3パットを減らせば自然と1パットが増える! パット上達はまず距離感。

取材の合間に編集担当やカメラマンが、スイングの悩みや質問をプロに聞いていることがある。そんなやり取りで上達のヒントになるものを公開、今回はカメラマンがパッティングの悩みをプロに聞いています。

A :パターが上手くなりたいのですが、距離感、方向、ライン読みのどれを練習すべきですか?
プロ:まず、ライン読みは経験値がものをいうので、練習するというのは難しいですね。最近はエイムポイントとかもあるけれど、プロは練習ラウンドでどれくらい切れるのかを傾斜計も使って下見をしているので連ランがライン読みの練習にもなっているんです。これも経験値とすれば、やっぱりラウンド数を増やすことがライン読みのスキルを上げるということになるかな。
A :では、練習すべきは、距離感と方向ということ?
プロ :そうですね。
A:距離感と方向は、どっちを先に練習すべき?
プロ:間違いなく距離感でしょう!
A:どうして?
プロ:パットを練習して1ラウンドのパット数を減らしたいんでしょ。だったら、1パットを増やすより3パットを減らすことを先に考えた方がハードルが低いでしょ。
1メートル以下のパットなら、アマチュアでもほぼ外さないし、そういうデータもあります。だったらファーストパットを1メートル以内に打てればいい。だから、まずは距離感を練習して身に着けるのが優先ですよ。
A :では、どんな練習をすればいいの?
プロ :ボクが研修生時代にやっていた練習法があります。練習グリーンで、ボールを3球打って、絶対にショートさせる練習と絶対にオーバーさせる練習。
絶対にショートさせるというのは、まず1球目は適当な強さで打ちます。3ヤードでもいいし、10ヤードコロがっても15ヤードコロがってもOK。本当に適当に打つ。このボールに対して、2球目は絶対にショートさせる。ギリギリショートじゃなくてOK。1球目に対して8割でもいいし5割でも3割でもいい。3球目は同じように2球目に対して絶対にショートさせる。オーバーさせる場合はこの反対というやり方です。

A :簡単じゃないですか。
プロ: 簡単ですよ。練習ってそういうものです。徐々にハードルを上げていかないと続かなくなっちゃうでしょ。簡単だと思ったら、次は2球目は1球目の半分で止める。3球目は2球目の半分で止める。とか、3球の間隔を50㎝ずつに揃えるとか、ギリギリで止めるとか、自分でハードルを作ればいいんです。

A :なるほど! 試してみます。方向性UPの練習法は?
プロ :パターでビリヤードがいいかな。50㎝から1メートルくらい先に置いた球を的にして、打った球を当てる練習です。

プロ :自分は動かずに同じ的球に複数の球を当ててもいいし、2球だけ使って自分が動いでいって、片方を他方に当てて、コンコン当て続けてもいいです。ただし、傾斜があると、傾斜で切れたのか自分が打ちそこなったのか分からなくなるので、この練習は平らな場所でやってください。
A :分かりました。
プロ 球を当てる他に、ボールを2コ置いて、その間を通す練習法もあります。どちらでも好きな方で練習してください。

A :ありがとうございました。練習します。
プロ :最後にひとつアドバイスがあります。実際のラウンドでは、パターのタッチはタップインを除いて、カップにジャストタッチがオススメです。こうすれば、結果的に距離感がUPするし、毎回同じタッチが打つことで、ライン読みの経験値も上がります。試してみてくださいね。
解説/高橋良明プロ
1983年生まれ、東京都出身。2013年プロ入会。サザンヤードCC所属。ツアーに挑戦するかたわら、ゴルフ専門誌やウェブメディアでテスターを務める。毎年出る新製品をほぼ打ち尽くす試打のスペシャリストでもある。

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