メンバーコースとパブリックコースの違い、正しく答えられる?

ゴルフ場には、その運営形態によって、「メンバーシップコース」「パブリックコース」がありますが、この2つはどこが違うのかご存じですか? また、この2つとは別に、「セミパブリックコース」を名乗っているところもあるのですが、どんな違いがあるのでしょうか?
会員優先のメンバーシップコースと誰でもプレーできるパブリックコース
ゴルフ場には、メンバーシップコースとパブリックコースがあるということを知っている人は多いはず。でも、「その違いは何?」と聞かれると、黙ってしまう人は少なからずいるのではないでしょうか。
まず、メンバーシップコースですが、簡単にいえば会員制のゴルフコースです。会員権を発行することで資金を集めてコースを作ったり、ゴルフ場の経営会社が会員を集めて運営をしています。会員制なので、プレーをするのは会員(メンバー)が最優先。会員になると会員権を購入したり、年会費を収めなければいけませんが、「ゲスト価格よりも通常価格よりも安くプレーできる」「土日の予約が取りやすい」「クラブチャンピオンシップなど、会員対象の大会に出場できる」などのメリットがあります。
一方、パブリックコースは、ゴルファーのプレー料金だけで運営しているゴルフ場のこと。パブリックとは「公的な」「公共の」という意味ですが、実際に公的機関(地方自治体)が所有しているゴルフ場もあります。
基本的に誰でもプレーができるのが特徴で、料金も比較的リーズナブル。全てがそうとはいいませんがドレスコードも比較的緩めで、気軽にプレーできるコースが多いといえるでしょう。
なお、パブリックコースには河川敷の国有地を借りて運営しているところが多いので、「河川敷=パブリックコース」と思っている人もいるようですが、河川敷でもメンバーシップのコースがあるので間違えないように。

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一般ゴルファーもプレーを楽しめる“セミパブリックコース”も登場
最近ゴルフを始めた人はご存じないと思いますが、実は数年前までは、メンバーシップコースでプレーをするためには、会員の同伴か、会員の紹介が必要でした。今でもそういうコースがありますが、会員権を持っていない、または会員とつながっていないゴルファーはなかなか予約が取れないという時代があったのです。
しかし、ゴルフ人口の減少や、ゴルフ場が増えすぎたことが原因で経営難に陥ったゴルフ場が増え、メンバーシップコースでも、「同伴や紹介がなくてもOK」というようになりました。現に、皆さんは、メンバーシップコース、パブリックコース関係なく、ネットで予約をとっていますよね。実はこれ、ひと昔前までは「あり得ない」ことだったのです。
また、時代の流れの中で、“セミパブリック”と呼ばれるコースも誕生しました。“セミ(semi)”という言葉が付いていることからも分かるように、メンバーシップとパブリックの中間的な存在。もともとは、メンバーシップコースとして運営していたものの、こちらも経営上の問題により、会員以外のゴルファーも積極的に受け入れることにしたコースが多いようです。
もちろん、メンバーシップコースの中には、今でもノンメンバーを受け付けないというコースはありますが、今や少数派で全国のゴルフ場の1割程度です。メンバーシップという看板を掲げていても、ほとんどがセミパブリック化しているといえるでしょう。
そういう点を考えると、一般ゴルファーにとってはありがたい世の中になったといえますが、その一方で、ゴルフ本来の魅力でもあった、クラブライフを楽しめるコースが少なくなりつつあるともいえます。
今後、ゴルフ場はどうなっていくのか? 「そんなの関係ない」という人もいるでしょうが、ゴルフ場がなければゴルフはできません。ゴルファーならば、その推移を見守っていくべきだと思うのですが、いかがですか?

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真鍋雅彦
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。
ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。