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ミズノ『HAZARD ENERZY BOA』をコースで試着! ゴルフシューズのグリップ力が強いと飛距離は伸びる? 

ミズノの新作ゴルフシューズ『HAZARD ENERZY BOA』をロマン派ゴルフ作家が検証する!

2025/03/03 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

HAZARD ENERZY BOA

ミズノの新しいゴルフシューズ『HAZARD ENERZY BOA(ハザードエナジーボア)』のキャッチコピーは、“剛快に掴め。 「グリップ性」ならこのシューズ“だ。「剛快」は造語で、「剛」はグリップ力に関わるソールの固さを、独自に工夫したことを強調しているようだ。一体、どんな違いを感じさせてくれるのか? 18ホールを回って確かめてみた。

『HAZARD ENERZY BOA』は“低剛性”を活かしてグリップ力をアップ!?

『HAZARD ENERZY BOA(ハザードエナジーボア)』の“推し性能”は、約25%アップした「グリップ力」ということだ。
それを可能にしたのが、ソールの素材と構造。従来のソールは外側の突起部を硬くして、その硬さを活かしてグリップしていたが、『HAZARD ENERZY BOA』は外側は柔らかく、内側を硬くして、独特の凸凹のパターンでグリップ力を向上させたという。

実際に急斜面にシューズを置いて、滑らないという実験があるが、『HAZARD ENERZY BOA』は傾斜45度でも余裕でグリップするし、60度近くになるまで耐えていた。これは業界トップと同様のグリップ力であることを証明している。

HAZARD ENERZY BOA

ソールの素材となっている「ミズノエナジー」は従来品と比較して、高反発は約15%アップ。低剛性(柔らかさ)は約17%アップしたという。履き心地の良さや、疲れやすさに直結する。

ミズノでは、内側の突起が地面を噛むようなグリップをする設計にして、外側と内側の突起の高さの差を減らしたという。かつ、突起部分は、より軽いポリウレタン樹脂を採用。全方向にグリップ力を発揮する。
アッパーは、すでに、柔らかさと丈夫さで定評がある人工皮革の「クラリーノ」だ。

普段は27.0 EEE か、26.5 EEEE だが、グリップ力をより体感しやすくするためにシューズ内の隙間が最小限になる26.0 EEEE を選択した。そのように自然に考えたのは、『HAZARD ENERZY BOA』には競技用というか、ツアーユースな妥協なきシビアさを感じたからだ。

『HAZARD ENERZY BOA』はどんなシューズなのか? ワクワクしながらテストラウンドに突入した。

テストした日は、気温-3℃〜7℃で、曇り、微風。

飛距離が伸びたと思ったのは気のせいじゃないかも? グリップ力はたしかにスゴイ!

『HAZARD ENERZY BOA』を使用してラウンドし、わかったことを挙げる。

履き心地
柔らかいが、シューズ内で足が動かないロック感強い。
歩行すると足の真ん中にグッと芯感があって気持ち良い。

グリップ
ラフの斜面でもガッチリとグリップ。過去最高を実感できる。
ショット時も強烈。少し引っかかるほど。

特記事項
質感上質。白シューズ好きには最適。
BOAで締めると全体と踵サイドで包まれる感覚が独特。

HAZARD ENERZY BOA

『HAZARD ENERZY BOA』は、ミズノのゴルフシューズでは歴代最高だと明確に自覚させてくれる履き心地と性能だった。

最初のドライバーショットから、足元に少し引っかかる感覚があった。グリップが強いことに慣れるまで、そんな感覚をもたらすシューズは優秀だと思ったが、左斜面で打った第二打で、経験したことがないほどの強烈なグリップを自覚した。

結果的に、強いグリップを利用して踏ん張ってショットすることが出来るようになると、目測と距離計測器での飛距離チェックで、飛距離がドライバーで約10ヤード伸びていることを確認。
実際に、グリップ力が強いシューズは、そうではないシューズと比較すると数ヤードの飛距離差があるのは体験として知っていたが、ゴルフ歴約半世紀で、こんなに飛ぶのは初めての経験だ。

歩行が楽であることも、素晴らしいと評価した。普段、膝が悪いので医師の指導で杖を突いて歩行しているが、ラウンド中に何度も杖なしで普通に歩行することが出来た。足の中央に芯があるような感覚があるのだが、それが歩行時にプラスになっているようだ。ラウンド後の疲れも確実に軽減された。

小さめのサイズを選んだので、靴擦れが出来るかもしれないと覚悟をしたが、無用な心配で、ジャストサイズという感じで安心してゴルフをすることが出来た。

脱着時に、開口部を大きく広げることができるのも好感だった。履きやすいし、脱ぎやすい。BOAのホールドも全体に自然に締め付け感があり、特に、踵を覆うような感覚はあまり経験したことがなかったが、踵が固定されて、特にスイング時に機能していることを実感した。

防水保証も1年間あり、1回使用しただけで、水溜まりを踏むと靴下のツマ先が濡れるような無様な経験とは無縁のシューズである。

『HAZARD ENERZY BOA』は、スコアにこだわったゴルフをする全てのゴルファーにオススメする。
個人的に、シューズは新品時が最も高性能で、その後、徐々に劣化していくことを考えて、『HAZARD ENERZY BOA』をエースにしたら短いスパンで新調したくなるだろうと考えて、ビックリした。そんなことを考えたことがなかったからだ。
つまりは、そこまで高機能なことに価値を感じてしまうのが、『HAZARD ENERZY BOA』だったのである。

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篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。