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練習グリーンは小さな社交場! ラウンドの前哨戦や新品パターのお披露目を楽しもう

ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】第123回

2025/04/21 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

練習グリーン

練習グリーンは自分の組以外の人たちも使用しているので、単なる練習の場所ではなく、自分を自然とアピールする社交の場としても機能している。下を向いているから人が履いている新品のシューズや最新モデルのパターに気付いたり。その日のラウンドの前哨戦としてパット戦を楽しんだり、練習グリーンは過ごし方次第でゴルフをもっと楽しくしてくれる場所なのです。

初めての新品クラブはパターから?

僕が会う若いゴルファーは、熱心でゴルフが大好きな人ばかりなので、一般的なのかはちょっと怪しいのですが、練習グリーンでパットの練習をしたことがきっかけになって、新しいパターを購入したというケースが、ドライバー購入よりも多いのです。

今までのゴルファーの購買行動では、中古でスタートして、ある程度上達してから、初めて購入する新品はドライバーという例を最もよく耳にしましたし、実際にそういう人たちを見てきました。

でも、僕の周囲にいる令和のヤングゴルファーの初めての新品クラブは、パターという例ばかりなのです。
理由は、ドライバーより手頃だとか、スコアに直結する道具だからとか、試打したら良さが自分でもわかったとか、色々あるのですが、そのきっかけは、練習グリーンでパットが上手い人を観察していたら、新しいパターを使っているように見えたからだというのです。

新しいパターに慣れるために、使用者は長めに練習グリーンを使う傾向があります。
もしくは、最新のパターほど、自慢気に練習グリーンで使用して注目される快感を得たいというパターンもあるでしょう。
更に、パターが上手い人ほど、練習グリーンを無駄なく使っているもので、かつ、貪欲に新しいパターを試す傾向があるのも事実です。

ヤングゴルファーが清水の舞台から飛び降りるつもりで購入した新品のパターをワクワクドキドキしながら使っているのを練習グリーンで見ている時間は、尊みに溢れています。

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練習グリーンの鬼は時代を超えて存在する

昭和の時代、朝の練習グリーンは、仲間と挨拶を交わす集合場所でもあり、当然のように色々な意味で社交場でした。
当然のように、本番の前哨戦としてパット戦をしたものです。他愛のない遊びでしたが、僕は学生の頃からプロも負かすほど朝のパット戦に強く、練習グリーンの鬼と呼ばれていました。

練習グリーンの鬼は、練習グリーンでは鬼のように決まるのに、本番のグリーンでその実力がでないというディスりも入っている称号でした。本人も自覚があって、何年も悩んでいました。
「練習グリーンと同じように打ってみれば?」
あるプロゴルファーにアドバイスされて、目から鱗が落ちました。
本番では、じっくりとラインを読み、慎重に素振りをして、ゆっくり構えて打っていましたが、練習グリーンでは、直感的にラインを読み、素振りなどせずに、サッと構えて素早く打っていたのです。
素振りをせずに、時間をかけないで打つようにしたら、同じようにパットが決まるようになって、年間の平均スコアが3打近く良くなったのです。

練習グリーンだけが上手いという悲しい悩みを持ってるゴルファーは、今でもいます。
自分の経験をアドバイスして改善した人が何人かいますが、最も簡単だったのは、本番では余裕がなくてグローブをしたままパットしていたのを練習や練習グリーンのように素手でパットをしたら悩みが嘘のように消えた人です。よく見ると、プロも素手派が多いのですが、案外と気がつかないものなのです。

ロングパットが苦手な人の多くは練習不足が原因です。マットでは練習できないので、練習グリーンを有効利用するのが得策であるのは古今東西変わらない真実です。
来場者で譲り合って使う心配りを発揮して、工夫することが出来ることもアピールできるからこそ社交場でもあるのです。

練習グリーンを自信満々に使い熟した先に、スコアアップやスコアの安定があるだけではなく、本当の意味でゴルフが上手だとリスペクトされる明日があるのです。

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篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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