ゴルフに筋トレは必要? アマチュアにとって最も効果的な筋トレは「素振り」だった!
新連載!合田洋&西田幸一「天下御免のレッスン問答」
お決まりの「飛ばし」についての話から始まったレッスン問答。今後も、西田&合田ともにツアーを戦った経験からの話が盛り沢山になることは必定です!
他業種に違わずゴルフレッスンもネットでの配信が乱立し、ためになる素晴らしい配信も多いは多いのですが、残念ながら卓上論と言える配信も多く、ともすれば跳梁跋扈が如き配信も散見され、結果的に数多のアマチュアゴルファーを悩ませている可能性が否めません。そこで今回も、新旧ツアーの転戦からレッスンプロに転身した二人のプロゴルファーの生の声を聞いてみることにしましょう。今回のテーマは「飛距離を伸ばすための身体作り」についてです。
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合田:筋トレやストレッチを通した身体作りが、飛距離アップに繋がるのか否かについて、西田の考えを聞いてみたいんだけど。
西田:僕は中学生の頃からジムで筋トレをして来たプロゴルファーですが、筋力アップをスイングに落し込む難しさを、さてアマチュアの方々が行えるか否かが疑問です。
合田:難しい表現だな。
西田:つまり、筋トレでリセットされた筋肉(神経経路)に、スイング動作を再度インプットする作業は必須になるということです。
合田:なるほど。すると筋トレそのものは飛距離アップに直結しないと考えているわけだな。
西田:筋トレを勘違いすると明後日のほうに行ってしまうから要注意なんです。ストレッチなら、その限りではないと思いますけど…。
合田:具体的には、どんな落し込み方を推奨するのかな?
西田:そもそも筋トレは力みを作る作業なので、筋トレ後にパンプアップした身体(筋肉)から「力みを取る作業」は重要です。例えばクラブのヘッド側を持って素振りをするなどです。重いクラブを振ってしまうと力みが助長されてしまいます。背骨軸を意識しながら動作確認をすることも大切です。
合田:動作確認? そんなこと一般のアマチュアゴルファーに出来るのかな。
西田 :難しいと思います。僕にだって難しいですから。
合田:だとすれば極論、アマチュアにとって最も効果的な筋トレは「素振り」だということになるね。
西田:僕はそう思います。飛距離は素振りで作るのが最適ではないでしょうか。体操選手は筋トレしないのにバルクアップした肉体を持っていますが、それは競技を反復練習することで培われたもの。ゴルフの場合、クラブを振る動作で筋力アップするのが最も適していると思うんです。
【ゴルフ天の声】
西田プロ自身も悩める子羊。今も筋トレを欠かさない西田プロにとって日々のトレーニングは、基礎体力の向上を図っての習慣だと聞いた。これは立派なプロゴルファー。しかし、筋トレによる筋力アップが自身のスキルアップを阻んでしまうことに苦しんでいる若手プロが多いことも否めない事実。合田プロの若い頃は、ゴルファーは筋トレをしてはいけないと言われていたものだが、そのじつ、プロである以上、トレーニングを蔑ろにしてはいけない。ストレッチ&筋トレに「素振り」を組み合わせることで、スキルアップは必ずある。言わずもがな、最も難しいのは「動作確認」なのだ。
合田洋(右)1984年プロ入り。1994年日本プロゴルフ選手権優勝。近年はティーチングプロとしてもアマチュアの悩みに答え続ける。
西田幸一(左)2016年プロテスト合格。ツアープロを経て今年から本格的に「Gスタジオ茅場町」にてレッスン活動を開始。福岡県生まれ。
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