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フォーティーン NEW TB-5 FORGEDアイアン 軟鉄一枚ものの“ムチッと打感”が気持ちいい! 名器の誉高きTB-5の正統進化バージョン

シリーズ【Re:フォーティーン】【PR】

2024/11/30 ゴルフサプリ編集部

フォーティーンNEW TB-5 FORGEDアイアン

すべてのクラブでターゲットプレーヤーを細かく絞り、アマチュアのゴルフを考えたクラブを発表し続けるフォーティーン。2020年に登場するや人気を博し、わずか4年で名器と謳われたTB-5フォージドアイアンもその一つ。その進化版となるNEW TB-5フォージド('25)がついにデビューした。そんな期待感あふれるブランニューを石井良介が試打。さて、その評価やいかに?

ムチッと詰まった軟らかい打感。この感じはTB-7に近い!

石井良介,TB-5

「僕はもともと前作のTB-5が好きで、もう4年前になりますかね、試打ラボしだるTVでも取り上げさせていただきました。当時はいろいろなメーカーさんが飛ぶアイアンを出しはじめていましたが、飛び系のアイアンはどれも打感が良くありませんでした。ところがTB-5は打感が良く、軟鉄一枚ものの作りでフォルムもきれい。普通のアイアンと何ら変わらない印象なのに、しっかり一番手飛ぶのでびっくりしました」(石井・以下同)

TB-5,アイアン

見た目もカッコ良く、軟鉄で飛ぶんだからそれはいいクラブだよね、と周囲の仲間とも話していたくらいですが、今作のNEW TB-5も見た目はほとんど変わっていません。若干シェイプに改良が加えられたようですが、そもそも完成度が高いモデルのニューバージョンなので、やれることは細部を突っつくくらいしかないはず。そう思っていた僕にとっては、いい意味で予想を裏切らないアイアンになっているなというのが第一印象です」

TB-5,アイアン
熟練プレーヤーの美学に応えるデザインも大事な要素。マッスルバックに近い“鉄感”や“厚み感”をデザインのテーマとして開発した。

前作TB-5の完成度の高さについては、ユーザーやメーカーも認めるところ。実際、新作を出すとなった時には開発者自身が「どこをどうすればいいのか?」と悩んだというエピソードも伝わってきている。そんな中、最優先のテーマとして取り組んだのは、さらなる打感の追求だった。

TB-5,アイアン
単一素材の軟鉄鍛造で軟らかい打感を実現するには、打点エリアの肉厚化が大きなテーマ。独自のシアターブレード構造により重心性能を変化させることなく肉厚を自在にコントロールしている。

「いい意味のマイナーチェンジが為されたという前提で話を進めると、打感にはかなりこだわった様子がうかがえます。具体的に表現するのが難しいですが、“ムチッと詰まった軟らかさ”です。この感じはちょっとTB-7に寄ったかな、と思いました。フェース表面が硬めのTB-5はややボヤけた軟らかさだったんです。それに比べるとNEW TB-5はギュッと圧縮されていて、軟らかさの中に奥行きみたいなものを感じます。ソリッド感はあって“パチッ!”と音もしますが手に伝わる感触は軟らかい。多くのゴルファーが好む、ボールを潰せて押せる打感じゃないでしょうか。

石井良介,TB-5

「打感の軟らかさがもたらすメリットの一つにボールをコントロールできることがありますが、その意味ではボールがフェースに乗る瞬間があり、その感じも伝わってきますから球筋はコントロールしやすいと思います。正直なところ、打感については気づく人は気づくけれど、気づかない人も多い。“打感がいいね”の一言で終わってしまうかもしれません。でも、そこに心血を注いだところはフォーティーンの面目躍如といったところじゃないでしょうか」

石井が言うように、初代TB-5では打感が硬いという感想が少なからず届いていた。そこで軟らかさを感じさせるべく肉厚を工夫し、バックフェース側の4つの曲面をつなげるように削りを入れた。そもそも単一素材鍛造構造がもたらすピュアな打感は複合系構造ヘッドでは手に入らない。これはその強みを存分に生かすための取り組みだった。ナイスショットの爽快感はもちろんのこと、ミスヒット時に打感でフィードバックできる性能にも価値を見出している。結果的に打感の良さがショットの精度をアップさせてくれるというわけだ。

大手のツアープロ向けにはないカテゴリーのアイアン

「ヘッド形状については前作よりシャープになった気がします。構えた時のシェイプがキュッと小さくなっているし、面取りも細くなった。ミリ単位の話ですが伝わってくるものはありますね。また、初代は四角く見えましたが、今作は丸っこい三角形に顔つきが変わりました。ヒール側の高さも抑えられていて操作しやすい感じがあります。どちらが好きかは人それぞれですが。打感同様ヘッドのシェイプもTB-7に近づいていますが、前作はちょっと大きめのブレードアイアンという触れ込みでした。それが今回一般的なサイズになったことで、初代からスイッチしたいと考える人も一定数いるかもしれませんね。ソールの形状は面があってリーディングエッジ側を落とす今のトレンド。ソール面がわりとはっきりしているので、地面に当たった瞬間にターフを押さえつける感覚があります。“トゥルン”と抜けるんじゃなく、しっかり地面を押さえながら抜けていく感じです。シャープさにしろソールが当たる感じにしろ、現行モデルにない部分を求めるなら絶対に打ってみた方がいいですね」

石井良介,TB-5,アイアン

メーカーいわく「すべてを直線で作ると打感が硬くなる」という理由で、ヘッドシェイプは曲線や曲率を重視して作ったそうだ。リーディングエッジとトップブレードには微細な曲面を入れる過程では、まるで陶芸品を作るように手作業で削ったという。ソールについてはDJシリーズウェッジにルーツをもち、あらゆる入射角に対応できるユニバーサルソールをヒントにラウンド形状を洗練させ、あらゆるライでの抜けの良さを図った。ソール幅は変わっていないものの、面取りで独特の抜け感を演出している。

石井良介,TB-5,アイアン
打球の上がりやすさ、つかまりのよさ、ミスへの寛容性などは前作のまま。フィーリングをよくすることで操作性や精度がアップした。

「細部にこだわった感のあるNEW TB-5ですが、決して難しくなってはいなくて、そこはTB-5のままです。シャープになってもやさしさは担保されていて、飛距離もしっかり出ます。通常、飛距離と打感の良さは共存しないので、稀有なアイアンであることは間違いありません。一枚ものの鉄の打感が味わえて、ボールが浮いてくれて、軟鉄鍛造のわりに距離も出てしっかり前に行く。今回は7番を打ちましたが高さも出て止まりました。前作が出てからまだ4年しか経っていませんが、もはやこのモデルは名器の位置付け。今作は完全にその正統派進化版です。大手のツアープロ向けにはないカテゴリーのアイアンなので、あらゆる要素が欲しいアマチュアにはおあつらえ向きです。打っていて気持ちがいいアイアンは、ついつい球数を打ってしまうんですが、今回の試打はまさにそれでした」

発売されるやじわじわと浸透し、品薄状態になった初代TB-5。NEW TB-5はそれをも凌ぐ人気を博しそう。気になる諸兄は一刻も早く試打に走った方がいいだろう。

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石井良介

石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。