パットが下手なんですけど、ブレード型のパターを使っちゃダメですか?
鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第31回
「パットが得意な人はブレード型、パットが苦手な人はマレット型」という先入観があるゴルファーは多いだろう。でも、パットが下手だけど、ブレード型の方がしっくりくる人もいるはず。カリスマフィッターの鹿又さんが“運命のパター”の見つけ方を教えてくれた。
パットの技量でヘッドの形状が決まるわけではない
そもそも論として「下手だからコレを使っちゃダメ」とか「上手いからブレード型を使った方がいい」といったことは、一切ありません。たとえパットが苦手でも、気にしないでブレード型を使ってもらって大丈夫です。
ということが前提で、パットが下手と思っているとしたら、何が原因でパット数が増えているのか? ということを自分の中でちゃんと知ることが大事でしょう。例えば、ロングパットの距離感が合わないのか、ショートパットの方向性がズレてしまうのか、距離感の再現性がないのか――、いろんな原因が考えられると思うので、そこをきちんと見極めていくことがパット上達の秘訣じゃないでしょうか。
パターのヘッド形状を替えるにしても、どういう点にアプローチしていくかを考えなきゃいけないと思うんです。
「構えやすい、振りやすい」と感じるパターが基準になる
ただ大前提として、パターはロフトが一番立ったクラブで、傾斜地から一番使うクラブのはず。だからこそ、自分自身が「構えやすい、振りやすい」と感じられるパターを使うことがスゴく大事です。なので、パットのスキルに関わらず「ブレード型の方がしっくりくる」と思ったら、ぜひそれを使って欲しいと思います。
そこは感覚や直感を信じていいんです。そうやってパットをした上で、自分が使いやすいモノをベースにして「こういうミスが出るから、こういうヘッドに替えてみよう」というふうに探していくといいでしょう。
“出やすいミス”を補ってくれるパターを探す
パターにはヘッド形状だけでなく、ネック形状やヘッド素材、フェースのインサート、グリップも含めて、いろいろな要素があります。とはいえ「自分が使いやすいパターでどんなミスが出るのか?」を、まずは把握しなければなりません。そのミスをクラブで補うのか、練習して克服するのか、ということになってきます。クラブで補うんだったら、出やすいミスに対して寛容性が高いモノを探していくことがいいですね。
他のクラブと違って、パターはプロが使っているモノをそのままアマチュアが使える、というクラブでもあります。憧れのトッププロが使うパターで気持ちよくパットができるのならば問題ありませんが、そうでなければ自分が「構えやすい、振りやすい」と感じるパターを使うことが上達につながるのではないでしょうか。
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鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。