車のスピードを出し過ぎるとゴルフのスコアが悪くなる!? なんで?
石井良介のゴルフ・すべらない話:第62回

ゴルフに限らず、日常生活でも時間に余裕を持って行動したほうが、物事はスムーズに進むのではないだろうか。ということは、良いプレー・良いスコアのためにも、急がば回れ。石井良介のルーティンは、スコアを良くするルーティンだった。
スタートの30分前にコースに到着するなんてあり得ない
前回はお昼ご飯のインターバルについて話しました。そのついで、と言っては何ですが、今回はゴルフ場に行くまでのことを中心に話してみたいと思います。
まず道すがらですが、基本的に僕は誰かと車で乗り合わせてゴルフに行きたくない派です(笑)。もちろん遠征先などで乗り合いになることはありますが、自宅から行ける範囲で乗り合わせるのはあまり好きではありません。

前半はよかったのに後半はダメ。それ、ランチマネジメントができていないせいかも!?
身に覚えのあるゴルファーはとても多いのではないだろうか。「前半は良かったのに、後半はダメ」。原因はいろいろとあるとは...
なぜなら自分のペースで動けないから。コースに行くまでのルーティンが決まっているのではなく、あくまでマイペースで動きたいだけです。車の運転もスピードを出さなくていい時間設定で動きます。これは僕が学生の頃に読んだ中部銀次郎さんの本の中に「車でスピードを出すとテンションが上がって交感神経が優位な興奮状態になるので、それは避けたい」といった話があり、なるほどと思ったせいもあります。
コースで練習場に行く前に、ゆっくりコーヒーを飲めるくらい余裕をもって行きますから、スタートの30分前に到着とかはあり得ません。ところが、地方に行くと結構多くのみなさんがスタートの20~30分前に来たりする。例えば北海道で昼くらいからスループレーするとしても、僕はちょっと早く行ってご飯を食べてから練習をしてスタートすることが多いですが、みんな「ご飯を食べるために早く行く理由がわからない」なんて言うのです。
もちろん、みんながみんなそうではありませんが、やはり地域差みたいなものはあるようです。いずれにしても、僕はゴルフ場に着いてからちょっとゆったりしたい。バタバタしながらスタートすることだけは避けたいと思っています。ラウンドレッスンのお客さんなり、同伴競技者が遅刻することもありますが、他人の影響を受けないようにするトレーニングはしているので人は人と割り切っています。
オナーは自分のペースでプレーできるアドバンテージを持つ
今はプレーファーストの時代ですが、昔はオナー制が結構カッチリしていて、オナーの争いみたいなこともあったと思いますが、これもオナーだけが自分のペースでプレーできるから、という一面があるからだと思います。その組を支配する意味でも、ゲームをコントロールするという意味においても優位に立てる。マイペースでプレーするための一つの手段がオナーになることだったのでしょう。
みなさんにも経験があると思いますが、気を使う人とプレーする時は、まず自分のペースでは動けませんよね。僕も経験がありますが、お師匠さんや尊敬している方と一緒だと、自分のゴルフができなかったり、何となく不自然で歯車が噛み合っていないと感じることがあります。プロの試合でもジャンボさんと回ると萎縮しちゃうことが若手にはあったと思うので、そういうことも折り込んで準備をする。つまり余裕をもって動くわけです。不測の事態はなるべく起こしたくないので、ある程度自分がコントロールできて、それを乱さない範囲でプレーできればと思っています。
これは僕に限った話かもしれませんが前泊することも多いです。ちょっと遠いコースでラウンドレッスンする時など絶対に遅刻できませんから、前日に入って朝の時間がとれるようにします。距離よりは時間。移動時間が2時間超えの時は前泊しますね。1時間半なら頑張れますが2時間かかると渋滞などちょっと何かがあった時にリカバリーできません。所要時間はサイトで必ずチェックしますが、前夜に見ると、その時刻の所要時間が出るので注意してください。翌朝になると30~40分遅くなることがよくあります。

石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。

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