ダウンスイングがオンプレーンならドローは打てる。クラブの下り方は左回りでも右回りでもOK!
勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」Case.17

これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンしてきた勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマはドローボール。ランが出て飛距離アップが望め、何よりプロがよく使う球筋のため、憧れを抱いてドローを打とうとスイングをいじりまくっているおじさんゴルファーが多い。果たしてそれはいいことなの? また、間違った方法はとっていないの? あなたの不安、払拭します。
ダウンスイングがオンプレーンならテークバックは気にしなくていい
ドローボールに憧れるアマチュアの方がたくさんいます。特に今50歳代後半から60代の方が20~30代だった頃はドローの全盛期。ジャンボ尾崎さんや田中秀道さんがドローで飛ばすゴルフでツアーを席巻していたので、その頃からずっとドロー打ちに取り組み続けている人も少なくありません。
ドローボールを打つにはインサイドアウトに振る必要があります。ボールとターゲットを結んだターゲットラインに対して、クラブがインサイドアウトに動く過程でインパクトできればいいわけで、これはターゲットラインに対してクローズに構え、スタンスラインに沿って振ればできます。
ただ、アマチュアの方の場合スクエアに構えられなかったり、アドレスの立ち方がまちまちなので、みなさんスイング改造に走ります。とはいえ、それも簡単ではありません。アマチュアの方の大半はアウトサイドインのスイング軌道。それを真反対にするのですから一朝一夕にはできません。
アウトサイドインは多くの場合、テークバックでクラブをインサイドに上げることが引き金になります。インに引きながらクラブを上げるほどダウンスイングでアウトサイドから下りやすくなる。これを逆ループと言います。ドローを打つにはこの逆、テークバックをアウトサイドに上げるとインから下りやりやすくなる。これがループで、ドローを打ちたい人はもっぱらテークバックをアウトに上げてクラブをループさせインから下ろす練習をします。

しかし、それでインサイドアウト軌道やドローボールが保証されるわけではありません。実際のところ、そうやってもアウトからクラブが下りる人が多いので、すんなりドローを打てるところまではいかないのです。
では、ここでダウンスイングにフォーカスしてみましょう。テークバックからバックスイングでどこにクラブが上がろうと、ダウンスイングでオンプレーン、すなわち後方から見た場合に肩とヒジの間からクラブが下りればドローは打てます。つまりダウンスイングさえオンプレーンならいいということです。

あるお客さんもドロー打ちを目指してインサイドに上げていたのをアウトサイドに上げるように一生懸命取り組んでいましたが、その方はダウンスイングがオンプレーンだったので「テークバックはオンプレーンにこだわらなくていいですよ」とアドバイスしました。逆ループでもOKということですね。すると苦労することなくドローが打てるようになりました。


レイドオフを目指すよりもダウンスイングに注目! 右ワキ空いたり、クラブが立ってはいませんか?
これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンしてきた勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」...
普通はテークバックでクラブがアウトに上がり“右回り”でインサイドから下りてアウトに抜けますが、ダウンスイングがオンプレーンになっていればインに上がって逆ループで下りてきてもいい。“左回り”でもスピードアップしてうまく振れる人もいるので、そんな人はバックスイングで無理にオンプレーンにしてループしなくてもドローが打てる、というお話でした。


勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。

ゴルフスイングの「タメ」は右手で作るって知ってた? でも無理に作る必要はありません!
これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンしてきた勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」...

飛ぶスイング軌道は「縦アッパー」!? 青木瀬令奈・安田祐香もやってるクラブの下ろし方
パワーが落ちてきたけど、ドライバーはまだまだ飛ばしたい! そう願ってやまないオジサンゴルファーたちに大西翔太コーチが...

飛ばしのトップは“出前持ち”のイメージ!? 右ヒジは地面、右手のヒラは空を向くのが正解!【ゴルフ飛ばしてなんぼ!】
飛距離優先型のレッスンで定評の小池正次がレクチャーする「すぐに飛ばせるようになるコツ」シリーズ。第9回はドライバーが飛...