PGAツアーでは1クラブから約30センチに変更。国内では? プリファード・ライの正しい処置方法を教えます
ゴルフのルール&マナー
今回は、今シーズンから採用されているPGAツアーにおけるローカルルールの変更点について紹介しましょう。今回紹介するのは、プリファード・ライの際のボールを動かせる長さ。この機会に、プリファード・ライとは何か、またその処置方法についてしっかり確認にしておきましょう。
プリファード・ライが採用されているかどうか、及びその範囲はローカルルールをチェック
プリファード・ライとは、コースのコンディションが悪いときに適用されるローカルルールです。ボールがぬかるみにはまり、「とてもじゃないけど打てない」というときに、「ボールを拭いて、状態のいいところに置いてもいいよ」という救済処置です。
PGAツアーで変更されたのは、“ボールを動かしてもいい範囲”。2025年シーズンまでは、“1クラブレングス以内”となっていたのですが、2026年シーズンからは、“PGAツアーで使用されるスコアカードの長さ(11~12インチ/28~30センチ)の範囲となりました。
「1クラブからいきなり12インチなんて、ちょっとやり過ぎじゃないのか?」と思う人もいるかもしれませんが、DPワールドツアー(欧州ツアー)では以前から12インチ内を採用。また、PGAツアーを戦うプレーヤーからも、「1クラブも動かしていいとなると、ロケーションも大きく変わるので、公平性が失われるのでは?」という声が挙がっていたようです。
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さて、PGAツアーが変更したのは分かりましたが、我々アマチュアゴルファーはどうしたらいいのか?
冒頭にも触れたように、そもそもプリファード・ライはローカルルール。ゴルフ場や大会競技委員会、コンペの主催者などが規定するものなので、「PGAツアーが12インチだから、同じようにしよう」という訳にはいきません。
国内の競技会では、6インチ(約15.24センチ)が採用されるのが一般的。まれにコースの状態(ぬかるみが広範囲にわたっているような状態)によって1クラブレングス以内となる場合もありますが、基本は6インチと覚えておいたほうがいいでしょう。
仲間内のラウンドでは、「今日は6インチOKでいこうか」ということもあるでしょうが、競技に参加する際は、ルールを最大限に活用するためにも、必ず事前にその日のローカルルールを確認するようにしましょう。
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特に気を付けなければいけないのは、コンディションが悪くても、プリファード・ライが採用されず、「リフト&クリーン」と呼ばれる救済処置が採用されている場合があることです。リフト&クリーンというのは、プリファード・ライと同じようにボールを拾い上げて拭くことができるのですが、元の位置に置くこと(リプレース)ができるというローカルルール。過去、ツアーでも、リフト&クリーンと記されているにも関わらず、プリファード・ライの処置を取ってペナルティを科せられた選手も。うっかりミスを防ぐためにも、ローカルルールの確認は必要です。
最後にプリファード・ライでの処置方法をおさらいしておきましょう。
最初にボールがあるところにティなどでマークします。そのあと、ボールを拾い上げ、泥や水滴を拭き取ります。次に、マークしたところからホールに近づかず、かつローカルルールで定められた範囲の中にボールをプレースします。このときドロップはしないように。
また、一度ボールを置いたらインプレーになるので、置いたときにボールが沈んでも置き直しはできないので注意してください。
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真鍋雅彦
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。
ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。