7番アイアンを3回打ったら何ヤード? 同じ番手を続けて打てばパー5は簡単かも!
石井良介のゴルフ・すべらない話:第56回
パー4やパー5でパーを取るためにはパーオンが必須なのか? いやいやそんなことはない、と言う石井良介。長いホールこそ曲げたらノーチャンス。ならば、ボギーオンも視野に入れて攻略をすべきかもしれない。パーを取るにはどう考えるべきか。石井良介の考えを教えてもらおう。
パー4でパーチャンスを増やしたいなら何回で乗せたいのかをよく考える
先週もお話ししたとおり、距離が長いパー5ほどティショットを飛ばそうと思わず、何打で乗せるかの計算からはじめた方がいい。3打で乗せようと考える人が多いと思いますが、ボギー狙いなら4打でも構いません。アマチュアのみなさんは通常、練習場で同じクラブを何回も打って練習をしているわけで、ホール長によってはそれと同じことができるかもしれませんし、そうなったらパーオンできる可能性が高くなります。
同じ番手を3回続けて使えない場合、番手の組み合わせはプレーヤーによって違ってきますが、いずれにしても何打で乗せればいいスコアになりそうなのか考えることが先決。そのほうがパー5ではスコアが拾いやすくなっていくと思います。ミスしても取り返すチャンスがあるといえばありますからね。
アマチュアにとって難しいホールはパー3って本当!? ラウンド前日から距離くらいは調べておくべき理由とは?
アマチュアゴルファーにもパーが取りやすいホールといえば? そう聞かれたら多くのゴルファーが「パー3でしょ」と答えるはず...
実際、僕は長いパー5ほど飛ばさなくていいと思っています。林に入ったら即ボギーですから。短いホールならブッ飛ばして曲げてもパーが取れる可能性はありますが、長いホールは曲げたらノーチャンス。ティショットでフェアウェイをキープし、2打目もちゃんと考えて3打目に臨む。プロはあわよくばバーディを獲りたいですから、3打目で勝負を賭けられる位置にいることを目指します。
これはプロ野球で長い1シーズンを考慮した選手の起用法みたいな感じ。長い距離を考えた時に3、4打目でピンを狙える道筋をどう作っていくか。パー5の取り組み方はこれに尽きると言っていいでしょう。要は3打目をいかに楽に打てるか。ベストはグリーン上でパットができることですが、なるべくグリーンの近くから打ちたいという人もいれば、120ヤード残したい人もいる。そこは人それぞれです。
パー3、パー5に比べるとパー4は取り組み方が多岐にわたります。長いホールもあれば短いホールもあるし、狭いホールもあれば広いホールもある。それぞれの攻め方はあると思いますが、パー3でいかにスコアを守ることができて、なおかつパー5で大叩きさえしなければ、例えば90切りが目標ならパー4はボギー狙いでいいと思います。偶発的なミスでダボになることもあるでしょうが、パーも取れるかもしれませんから。
あえて言うとパー4でパーチャンスを増やしたければ、パー5と同じように2回で乗せたいのか3回で乗せたいのかを考え、逆算しながらゴルフをしていくべき。短いパー4だからとマン振りするとOBになることがよくあるし、グリーン周りにハザードがたくさんあるなど、特に短い距離のパー4は距離以外の要素で難しい部分が如実に出ます。
多くのパー4は距離が長いほどハザードが少なく、短いほど多いと思うので、短いホールでは潜んでいるトラップに気づいて、打っていいエリアを見つけることがポイント。飛ばさなくても曲げなければスコアを崩しません。
長いホールはトラップとの兼ね合いですが、ちょっと大胆なことをしてもいいスコアが獲れるホールもあります。もちろん、しっかり狙って刻むチョイスもあるので、そこはプレーヤーのスタイル、ガンガン攻めるかプレースメントしたいかの違いが出るところです。
パー4は自分のプレースタイルが確認しやすいホール
ダンロップフェニックスが行われるフェニックスCCの13番パー4はワンオン狙いで有名ですが、2012、13年に同大会を連覇した元世界ランキング1位のルーク・ドナルドは、しれっとアイアンでフェアウェイに置き、ベタピンにつけて当たり前のようにバーディを獲ってスコアを引っ込めていました。ゲームのスタイルというかゴルフの妙みたいなものがわかるのがパー4でもあります。
自分というゴルファーの強みはどこにあるのかを考え、曲げないのが強みならその戦略で、逆に飛ばしがメリットなら飛ばしてアプローチでもいい。いずれにしてもパー4は、自分のゴルフが出やすいホールであり、自分のスタイルが確認しやすいホールだと思うので、行きあたりばったりではなく、がっぷり四つでじっくり取り組んだ方がいいと思います。
繰り返しになりますが、アマチュアの方はパー3、パー5という前提ありきでラウンドを考えた方がいい。特にパー3でいかにスコアを守ことができるか。ひとつのミスから簡単にダボやトリになってしまうので心して臨んでください。
100ヤード以内のアプローチに強くなる!100切りゴルファー必見のレッスン&ウェッジ選び
100ヤード以内のアプローチで悩むゴルファーは多い。特に100切りゴルファーは「ダフリやトップが多い」「ショートしちゃう」...
90切りに必要なクラブセッティングとは? ボギーオンの確率を高めるクラブの見極め方
みなさんは90切りに必要なクラブセッティングをどのように考えますか? 私は100切りに必要な7本のクラブの精度を高めるとと...
100切りゴルファーに必要なクラブは7本だけ! ミスが多い出番の少ない番手は練習の必要なし
みなさんが100切りを目指すゴルファーだとしたら、どのクラブを重点的に練習しますか? 私は14本のクラブが上手く打てる必要...
石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。