使います。食事に使うフォークのような形をしていることからそう呼ばれていますが、最もオーソドックスなのは、歯が2本出ているタイプです。ほとんどのゴルフ場ではマスター室の前に、スコアカードやボールマーカーなどと一緒に置いてあるので、ラウンドの際は必ずポケットに入れて、すぐに取り出せるようにしてスタートしましょう。
斜めに刺して芝を穴の中心に寄せるというのが基本
次にピッチマークの直し方です。
まず、ピッチマークの最も盛り上がったところから修復します。盛り上がった土手の芝は、低くなっている穴のところにあった芝がずれてできたものなので、基本的にはその芝を元に戻せばいいのです。
やり方は、盛り上がった部分の際ではなく、少し外側にグリーンフォークを斜めに刺します。グリーンフォークを刺すだけで盛り上がりが小さくなりますが、穴の凹みが大きい場合は、穴の中心に向かってグリーンフォークを立てるように押してください。
それが終わったら、穴の周り(多くて3~4箇所)にフォークを刺して、芝を穴の中心に寄せてください。
このとき、絶対にやってはいけないのは、斜め下に刺したグリーンフォークで穴の下の土を盛り上げようとする行為。このやり方だと、芝の根が切れて芝が枯れやすくなるので注意してください。
芝を中央に寄せたら、最後にパターのソールでその場所を慣らすようにトントンと叩いて平らにすればOKです。
もし、グリーンフォークがない場合は、長めのティーで使って同じことをやってもいいでしょう。ただし、少しティーでやる場合はそれなりの技術が必要なので、できるだけグリーンフォークを忘れないようにしましょう。グリーンフォークをカートに乗せているコースもあるので、一応探してみてください。
なお、ビギナーやアベレージゴルファーの中には、「ピッチマークを直していたら、プレーが遅くなってしまうかも」と思う人もいるでしょうが、自分のボールがグリーンに着弾した位置を覚えておき、グリーンに乗ると同時に修復すれば、それほど時間は掛かりません。他のゴルファーに嫌な思いをさせないためにも、必ず直すようにしましょう。
グリーンフォークをポケットからサッと取り出し、さりげなく修復すれば、「あいつできるな」ってことにもなりますよ。
真鍋雅彦(まなべ・まさひこ)
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。
1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。
ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。




