フォーティーン FRZ ウェッジを石井良介が打ってみた!アマチュアでも使えるツアーウェッジって本当?
シリーズ【Re:フォーティーン】【PR】
9月に発売されるや注文が殺到しているフォーティーンのウェッジ「FRZ」。“フォーティーンのルーツであるスピンウェッジと改めて向き合う”を旗印にスタートしたFOURTEEN REVOLVE(回転)PROJECTのもと、スピンウェッジのさらなる可能性を追求した逸品だ。今回はアマチュアゴルファーをも新境地に導くツアーウェッジと噂の「FRZ」を手にラウンドした試打職人・石井良介に偽らざる使用感を聞いた。
ボールを上から潰すように打つ人でも球が浮きやすい
ゴルフサプリ(以下GS) まず、読者諸兄が一番気にするところの、打ってみた感想から聞かせてください。
石井 FRZにはソールの形状別にSソール、Hソール、Tソールの3モデルがありますが、すべてに共通しているのは出球の高さでした。球がとっても拾いやすい。他メーカーのウェッジと比べると、フェースの同じ場所で打っても、ボールの下にヘッドが入り込む感覚が強くあって、いきなり死に球というか、やわらかい球が打てます。これならボールを上から潰すように打つタイプの人でも球が浮きやすいと感じました。ボールを右に置いてハンドファーストで打つアマチュアの方が多いですが、そんな人でもダフったり、ザックリしづらいと思います。
※56、58、60度にはS、Hソールの2種類があり、58度にはTソールもある。
GS 球が浮きやすい要因はどのあたりにあると思いますか?
石井 ウェッジは全体的に高重心のモデルが多いですが、FRZは割と重心が低いので、それが大きいんじゃないでしょうかね。
GS FRZは重心がややヒール寄りに設計されていて、実打点エリアと離してあります。
石井 やはりそうですか。だから、やわらかい球が打ちやすいのですね。
ツアーウェッジだけど難しそうに見えない
GS ツアーウェッジという位置付けだと思いますが、難しくはないですか?
石井 確かにツアーウェッジですよね。バックフェースをはじめ、全体のデザインがカッコいいし、構えた時の顔つきもフォーティーンの顔です。MT-28以降、歴代の顔を見てきましたが、今作も遜色なくイケていて、スピンもしっかり入ります。ただ、気のせいかもしれませんが、これまでよりちょっとフェースが大きくなったように見える。全体が大きく見えて、DJシリーズのやさしさを含ませた雰囲気があるんですよね。ことさら難しいと感じなかったのは、そのせいかもしれませんが、3種類のソール形状から適したタイプを選べるので、それも考え合わせるとやさしいツアーウェッジという位置付けだと思います。
GS スピン性能や打感はどうでしたか?
石井 スピン性能はめちゃくちゃ高くて、まさにフォーティーンの止まり方。相変わらずスピンウェッジの代名詞的な立ち位置です。打感は昔より弾き感が抑えられて軟らかくなっています。素材の違いもあるし、それが今の流れなのかもしれませんが、ただ軟らかいというのではなく、しっとりした打感です。身が詰まっていてフェースにボールが乗る感じがある。重さを感じて打てるので個人的には好きな打感です。
ダウンブローに打つ人はHソール、横から払う人にはTソール
GS 冒頭でも出たようにSソール、Hソール、Tソールの3種類がありますが、それぞれの使用感はどうでしたか?
石井 Sソールは過不足のないオールラウンドプレーヤー。これを選んでおけば大きな間違いはないと思います。深いラフや軟らかい地面から打つ場合には、バンスがあった方がお助け要素になるのでHがいいと思います。打っていてバンスが効いているのを感じました。後ろがちょっと重いのか、フェースが上を向く感じがあって、ラフから打った時に自分が思うより飛びませんでしたが、裏を返せばボールが上がりやすいということです。
Tソールはフェースを開いて使う前提で考えた方がいいと思いました。花道でもフェースを開いて使うくらいの方が機能を生かせそうです。バンス自体は少ないんですが、ソール幅が広すぎず、リーディングエッジからソールへの立ち上がりが結構急角度。今のツアーのプロはこういうウェッジを好む人が多いと聞いているので、それが反映されているのかなと思いました。いずれにしても、どのモデルも重心がヒールに寄っているので操作性が高い。フェースの真ん中で打っても芯より先で打つことになりますから、止まるボールが打ちやすいです。
GS それぞれ、どんなゴルファーに適性があると思いますか?
石井 適正もですが、どう使いたいかで選ぶのが一番いいと思います。グリーン周りのアプローチをどんな球筋をイメージするか。例えば花道からエッジまで5ヤード、そこからピンまで15ヤードで計20ヤードだとしたら、ピン手前まで突っ込むのか、手前から転がすのか、どちらのイメージがしっくりくるか。前者ならTソールがやりやすいし、後者ならHがやりやすい。どちらか選べないならSという選択の仕方もありです。
また、今回僕はバンカーからSで打ちましたが、バンス量は十分なので違和感なく打てました。でも、砂が薄めで下が硬いバンカーだと跳ねるリスクがあるので、その場合、Tの方が自然な感じでサクッと打てるかもしれません。普通に打つならS、テクニックを使うならTですね。適正で言うなら、ダウンブローに打つ人はハイバンスが欲しいのでHソールがいい。スクエアに構えればオートマチックにバンスが効きます。ボールに対して横から払うように入れる人、フェースを開いて構える人はTソール。地面に対する入射角でソールを選ぶといいでしょう。自分はどちらなのかわからなければSの一択ですね。
GS スピンがかかりやすい、また球を拾いやすいということですが、別のウェッジからスイッチした場合でも、距離感はすぐに合いそうですか?
石井 距離感を合わせる方法はいくらでもあります。今回、僕は3種類ともロフト58度でしたが、個人的には56度が欲しいと思いました。自分のイメージより上がるので1段階立っているロフトでもいいと思ったわけで、そういう選び方もあります。
でも、最も威力を発揮しそうなのは、球が浮かないとか、砲台グリーンでうまく球を上げられないアマチュアの方が使った場合だと思います。浮かそうとしなくていいですからね。はじめはショートするかもしれませんが、ボールが止まりますから距離感の再構築は難しくない。多少迂回してもすぐ元がとれて、今まで以上に寄る可能性があると思います。ポンッ!と球が浮いた方が気が楽、という人にはピッタリです。
GS ツアープロの使用が増加中ですし、ツアーウェッジという印象が強かったFRZですが、アマチュアゴルファーこそ使うべきウェッジのようですね。
石井 はい。冒頭でも話したように、見た目はツアーウェッジらしいカッコ良さがありますが、従来のツアーウェッジと比べて難しそうな印象がありません。そして、球が拾いやすい、浮かせやすい、スピン性能が高い。腕前を問わず、アマチュアゴルファーにとってメリット多大なウェッジだと思います。
GS 今回はありがとうございました。
石井 こちらこそありがとうございました。
石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。
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