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パターのフェース面上のスイートエリアの形、わかる人いる?

ここに当てないと真っすぐコロがらない! スイートスポットはどこにある?|清永教授からの挑戦状 Vol.8

2024/08/30 ゴルフトゥデイ 編集部

ゴルフの原理原則を疑い、分析した清永教授の常識を覆し、上達スピードが速まる理論を紹介!

ゴルフトゥデイ本誌 627号/130~131ページより
解説/清永 明

〈問題〉

  • フェース面上のスイートエリアはどこにあってどんな形?

    フェース面上のスイートエリアはどこにあってどんな形?

  • パターヘッドの重心は? パターの重心は?

    パターヘッドの重心は? パターの重心は?

インパクトに必要な三条件のひとつスイートエリアが、斜めであることを証明しなさい

ボールを真っすぐコロがすためのインパクトに必要な3条件

ボールの中心とカップの中心までを結んだライン(目標線)に対して、インパクト時にフェースのリーディングエッジがスクエア(直角)でないと真っすぐコロがらない。
ボールの中心とカップの中心までを結んだライン(目標線)に対して、インパクト時にフェースのリーディングエッジがスクエア(直角)でないと真っすぐコロがらない。
グリップをつまんで木槌などでフェースを叩くとヘッドがブレないところがある。これがフェース面上のスイートエリア。図のようにフェースに斜めに広がっている。
グリップをつまんで木槌などでフェースを叩くとヘッドがブレないところがある。これがフェース面上のスイートエリア。図のようにフェースに斜めに広がっている。
パターの中心が緩やかな同じ軌道を描いている途中で、フェースが目標に対してスクエアな状態でインパクトを迎える。
パターの中心が緩やかな同じ軌道を描いている途中で、フェースが目標に対してスクエアな状態でインパクトを迎える。

パターの芯を知ってボールの芯を打つ

清永 もう一度パッティング技術として、ボールを目標に対して真っすぐコロがすための「インパクトに必要な三条件」、これについて考えてみましょう。大事なことなので何号かに一回繰り返し掲載してもらっていますが、これについて何かわからないことはありませんか?

GT 先生、ありますよ! パターの芯は「点」ではないのでしょうか?

清永 私の研究では「点」ではなく「エリア」、フェース面に「斜め四角形」の「スイートエリア」として存在します。

GT え? 点じゃなくて四角!? それも斜めですか?

清永 私が考えているいわゆる「芯」はスイートスポットと表現されるような一点ではありません。

GT どうしてそうなるのか解説をお願いします!

清永 まずは「クラブ重心軸」について説明しましょう。アイアンでやったほうがわかりやすいですかね。グリップエンドを固定しまして、フェース側から見ます。グリップエンドから垂直線を下ろしまして、そのフェース面への投影線。さらにグリップの先のヒール側からクラブ重心位置に垂直線を下ろした延長上クラブフェース面への投影線。と2本の線を引きます。

GT フェース面のこの範囲にあるものが「スイート・エリア」であると?

清永 はい。例えば左手親指と人差し指でグリップエンドかグリップの先端を摘み、その状態を保ったまま、右手に何か先の尖ったもの、ティペグや鉛筆でいいですかね、フェース全面をトン、トン、トン、トンと丁寧に叩いていきます。そうすると図で示した部分だけが、フェース面が左右にブレることなく、グリップ側の支点を中心とした振り子運動をするところがあります。

GT トントンしていくと、確かにフェースがブレることなく、ポーンとクラブごと押すというか、ブレない場所がありますね!

清永 そうです! それが重心軸の影響下でフェース面に反影される領域、つまり「スイート・エリア=日本語訳としての快芯帯」となるのです。ゴルフクラブはL字型をしており、グリップの先にヘッドの重心がなく、クラブの重心においては空間上にあるため、スイングすることも難しいのですが、スイートエリアを見つけ出すこともなかなか難しくなります。

GT 実験でのことはわかりますが、理論的にはとても難しそう……。

清永 細かいことは上に書いておきます。それがみなさんがゴルフ仲間にこの理論を話したとしても恥ずかしくない物理的見地から見た原理現象の裏付けになります。とにかくパターを吊るしてトントンしてみてください! そしてパッティングする際は、その部分でボールの芯をとらえることです。

スイートエリアはこうしてわかる!

クラブ重心軸の定義

グリップエンドの両端を固定した状態で(1)グリップエンド前側点から垂直線を下ろすと必ずクラブ重心位置を通ることになり、その延長線上のクラブフェース面の投影線、(2)グリップ先端の後側点から垂直線を下ろ
グリップエンドの両端を固定した状態で(1)グリップエンド前側点から垂直線を下ろすと必ずクラブ重心位置を通ることになり、その延長線上のクラブフェース面の投影線、(2)グリップ先端の後側点から垂直線を下ろすと必ずクラブ重心点を通ることになり、その延長線上のクラブフェース面への投影線。図のように(1)の投影線と(2)の投影線とに囲まれたフェース前面の限局的領域とする。

重心軸の確かめ方

左手母指と第2指でグリップエンドか先端を摘んだ状態でティや鉛筆等でフェース全面を丁寧に叩く、すると図のようなところだけが、フェース面が左右にブレずにグリップ側の支点を中心とした振り子運動をする。
左手母指と第2指でグリップエンドか先端を摘んだ状態でティや鉛筆等でフェース全面を丁寧に叩く、すると図のようなところだけが、フェース面が左右にブレずにグリップ側の支点を中心とした振り子運動をする。

重心軸の概念

もし、ライ角が90度のセンターシャフトクラブの場合は重心点を通ったグリップの相似形が快芯帯となる(左)ライ角がないクラブは重心点しか存在しない(中)ではライ角があるクラブも重心点を通ったグリップの相似
もし、ライ角が90度のセンターシャフトクラブの場合は重心点を通ったグリップの相似形が快芯帯となる(左)ライ角がないクラブは重心点しか存在しない(中)ではライ角があるクラブも重心点を通ったグリップの相似形が正しいと仮定できるが……。
クラブの重心点を中心にグリップエンドを持って回転させることができるとしたならば、グリップの相似形がクラブヘッドヘッド上に映し出す立体をフェース面で切り取った形が「快芯帯」となる。そのため重心軸とは若干
クラブの重心点を中心にグリップエンドを持って回転させることができるとしたならば、グリップの相似形がクラブヘッドヘッド上に映し出す立体をフェース面で切り取った形が「快芯帯」となる。そのため重心軸とは若干、形状が異なる。
クラブはバットやテニスラケットと違ってL字のような形をしているので重心が想像と違うところにある。それがゴルフを難しくしている。
クラブはバットやテニスラケットと違ってL字のような形をしているので重心が想像と違うところにある。それがゴルフを難しくしている。
パターをつまんで吊るす。そしてティなどでフェース面をトントン叩いてみよう。左右にブレないとこがわかる!
パターをつまんで吊るす。そしてティなどでフェース面をトントン叩いてみよう。左右にブレないとこがわかる!




解説/清永 明

福岡大学名誉教授。大学時代は九州学生選手権を3連覇。医師でありながらゴルフにまつわる現象を物理の目で分析。1メートルのパットが90%の確率で入るヨネックスの「トライプリンシプルパター」の設計者としても有名。

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