ドライバー曲げたくない「スライサーに合うシャフト」ってどんなシャフト？
オグさんがお答えします！
ゴルファーの多くが悩むスライスですが、シャフトで「スライスを抑える」ことを考えてみましょう。でも、どんなシャフトならスライサーを助けてくれるのか、知らないゴルファーも多いですよね。そこで、今回は「スライスとシャフト」をテーマにクラフトマンでクラブフィッターのオグさんがお話しします。
写真／ゴルフサプリ編集部
スライサーに必要なのは「ヘッドをターンさせやすい」シャフト
皆さんこんにちは。おぐさんです。
今回は、お客様から頂いたご質問がテーマです。「スライスに悩んでいるのですが、どんなシャフトを使うと良いですか？」というご質問を頂きました。
回答の前に、改めてスライスの説明をしますね。右打ちの場合、アウトサイドイン軌道や、振り抜く軌道に対してフェースが開いた状態でインパクトすることによって、スピン軸が右に傾き、右方向へ曲がる打球のことを指します。この現状をシャフトによって軽減させるには、振り抜く軌道に対して、いかにインパクト時にフェースをターンさせることができるかがカギになります。
フェースをターンさせやすくするには「ヘッドの近くがしなるシャフト」が効果的
シャフトにはキックポイントという、しなるポイントが存在します。
キックポイントは主に4つに分類することができます。
1）ヘッド寄りの先端付近がしなる先調子
2）真ん中付近がしなる中調子
3）グリップ部分を含む手元付近がしなる手元調子
4）手元付近、先端付近両方がしなるダブルキック
シャフトでヘッドのターンをさせやすくすると考えると、先調子が最もスライサーに適したシャフトになります。理由は、重さのあるヘッド近くにしなるポイントがあるため、しなり戻りが早めに起きやすく、インパクトまでヘッドがターンする時間を稼げるからです。
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物理的動きだけでシャフトをとらえると、本当に合うシャフトには出合えない
シャフトでスライスを軽減しようとするなら、まず先調子のシャフトを試してみてください。それでスライスが軽減できれば、なによりなんですが、個人的に、シャフトだけで弾道の質を変えようというのは、少し無理があるかなと思っています。なぜかというと、弾道の質に影響を与えるのは、ヘッドの性能の方がはるかに大きいからです。ヘッドにこだわりがあり、そのヘッドをどうにか使いこなしたいといった理由があるなら良いですが、手っ取り早いのは、シャフトよりもつかまりやすいヘッドに変えてしまうことの方が、スライス軽減の効果は大きくなります。
シャフトの効能には、弾道の質の調整もありますが、ゴルファーそれぞれのタイミングの取りやすさといった効能があります。個人的には、そちらの方がメインの効能だと思っています。物理的な効果だけでなく、タイミングの取りやすさも考慮したシャフト選びが飛んで曲がらないクラブを探し出すポイントです。もし先調子のシャフトに替えて、打点がばらつく、今まで出なかったようなミスが出るといった症状が出た場合は、手元と先端両方がしなるダブルキックのシャフトを試してみてください。つかまる性能を持ちつつ、先調子とはタイミングの取りやすさに違いがあるので、先調子がうまく打てない方には、ハマる可能性がありますよ。
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■オグさん（小倉勇人・おぐら はやと）
元ゴルフ雑誌編集者のスウィング＆クラブアドバイザー。現在は千葉県にあるゴルフ練習場「ユニオンゴルフクラブ」にて「ゴルフフィールズ ユニオンゴルフ店」で店長をしつつ、過去の経験で得た知識を武器にゴルフライターとしても活躍中。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68。
